リードは、自社商品やサービスに対して興味は持っているものの、まだ購入までは至っていない見込み客を意味します。
これから紹介するLPの場合では、LPを見て自社に興味を持ち、問い合わせやメルマガ登録・セミナー参加などをしてくれた人がリードに該当します。リード獲得とは、リードを増やすために企業が施策を実施することです。
リード獲得の手法は、従来の電話や訪問営業に加え、近年ではLP作成や広告運用などオンラインでの施策も主流になってきています。
▼リード(見込み客)獲得ついては下記の記事で詳しく解説しています。
リード獲得とは?効果的にリードを獲得する14の方法を解説!
TECH+ではテレマーケティングによるリード獲得サービスも行っております。
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LP(ランディングページ)は、ユーザーが最初に見た自社サイトのページを示します。ただし近年は、ユーザーがページを見たあとに次の行動(コンバージョン)を起こせるように設計された「単一のページ」を意味する場合も多いです。
自社サイトとは切り離して、商品の申し込みや会員登録といった次のステップへユーザーを誘導する作りのLPもよく見られます。
たとえば、Web広告からLPにユーザーを遷移させる場合、広告を見て興味を持ちクリックすると、商品の紹介から購入方法まで一貫して紹介されているページにたどり着くイメージです。
LPは特定の自社商品に興味を持った人に対して、商品のメリットなどを丁寧に解説しながら提案できる点が強みです。
通常のWebサイトでは一つのページに複数のコンテンツやボタン、リンクなどを設置するため、ユーザーの目的が明確な場合には適切なコンテンツ提供ができない可能性があります。
しかし、ターゲットを明確にした上でLPを用意してコンテンツ設計をすれば、訪問ユーザーの目的に合い、サイト運営者側が求めるアクションを取ってもらいやすくなるでしょう。
また、ほかのページに遷移させないことで離脱率が下がり、商品理解が深まることも期待できます。
このように、LPを最適化して設計することには多くのメリットがあります。
たった1枚のWebページと言えど、ユーザーの悩みや心理に沿った提案をしていくだけでコンバージョン率が上がり、リード獲得率も向上するのです。
では、どうしたら今からでもリードを最大限に獲得できるLPを作成できるでしょうか。商品やサービスの良さを伝えることだけに集中しがちですが、それ以外にも意識すべきポイントがあります。
ここでは、コンバージョン率を高めるLPを作る方法を4つの手順で紹介します。手順に沿って作成を行うことで魅力的でわかりやすいページを作成できるでしょう。
まずは、ユーザーがページに訪れたときに感じる第一印象を意識して、全体のデザインを考えましょう。
すぐに目に入る部分は「ファーストビュー」と呼ばれ、ファーストビューにどのくらいこだわるかでユーザーの心を引き込めるかどうかも変わります。
ファーストビューで意識すべき要素には、以下が挙げられるでしょう。
要素
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ポイント
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購入ワードとの一致
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リスティング広告で購入したワードと同じものをLPでも採用する。
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キャッチコピーとの導入文
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シンプルでわかりやすい表現にする。
ユーザーが自分ごとと捉えられる共感性・意外性・問題提議を意識する。
例)「こんなお悩みありませんか?」
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画像や写真
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キャッチコピーに合った画像や写真を選定する。
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権威性の提示
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LPの情報が信頼できるかどうかをユーザーが判断する基準になる。
例)「売上100万本突破」「プロが監修」
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アクションボタン
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ファーストビューでユーザーが行動を起こせるようにする。
例)「ご購入はこちら」「今すぐ資料請求」
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ユーザーが知りたい情報をファーストビューで提案することで、ページの続きを読んでもらえる可能性が高まります。
次に、自社商品やサービスのメリットやベネフィットを紹介していきます。
メリットは商品の特徴やおすすめポイントを指し、なるべく簡潔にわかりやすく伝えることが大切です。ベネフィットでは、ユーザーが得られるものを具体的に示しましょう。
作成時のポイントは以下の通りです。
要素 | ポイント |
メリット |
3〜5個程度に短い表現でまとめる。
例)「薄型・軽量で持ち運びがラク!」
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ベネフィット |
ユーザーに気づきや納得感を与える。サービスによって得られるプラス要素を簡潔に提示する。
例)「持ち運びしやすいから、どこでも作業ができて効率アップ」
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利用者の声 | 利用者の口コミや導入事例を載せて情報の信頼性を高める。 |
利用者の具体的な情報 | 利用者の写真や年代・性別などを載せるとさらに印象が良くなる。 |
3つ目は、ユーザーに行動を促すCTA(Call To Action)を最適化します。CTAは、ボタンやリンク形式で表示することが一般的です。設置したボタンやリンクをユーザーがどうしたらクリックしてくれるか、を考えながら改善していきます。
CTAの最適化をするには、以下のポイントを意識しながら作成するのがよいでしょう。
要素 | ポイント |
ボタンの色やサイズ | ユーザーが読み飛ばさないよう目立つ色にする。 |
ボタンの設置位置 | LPの中に複数設置する。ユーザーにとって自然な流れになるよう意識する。 |
ボタンの文言 |
ボタンには動詞を入れて、クリックすると何が起こるのかをイメージさせる。
例)「資料をダウンロードする」
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キャッチコピーの設置 |
行動を後押しできるコピーを取り入れる。
例)「15名様限定」「今日だけ」
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クリックのハードル |
行動のハードルが下がるような文言を設定する。
例)「資料を無料でダウンロードする」
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そして最後に、LPに設置する登録フォームをチェックして完了です。登録フォームはユーザーが実際に記入する場所のため、入力の途中で「めんどくさい」と感じて離脱してしまわないような設計を心がけましょう。
特に、以下の要素を意識するとユーザーの目線に立ったフォーム制作が可能です。
要素 | ポイント |
フォームの入力数 | 入力項目は最低限にする。必須項目かどうか判別できるようにする。 |
記入例の表示 | ユーザーが何を入力すべきかわかるように記入例を表示させておく。 |
入力エラーの対応 | エラー項目があった場合は、送信前や入力の途中でメッセージを表示する。 |
キャッチコピーの設置
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入力欄の前に短い表現でユーザーの背中を押す表現を入れる。
例)「登録はたったの1分」「メールアドレスだけでOK」
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スクロール速度 | CTAからフォームまでのスクロール速度が自然かどうかを確認する。 |
LPを作成したらそれで終わりではありません。しっかりと結果を出せているか、ユーザーが想定どおりの動きをしてくれているかなどを検証する必要があります。
LPを検証する際には、ABテストをおこなうのが一般的です。ABテストとは、変更前をA・変更後をBとして、どちらのほうがクリック率やコンバージョン率が高いかを計測するテストのことです。
仮に「ボタンの色」を変えてチェックした場合には、どちらのページのボタンが多くクリックされたかを確認できます。ABテストを実施して良いパターンを取り入れていくことで、LP改善のPDCAを効率的に回すことが可能になります。
最後に、リード獲得用のLPとして使用されている実例を5つ紹介します。
出典:TECH+『B to B企業向けオンライン広告サービス』より
TECH+が展開する、オンライン広告サービスのLPです。ファーストビューにはイメージ画像があり、どんなサービスなのかがひと目でわかります。ページの上部にはボタンも設置されているのがわかるでしょう。
こちらは、リード獲得サービスのLPです。ユーザーの悩みを提示して共感性を高め、そのあとにサービスの紹介を載せています。イラストや図を使って視認性も高めているため、文章だけにするよりも情報が伝わりやすいです。
ウェビナー企画・運営サービスでのリード獲得LPでは、サービスの詳細を載せたあとに導入事例を展開しています。またLP下部のCTAも、短いキャッチコピーとボタンの組み合わせで、ユーザーの目的に沿った選択肢を用意しており明確です。
こちらは、ウェビナー協賛でのリード獲得LPです。ウェビナーの申し込みに誘導するシンプルなページ設計で、ユーザーに促すアクションが明確です。また、ファーストビューのコピーに具体的な数字を提示し、説得力を与えています。
ホワイトペーパーでリードを獲得するためのLPでは、ホワイトペーパーが無料でダウンロードできることをアピールし、ボタンも4つ設置されています。悩みとベネフィットの提示がされており、ホワイトペーパーのダウンロードによってユーザーの悩みが解決するというわかりやすいページ構造です。
リード獲得につながるLP作成のコツと実例を紹介しました。LPにおけるリードは、ボタンやリンクをクリックするだけなど行動のハードルを下げられることから、少ない労力で多くのリードを獲得するチャンスを広げられます。
今回紹介した手順を使って工夫しながらLPを作り込めば、成果にもつながりやすくなるでしょう。ただし、LPの作成時には検証・分析・評価・改善とPDCAサイクルを回しながら、工夫を継続していく姿勢が大切です。
LP作成や分析などに十分な時間や要員を充てられない場合は、専門サービスを利用してリードを獲得するのもよいかもしれません。LPを作り込み、見込み度合いの高いリードを効率よく獲得しましょう。