ウェビナーの申し込みフォームを作成する方法には、主に次の3つがあります。
どの方法にも利点がありますが、自社の目的や運用体制に合っているかどうかが重要です。リソースや活用したいデータの粒度を踏まえ、最適な申し込みフォーム作成方法を選びましょう。
ツールによって異なりますが、基本的なウェビナーの申し込みフォーム作成手順は以下の通りです。
各ステップを順番に進めていけば、初心者の方でも迷わず申し込みフォームを作成できるでしょう。
最初にウェビナーの目的や想定規模を明確にし、それに合ったツールを選びます。ツールによって、参加人数の上限やフォームのカスタマイズ性、外部ツールとの連携可否などが異なるためです。
たとえば、社内研修のような小規模なウェビナーであれば、Microsoft Teamsの標準機能で十分かもしれません。一方、500名以上の見込み顧客を対象とする場合は、「Zoom Webinars」のような専用ライセンスが適しています。専用ライセンスでは、参加者の詳細な行動を追跡する機能や高度なフォーム設定が利用可能です。
ツールの決定に際しては複数のツールを比較し、費用対効果を踏まえて選定しましょう。事前に必要な機能をリスト化し、それぞれのツールが対応しているのかをチェックすることで、導入後のトラブルを防げます。
下記の記事でウェビナーツールの費用について詳しく解説しています。ツール選定に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
ツールを選んだら、開催日時やタイトルなどの基本情報を正確に登録してください。これらの情報は、参加案内やリマインドメールの自動送信にも使われる場合があるため、設定ミスがそのまま参加機会の損失につながる可能性もあります。
たとえば、Zoomでは「トピック(タイトル)」「説明」「開催日時」「所要時間」などを入力します。海外参加者がいる場合は、タイムゾーンの設定を「Asia/Tokyo」や「UTC+09:00」などに指定し、事前にGoogkeカレンダーやOutlookカレンダーとの連携についても動作確認をしましょう。
また、スケジュールなどを入力した後は必ず再確認し、できれば第三者にもチェックしてもらうと、ヒューマンエラーを防ぎやすくなります。
申し込みフォームの質問項目は、取得する顧客情報の質を左右する重要な要素です。参加者の属性や関心を把握できれば、有望なリードを見極めやすくなり、ウェビナー開催後のフォロー施策にも活用できます。
質問項目は自社のビジネス目標に沿って慎重に設計し、営業部門とも連携して、有望な見込み顧客の定義に必要な情報を聞き出しましょう。
たとえば、「現在抱えている業務課題」や「導入検討の時期」といった質問を設けると、参加者の課題意識や導入意欲の高さを把握できます。これにより、営業担当が優先してアプローチすべき相手を判断しやすくなります。
ただし、設問数が多いと途中離脱のリスクが高まるため注意が必要です。入力の負担を抑えるためにも、必須項目は3〜5個程度にとどめ、入力の負担を軽減しましょう。
申し込みがあった参加者を「自動で承認する」か「手動で承認する」かを選びます。この設定は、運営の効率と参加者の質の管理、両方のバランスを取るうえで重要な要素です。
たとえば「自動承認」を選べば、申し込み後すぐに参加URLが発行されるため、参加者側の操作はスムーズになります。運営側も個別の確認作業が不要なため、作業負担が大幅に軽減されます。ただし、不特定多数の参加を許可することになるため、参加者の質をコントロールしにくくなる点には注意が必要です。
一方、「手動承認」を選んだ場合は、申し込み内容を確認したうえで承認操作を行う必要があります。特定の属性に絞ったターゲティングが可能になる一方で、運営側には都度の確認作業が発生し、負担が増える点がデメリットです。参加者にとっても、参加URLがすぐに届かないことで不安を感じたり、タイミングによっては離脱につながったりする可能性があります。
ウェビナーの目的や対象者に応じて、承認方法を使い分けましょう。はじめて開催する場合は、運営の負担が少ない「自動承認」から試すのがおすすめです。また、「自動承認」は、参加のハードルを下げるのにも有効です
ウェビナーへの参加率を高めるためには、申込者へ自動送信される「確認メール」と「リマインダーメール」を適切に設定することも大切です。
せっかく興味を持って申し込んでも、業務の忙しさで開催日時を忘れてしまうケースは珍しくありません。タイミングよく通知を送れば、申込者の「ウェビナーに申し込んだ」という記憶を呼び起こすことができるため、当日の参加率を改善できるでしょう。
なお、「確認メール」には、参加用URL・開催日時・カレンダー登録リンクを必ず記載しましょう。明確な案内があることで、参加のハードルが下がります。
開催が近づいたタイミングで送る「リマインダーメール」は、開催の1週間前・前日・1時間前など、複数回に分けて自動送信するのが効果的です。自動送信の設定をしておけば手作業で案内を送る必要がなくなり、運営の負担を軽減できます。
すべての設定が完了したら、申し込みページを公開する前に必ずテストと最終確認をしましょう。リンク切れやフォームの不具合など、些細なミスを見逃すと、企業の信頼を損ない、集客にも悪影響を与える可能性があります。
最終確認では、以下の点をチェックします。
可能であれば、設定に関わっていない同僚など第三者へ確認してもらうことをおすすめします。利用者目線で登録の流れをチェックしてもらうことで、自分では見落としがちな問題点を発見しやすくなります。
ここでは、Zoomウェビナーを活用する際の申し込みフォーム作成から設定完了までの手順を、5つのステップに分けて紹介します。
この流れに沿えば、登録受付・参加者管理・通知メール送信までをスムーズに構築できます。
Zoomで申し込みフォームを利用するには、ウェビナーの基本情報とスケジュールを設定する必要があります。この設定を行わないと、申し込みフォームに関連する機能(質問項目の追加、承認の設定、通知メールの編集など)が表示されません。
手順は、まずZoomのウェブポータルにサインインし、左メニューの「ウェビナー」から「ウェビナーをスケジュールする」を選択します。
引用:RICOH
その後、トピック(タイトル)・開催日時・説明などを入力します。
引用:RICOH
重要なのは、画面中ほどにある「登録」セクションで「必須」にチェックを入れることです。これを忘れると、参加者は事前登録なしで参加できるようになります。すると、登録の際に集められるはずだった見込み顧客の属性や興味関心の情報を集められなくなってしまいます。必ずチェックを入れるようにしましょう。
ウェビナーをスケジュールした後は、管理画面下部の「登録」タブで、参加者の承認方法を選択します。「自動承認」と「手動承認」のどちらを選ぶかは、ウェビナーの目的によって判断しましょう。
各承認方法の特徴と適したケースは以下のとおりです。
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自動承認 |
手動承認 |
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適したケース |
無料・オープンな大規模セミナーなど、参加のハードルを下げたい場合 |
会員限定や招待制イベントなど、参加者の選別が必要な場合 |
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特徴 |
申し込み完了後に確認メールが即送信され、運営の手間を抑えられる |
主催者が一人ずつ承認する必要があり、作業に時間がかかる |
承認方式の選択は、集客数を重視するか、参加者の質を重視するかで変わります。参加のハードルを下げてなるべく大人数に参加してもらいたい場合や手軽に始めたい場合は「自動承認」、ターゲットを絞った施策では「手動承認」を選ぶとよいでしょう。
次に、Zoom管理画面の「メール設定」タブで、確認メールやリマインダーメールの内容を自社用にカスタマイズし、送信タイミングを設定します。
Zoomの初期メール文面は汎用的な内容になっているため、ブランドイメージやウェビナーの雰囲気を十分伝えるには不向きです。メールの内容を編集することで、参加者の期待感を高め、当日の出席率向上につなげましょう。
「メール設定」では、「登録者への確認メール」や「リマインダーメール」など、送信タイミングごとに個別の編集が可能です。登録者の興味を引くには、件名にウェビナータイトルを入れたり、本文に当日のアジェンダや講師紹介を加えたりする方法が有効です。
特に参加率を高めたい場合は、リマインダーメールを「1日前」と「1時間前」の2回に分けて自動送信する設定をおすすめします。
Zoomの「登録」タブ内にある「質問」セクションでは、標準質問に加え、独自のカスタム質問を追加できます。質問を追加することで、有効な見込み顧客情報の取得が可能になります。
質問の設計は、質の高いリードを見極めるうえで重要です。たとえば、「導入検討時期」や「現在抱えている課題」など、ニーズに直結する内容を設定すれば、ウェビナー後の営業アプローチにも活用しやすくなります。
また「ブランディング」タブでは、ページ上部に表示するバナーや企業ロゴのアップロードが可能です。講師の写真や経歴を掲載すれば、「誰が、どのような話をするのか」がイメージしやすくなり、参加者の安心感や期待感も高まるでしょう。
申し込みページの作成が完了したら、告知を開始する前に、ユーザーが登録するためのURLを取得し、必ずテストします。リンク切れや設定ミスなどの見落としは、登録機会の損失だけでなく、企業の信頼低下にもつながりかねないため、慎重に確認しましょう。
まずZoomのWebポータルにサインインし、左側のナビゲーションメニューから「ウェビナー」をクリックします。次に、スケジュール済みの一覧から、該当するウェビナーのトピック名(件名)をクリックしてください。
ウェビナーの管理ページを下にスクロールすると、「詳細」タブ内に「招待リンク」欄があります。このURLが申し込みページのURLです。右側にあるコピーアイコンをクリックするか、下部の「招待状をコピー」ボタンをクリックしてURLをコピーしてください。
URLを告知する前に、コピーしたURLを使って、必ず自分自身でテスト登録をしましょう。利用者目線で登録の流れを確認することで、設定ミスやわかりにくい点を事前に発見できます。
ウェビナーの申し込み数を伸ばすには、フォームの設計が重要です。入力の手間を減らし、ユーザーが安心して登録できる構成にすることで、離脱を防げます。
ここでは、実際のフォーム設計に活かせる5つのポイントを紹介します。
ウェビナーの申し込みフォームでは、ユーザーは入力の手間を感じると同時に、「どのような個人情報を求められているか」という点に敏感に反応する傾向があります。
特に「必須」とされた項目が、電話番号や会社住所など、直接的な営業を想起させるものであった場合、ユーザーの警戒心を一気に高め、離脱の原因となり得ます。
離脱を防ぐには、「ウェビナーの参加登録という目的のために、その個人情報は本当に必須なのか」という視点で、求める情報の種類を厳選することが重要です。
ただ、必須項目を厳選しても、フォーム全体の項目数が多く見た目が長いと、ユーザーは「入力が面倒そうだ」と感じ、入力を始める前にページを閉じてしまう場合があります。それを避けるには、入力にかかる手間や時間という物理的な負担を減らすことが大切です。
実際に、HubSpot社が40,000件以上の顧客フォームを分析した調査によると、入力項目を4つから3つに減らしただけで、フォームの完了率が1.5倍ほど向上したと報告されています。
「姓」と「名」を1つの欄に統合するなど、少しでもフォーム全体の長さを短く見せる工夫が、申し込み完了へのハードルを下げることにつながります。
参照:Which Types of Form Fields Lower Landing Page Conversions?|HubSpot
ウェビナーに申し込む人の中には、スマートフォンから申し込みを行う人もいます。そのため、フォームはスマートフォン対応を前提に設計したほうがよいでしょう。
パソコン向けのレイアウトをそのまま表示すると、文字が小さかったり、入力欄がタップしにくかったりと、操作性が大きく損なわれる場合があります。この使いにくさが、途中離脱の原因になることも少なくありません。
スマートフォン対応には、レスポンシブデザインを採用するのが一般的です。これは、PC・タブレット・スマートフォンなど画面サイズに応じて、ページの構成を自動で調整する設計であるためです。
具体的には以下のような工夫で効果を高められます。
こうしたちょっとした配慮が、ユーザーのストレスを減らし、申し込み率の向上につながります。
申し込みフォームでユーザーが最後に触れる要素が、CTA(Call To Action)ボタンです。その文言・色・配置の工夫によって、申し込み率(コンバージョン率)が大きく変わるとされています。
たとえば、「送信」や「申し込み」などの事務的な表現では、ユーザーの関心を強く引くことは難しいでしょう。代わりに、以下のように、ユーザーにとってのメリットが伝わる具体的な文言に変えてみることをおすすめします。
なお、CTAボタンの色は、ボタンが目立つようにページ背景としっかりコントラストがある色を使いましょう。青系ページならオレンジや赤、白背景ならネイビーなどが効果的です。
さらに、CTAボタンの配置も工夫しましょう。ページの冒頭(ファーストビュー)とフォームの下部、少なくとも2カ所に設置するのが理想です。これにより、情報を読んでから申し込む人と、すぐに申し込みたい人の両方を逃さずキャッチできます。
ウェビナーの申し込みフォームでユーザーがつまずきやすいのが、入力エラー時の対応です。どこをどう直せばよいのかが曖昧だと、ユーザーは戸惑い、途中で離脱してしまう原因になります。
たとえば、「入力内容に誤りがあります」というメッセージだけでは、どの項目をどう修正すればよいのかわかりません。理想的なのは、以下のような具体的で視認性の高いエラー表示です。
こうした配慮があると、ユーザーはストレスを感じずに入力を進められます。
さらに、必須項目がすべて入力されるまで送信ボタンを無効にしておく設定も有効です。エラーで弾かれてやり直し……という体験を減らすことで、完了率の向上につながるでしょう。
ユーザーに個人情報を入力してもらうには、「この企業なら安心できる」と思ってもらえるかどうかが重要です。そのために、プライバシーポリシーの明記は必須といえます。
「この情報って勝手にどこかに売られたりしない?」といった不安を感じさせないように、プライバシーポリシーを明示しましょう。
あわせて、「個人情報の取り扱いに同意する」というチェックボックスを設けて、未チェックでは送信できない仕様にしておくと、より信頼感を高めやすくなります。
さらに、プライバシーマーク(Pマーク)などの認証ロゴがあれば、フォームの下に掲載することで視覚的にも安心感を与えられるでしょう。
ここでは、ウェビナー集客の要となる申し込み率を高めるために、すぐに取り組める改善施策を4つに絞って解説します。
ひとつずつ見直すことで、申し込み率が上がらない原因や取るべき対策が見えてくるでしょう。
ウェビナーの申し込み率を改善する第一歩は、現状の数値をもとにボトルネックを特定し、具体的な仮説を立てることです。やみくもに施策を打つのではなく、課題のある箇所を絞り込んで対応するほうが、効率的かつ成果につながりやすくなります。
たとえば、Google Analyticsをチェックして申し込みページの離脱率が高いことがわかれば、「フォームの入力項目が多すぎるのではないか」という仮説が立てられます。ここから、「入力項目を7つから4つに減らすことで、完了率が10%向上するはず」といった数値目標を含めた仮説へと発展させましょう。
なお、改善に着手する前に、「ページ訪問数」と「申し込み完了数」から現時点の申し込み率を算出することが重要です。この数値を把握しておくことで、施策実施後にどの程度改善されたかを定量的に比較でき、仮説の妥当性や改善効果を検証しやすくなります。
仮説を検証し、申し込み率の向上につなげるには、申し込みフォームのABテストを実施するのが効果的です。ABテストとは、特定の要素を変更したAパターン・Bパターンを作成し、それをランダムにユーザーに表示することで、どちらの成果(登録率など)が高いかを実際のデータで比較する手法です。
感覚や経験に頼るのではなく、ユーザーの反応にもとづいて判断することで、意思決定の精度が高まります。以下は、テスト対象となる要素の一例です。
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テスト対象の要素 |
パターンA(現状) |
パターンB(改善案) |
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CTAボタンの文言 |
「送信する」 |
「無料でウェビナーに申し込む」 |
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見出しの文章 |
「ウェビナー申し込みフォーム」 |
「専門家が解説!30分でわかる○○ |
ABテストでは、1回のテストで1つの要素だけを変更することが原則です。複数要素を同時に変えると、どの変更が効果に寄与したのかが不明になるためです。
特に数値で明確な差が出やすく、改善効果も実感しやすいCTAボタンの文言は、最初に行うテストとして適しています。
どれほど完成度の高いフォームでも、そこにアクセスしてもらえなければ効果を発揮できません。ウェビナーの申し込みフォームそのものを改善するだけではなく、フォームへの導線となるメールやSNS投稿などの告知文も見直すことで、申し込み率の向上が期待できます。
特に重要なのが、告知文で参加メリットを明確に伝えることです。たとえばメール配信の場合、もっとも目を引くのは件名です。「ウェビナーのお知らせ」といった一般的なタイトルでは、他のメールに埋もれてしまうかもしれません。「【無料開催】○○で売上を1.5倍にした事例を限定公開」といった、数字やベネフィットが具体的に伝わる文言に変更することで、開封率は向上するでしょう。
また、告知ページの本文でも、「このウェビナーに参加すれば、○○の課題をどう解決できる」といった受講者にとっての成果や価値をしっかり伝えましょう。参加を迷っているユーザーの背中を押す決め手になります。
下記の記事でウェビナー案内メールの書き方についてテンプレートと併せて詳しく解説しています。ウェビナー案内メールの書き方に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
申し込み率の改善には、ウェビナーの企画そのものの見直しも重要です。
たとえば、テーマはトレンドに合っているでしょうか。AIエージェント、インテントセールス、セールスイネーブルメントなど、業界で注目されているキーワードを取り入れることで、ユーザーの関心を引きつけやすくなります。
また、セッション構成の見直しも検討してみてください。自社講演のみではなく、業界の有識者による基調講演や成功事例の紹介など、参加者の学習意欲を刺激するコンテンツを組み込むことも、申し込み率改善に有効である場合があります。
そして、ウェビナーが参加しやすいプログラム設計になっていることも大切です。ウェビナーの時間が長くなりすぎないように調整したり、リアルタイムのQ&Aセッションを導入したりすることで、参加者のエンゲージメントを高め、最後まで集中して参加してもらうことにつながります。
ここでは、ウェビナーに申し込んだユーザーを実際の参加へと導くための3つの具体的な工夫を紹介します。ちょっとした一手間で、申し込みから参加への移行率を大きく改善できる可能性があります。
これらの工夫を実践することで、「申し込んだけど忘れていた」「なんとなく参加しなかった」といった機会損失を防げるでしょう。
ウェビナーの参加率が低下する原因としては「参加するモチベーションが下がってしまう」ことが挙げられます。
モチベーションの低下を防いで参加意欲を維持するには、参加者の申し込み完了後、段階的なメールを送ることが効果的です。開催日が近づくにつれて、当日のアジェンダの深掘りや講師紹介、関連情報などを段階的に開示し、参加者の「このウェビナーは有益そうだ」という気持ちを育てていきましょう。そうすれば、参加者はウェビナーを見逃せない予定として認識してくれるようになるはずです。
当日の参加率を高めるうえでは、リマインドメールを戦略的なタイミングで複数回送信することも効果的です。
参加者は多忙な業務の合間にウェビナーに申し込んでいるため、予定を忘れがちです。「うっかり忘れ」を防ぐために、メールで定期的にリマインドしましょう。以下は、代表的な送信タイミングとその目的を整理したものです。
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送信タイミング |
目的と効果 |
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開催1週間前 |
参加を意識させる初回のアラート。予定の確保やカレンダー登録を促すきっかけになります。 |
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開催前日 |
翌日の予定として再認識させるタイミング。うっかり他の予定を入れてしまうことを防ぎます。 |
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開催1時間前 |
当日の業務に追われて忘れかけていた人に対し、直前でのリマインドを実施。参加を促します。 |
リマインドメールは、最低でも「前日」と「当日1時間前」の2回は送るように設定しましょう。リマインドメールの設定ができるウェビナー配信ツールを使えば、送信忘れを回避して効率的にメールを一斉送信することが可能です。
人は「その予定が自分にとってどれだけ価値があるか」が明確になるほど、その予定を優先したくなるものです。ウェビナーに参加してもらうには、申し込み後のメールで、参加者が得られる具体的なメリットを繰り返し伝えましょう。たとえば、リマインドメールに以下のような文言を加えると効果的です。
| 本ウェビナーでは、○○の課題を解決する3つの実践的手法を、具体的な成功事例を交えて紹介します。 |
さらに、「参加者限定特典」として、スライド資料の配布や質疑応答のQ&A集などを事前に告知しておくと、参加への期待感が高まります。
特に、「この特典は当日参加いただいた方限定です」といった特別感を加えることで、録画視聴ではなくライブ参加を促す強力な動機付けになるでしょう。
最後に、ウェビナーに申し込んだ参加者のリストをビジネスの成果につなげるための活用方法を3つ紹介します。
申し込みリストを戦略的に活用することで、マーケティング施策の精度向上や営業活動の効率化が期待できます。
ウェビナーの申し込みリストは、営業活動において「ホットリード(関心度の高い見込み顧客)」を特定するための有用なデータ資産といえます。ウェビナーに申し込んだ時点で、参加者は自社のサービスやテーマに一定の関心を示しており、成約につながる可能性も高いためです。
そのようなウェビナーの申し込みリストには、たとえば以下のような活用方法が考えられます。
具体的には、アンケートで「3ヵ月以内の導入を検討している」と回答した人に対して、「ウェビナーのアンケートでは○○に関心をお持ちとのことでしたが、その後いかがでしょうか」といった形で話を切り出すと、自然な商談につなげやすくなります。
このように、申し込みリストはただの参加者名簿ではなく、営業の質とスピードを高めるために活用できます。
ウェビナーの申し込みリストは、業種や役職といった属性で分類(セグメント化)することで、フォローアップ施策の精度を高めるのに役立ちます。
すべての参加者に同じ内容のメールを送っても、立場や関心が異なれば響き方も異なります。情報が自分向けではないと感じられると、開封率や反応率が下がってしまうかもしれません。
そこで、以下のように役職別にセグメントし、それぞれに合ったコンテンツを配信することで、より強く関心を引きつけ、商談化の確度を高めることにつながります。
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セグメント(役職別) |
フォローアップコンテンツの例 |
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経営層・管理職 |
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現場担当者 |
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このように、相手の関心に即したコンテンツを届けることで、メールのクリック率やその後の商談化率の向上につながります。また、MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用すれば、属性別の配信を自動化し、運用の手間を最小限に抑えることも可能です。
ウェビナー終了後は、参加者と不参加者のデータを分けて管理し、それぞれに合わせたフォロー施策を行うことが重要です。参加状況によって、リードの関心度や得られている情報量が異なるため、同一のアプローチでは成果につながりにくくなると考えられるためです。
たとえば、参加者には補足資料やアンケート結果をもとにした個別提案を送り、理解促進と次のアクションにつなげます。
一方、不参加者には「見逃し配信」の案内や配布資料を送付し、「今回はご都合が合わなかったようですが、ぜひ内容をご確認ください」と丁寧にフォローしましょう。特に、予定が合わず参加できなかっただけの場合は、依然として成約の可能性を秘めた貴重な見込み顧客といえます。適切にフォローすることで、商談へとつなげられる可能性があるでしょう。
本記事では、ウェビナーの申し込み数を増やし、参加者数を最大化するための具体的な手順を解説しました。まず取り組むべきは、申し込みフォームの整備です。特にZoomの機能を活用すれば、自動承認やカスタム質問の設定など、手作業の手間を減らしながら、質の高いリードを集めやすくなります。
集まったリストは、そのまま営業活動に活かせる重要な資産となります。一つひとつの施策を着実に実行し、ウェビナーの成果をより高めていきましょう。
TECH+では、年間100件以上のウェビナー開催実績にもとづいたサポートも提供しております。お困りの際は、お気軽にご相談ください。