【入門編】5分で仕組みと出稿先が分かる!アドネットワークとは?

アドネットワークとは?仕組みやメリット、代表的な媒体を6選ご紹介!

アドネットワークとは、広告を配信できるWebサイトやSNSを複数集めた広告配信ネットワークのことです。

複数の媒体に一括で広告配信できるため、工数の削減や広告パフォーマンスの最大化などを見込めます。

しかし、アドネットワークで成果を出すためには、まずは仕組みやデメリットも考慮したうえで、自社に本当に最適なのかどうか検討しなければいけません。

本記事では、アドネットワークの仕組みやメリット・デメリット、おすすめの媒体6選をご紹介します。

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【1】アドネットワーク(Ad Network)とは

アドネットワークの説明画像

アドネットワーク(Ad Network)とは運用型広告の1種で、広告を出稿できる多数のWebサイトやSNSを集めた広告配信ネットワーク、および多数のWebサイトに広告を配信する手法のことです。数多くの広告媒体サイトを集結することで、広告主は多くのメディアに簡単に広告を配信できる、媒体は広告主を探す手間を省略できるなどのメリットがあります。

 

運用型広告の説明についてはこちら!

下記の記事で運用型広告について詳しく解説しています。
運用型広告とは?メリットや種類、導入時のポイントを解説!

 

広告の種類の説明はこちら!

下記の記事で、より詳しく広告の種類について詳しく解説しています。
広告の種類を網羅したガイドブック!効果や費用、選び方まで解説

 

DSPとの違い

アドネットワークと混同されるのがDSPです。DSP(Demand Side Platform)とは、広告効果の最適化を実現するプラットフォームのこと。アドネットワークの目的は広告配信の最大化であるのに対し、DSPの目的は広告効果の最適化です。アドネットワークとDSPの主な違いを表でまとめましたので、参考にしてください。

 

項目

アドネットワーク

DSP

目的

広告配信の最大化

広告効果の最適化

ユーザー

広告主と媒体

広告主

アプローチできる層

面(広告媒体)

人(ユーザー)

入札

通常入札

RTB

ターゲティング

オーディエンス、トピック、リターゲティング、プレイスメント

オーディエンス、リターゲティング

 

アドネットワークは「面(広告媒体)」にアプローチできるのに対し、DSPでは「人(ユーザー)」にアプローチできます。広告を数多くの媒体に配信したい場合はアドネットワーク、特定の層に効率よく配信したい場合はDSPなどのように、目的に合わせて使い分けましょう。

 

DSPについてはこちら!

下記の記事でDSPについて詳しく解説しています。
DSPとは?仕組みやメリットからおすすめのDSP広告までご紹介!

 

広告施策に関するユーザーアンケート

 

【2】アドネットワークの歴史          

アドネットワークの誕生以前、広告主は各Web媒体に広告掲載を依頼する必要がありました。しかし、媒体Aと媒体B、媒体C、媒体Dと複数媒体に1つずつ広告掲載を頼むのは効率が悪いです。そのほかにも、広告主は下記のような課題を抱えていました。

  • 自社に最適な媒体リサーチに時間がかかる
  • 媒体ごとに課金形態が変わるため選定が難しい
  • 信憑性が低い媒体がある

マーケティング担当者は、各媒体の資料を参考に、自社に最適な出稿先を選定していましたが、大きな時間と作業がかかっていたのです。また、広告媒体側も広告枠に広告を貼り付ける作業コストや営業コスト、広告枠の在庫リスクなどに悩まされていました。

このような現状を受けて誕生したのがアドネットワークです。アドネットワーク提供企業が、膨大な数の広告媒体を1つのネットワークとしてまとめることで、広告主は複数メディアに一括で広告配信できるようになりました。さらに、費用形態や広告データも統一化されるため、工数の大幅な削減や正確なデータ分析も可能になったのです。

現在アドネットワークはWeb広告に欠かせない技術であり、自社に最適なアドネットワークで広告を配信すれば、大きな成果を見込めるのです。おすすめのアドネットワークについては後述いたします。

【3】アドネットワークの仕組み               

アドネットワークの仕組みはシンプルです。マーケティング担当者は、自社に適したアドネットワークプラットフォームを選び、プラットフォーム上でクリエイティブの出稿と入札をすれば、自社と関連性の高い媒体に自動で広告が配信されます。

それでは、プラットフォームはどのように広告と媒体の関連性を判断しているのでしょうか。各アドネットワークは、ユーザーや媒体を絞り込むターゲティング機能を用意しています。ターゲティング設定をすれば、プラットフォーム側の機械学習が広告主の設定と媒体の特性、ユーザー行動・興味関心を分析し、最適なタイミングで、最適な媒体に広告を配信するのです。

つまり、アドネットワークの利用においては詳細なターゲティング設定をし、自社と関連性の高いユーザーに広告配信をしなければいけません。ターゲティング設定を誤ると、誤ったユーザーに広告を配信することになり、費用対効果悪化の原因となります。

【4】アドネットワークのメリット・デメリット

マーケティング担当者がアドネットワークを使うメリット・デメリットについて解説します。

1.メリット

アドネットワークを利用する最大のメリットは、アドネットワークで広告を配信するだけで、多くの媒体に広告を配信できるようになり、工数削減や広告パフォーマンス最大化を実現できることでしょう。課金形態や効果測定データが統一される点も魅力的です。

また、ターゲティングや配信時間指定機能などの機能が豊富に用意されており、上手く活用すれば広告効果を高められます。

2.デメリット

アドネットワークのデメリットは、広告を配信する媒体のテーマを絞ることはできますが、「Aサイトに配信」などの特定の媒体を指定することはできないことです。また、このデメリットによりブランド既存のリスクが生じます。

2017年、世界的広告会社のハバスは過激主義者の動画に自社広告が配信されていたことから、YouTube広告の出稿を全面的に停止しています。国内においても、特定の政治団体が出演する番組の広告枠に、ユニリーバ・ジャパンの広告が配信され、同社はSNSを中心に炎上した事例があるのです。

アドネットワークの中には、広告の配信先として不適切な媒体があり、そこに広告が配信されるとブランド毀損や炎上を招いてしまいます。

 

広告施策に関するユーザーアンケート

【5】アドネットワークの配信方法            

アドネットワークの配信方法は以下2つです。

  • ターゲティング配信
  • ノンターゲティング配信

以下では、それぞれの配信方法について解説します。

1.ターゲティング配信

ターゲティング配信とは、サイトやユーザー属性などを指定して配信する方法のことです。特定の層やニッチな商材を取り扱う場合に有効。ターゲティング配信の種類は、ユーザー属性やキーワード設定など多々ありますが、大きな効果を出すのがリターゲティングです。

リターゲティングとは、自社サイトに訪問したユーザーに広告を配信する手法。Criteoが企業のWeb広告に関与している570名を対象にした調査によれば、リターゲティング広告の費用対効果が高いと回答した割合は53%にも及びます。リターゲティング広告を使えば、ユーザーに自社ブランドを想起してもらえるため、購入や問い合わせなどのコンバージョンにつながりやすいのです。

ターゲティング広告についてはこちら!

下記の記事でターゲティング広告について詳しく解説しています。
ターゲティング広告とは?特徴、運用方法、成功事例まで網羅して解説

 

2.ノンターゲティング配信

ノンターゲティング配信とは、配信先のトピックやユーザーなどを絞らない配信方法です。多くのユーザーにアプローチできる一方、自社とは関連性の低いユーザーにまで広告が配信されるデメリットがあります。日用品や美容品、アプリなど多くの層をターゲットにする商材に有効な配信方法です。

【6】アドネットワークとサードパーティーCookie規制            

アドネットワークにおいてリターゲティングはメインの配信手法ですが、個人情報保護の改正やサードパーティCookieの規制などにより、リターゲティング広告の活用が困難になっています。

リターゲティング広告は、Cookieと呼ばれるWeb上におけるユーザー行動を記録したファイルを利用し、自社サイトに訪問したユーザーを追跡しているのです。つまり、Cookieに規制がかかることで、アドネットワークはユーザーを追跡できなくなり、精度の高いリターゲティングが不可能になります。

Appleは2017年にSafariでのサードパーティCookieの規制を開始し、国内ブラウザのトップシェアを誇るChromeは2024年後半より段階的にサードパーティCookieを廃止すると発表しています。リターゲティングだけに頼ると成果は減少するため、早めに機械学習の活用や自社で顧客データを収集するなどの対策を実施しましょう。

【7】おすすめのアドネットワーク媒体6選を比較

最後におすすめのアドネットワーク媒体6選をご紹介します。

1.Googleディスプレイ ネットワーク(GDN)

Google

出典:Google 広告

最も有名なアドネットワークは、Googleディスプレイ広告でしょう。GmailやYouTubeなどのGoogleサイトは当然ながら、200万以上のWebサイトや動画、アプリに広告を配信できます。特に2020年9月時点で、国内月間利用者数6,500万人を超えたYouTubeに広告配信できるのは大きな強みです。主なターゲティング手法は以下の通りです。

  • ユーザー属性
  • カスタムセグメント
  • 類似ユーザー
  • リマーケティング
  • トピック

多くのユーザーにアプローチでき、機能性も充実している点を踏まえると、どの企業もGoogleディスプレイ広告は出稿しておくのがおすすめです。

 

2.Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)(YDA)

Yahoo!

出典:Yahoo!マーケティングソリューション

Googleディスプレイ広告と同じくらい有名なのがYahoo!ディスプレイ広告です。Yahoo! NewsやLINE、Cookpad、朝日新聞デジタルなどに広告を配信できます。Yahoo!ディスプレイ広告は、人の目とシステムで広告配信サイトを確認しているため、ブランド毀損リスクが低いです。ブランドイメージを守りつつ、多くのユーザーとリーチできる広告運用をしたい場合は、Yahoo!ディスプレイ広告が向いています。

 

ディスプレイ広告についてはこちら!

下記の記事でディスプレイ広告について詳しく解説しています。
ディスプレイ広告とは?メリット・デメリットなどの特徴、効果を解説!

 

3.i-mobile

イーモバイル

出典:i-mobile

i-mobileは、スマートフォンとPC、タブレットに特化した国内最大級のアドネットワークです。ネイティブ広告やバナー広告、フルスクリーン、動画など多彩なフォーマットを選択して、広告を配信できます。外部機関と連携しての不正メディアの取り締まりや入札単価の最適化、クリエイティブ政策のサポートなどが用意されています。

4.AkaNe byGMO

GMO

出典:AkaNe byGMO

AkaNe byGMOは、インフィード特化型のアドネットワーク。提携している媒体数は1,000件以上であり、レコメンドウィジェットを含む数多くのインフィード枠に広告配信が可能です。また、配信したい媒体や広告枠を自由に選択できるのは大きな強み。タイアップ広告やネイティブ広告などの、記事を読んでもらうことを目的にしたコンテンツの配信に向いています。

5.楽天広告

楽天広告

出典:楽天広告

楽天広告は、楽天グループが展開する70以上のサービスと提携サイトに広告を配信できるプラットフォームです。1億以上の楽天会員からデータを収集しており、精度の高いターゲティング配信が行えるため、高い費用対効果の実現に期待できます。また、バナー広告やネイティブ広告、SNS、動画広告など様々なフォーマットに対応可能。ECサイトを運営していたり、楽天ショッピングなどに出店していたりする企業におすすめです。

6.nend(ネンド)

nend

出典:nend

nendは、2010年7月よりサービスを提供している歴史あるアドネットワークです。GoogleやYahoo!、SNSでアプローチできない層にリーチできることを価値としており、ゲームやニュース、漫画、グルメなどの幅広い配信面を揃えています。広告案件ごとに最適な機能が用意されているため、質の高い見込み客を獲得できるでしょう。

【8】まとめ                

アドネットワークを利用すれば、簡単に多くの媒体に広告を配信できます。

しかし、多くの媒体に広告が配信されるからこそ、自社と関連性の高いユーザーにリーチしなければいけません。まずは理想の顧客像であるペルソナを作成し、ペルソナにあったターゲティング設定をしましょう。

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