エレベーター広告とは?メリット・デメリット、成功事例まで徹底解説!
認知拡大・ブランディング
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2023.04.17]
【1】エレベーター広告とは
エレベーター広告とは、エレベーターホールやエレベーター内に設置されたデジタルサイネージを活用したオフラインの広告です。オフィスビルや商業施設などエレベーターの利用者に対して自社商品を訴求できます。
エレベーターでは電磁遮蔽が起きて、スマホが圏外になり手持ち沙汰になりやすいです。また、他の利用者と相乗りするため目のやり場に困ります。そのため、エレベーター内に設置されたデジタルサイネージを活用して広告配信すれば、多くの人に注目してもらえるのです。
そのため「サービスPR」「購買促進」「ブランドイメージの向上」の効果が見込めます。
中国では時価総額が約3兆円のFocus Media社が登場して注目を浴びており、国内でも総額3.6億円の資金調達に成功した株式会社東京の登場などエレベーター広告は活況しています。
下記の記事でオフライン広告について詳しく解説しています。
・オフライン広告とは?オンライン広告の違いや12種類の施策費用まで紹介!
下記の記事で、より詳しく広告の種類について詳しく解説しています。
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【2】エレベーター広告のメリット
エレベーター広告は活況していますが、広告を利用すると次のようなメリットが得られます。
1.多くの人に注目される
エレベーター広告は、エレベーター利用者に広告を見てもらいやすいです。
その理由は、エレベーターでは電磁遮蔽が起きて、スマホが圏外になり手持ち沙汰になってしまうためです。それだけでなく、他の利用者と相乗りするため、エレベーター内では目のやり場に困ってしまいます。
このような状態のため、エレベーターに取り付けられているデジタルサイネージに目が行くのです。
オフィスビルや商業施設、マンションにポスターを掲示しても、歩きスマホをする人が多いため、なかなか広告を見てもらえません。しかし、エレベーター広告であれば多くの人に注目してもらえます。
2.単純接触効果が見込める
エレベーター広告は、毎日同じ時間帯に広告配信することで単純接触効果(ザイオンス効果)が見込めます。
単純接触効果とは広告を繰り返し見ると、商品やサービスへの関心の度合いが強まることをいいます。単純接触効果を上手く活用すれば、サービス紹介から認知、購買まで結びつけることも可能です。
オフィスビルや住宅施設のエレベーターは、利用者の利用時間が決まっていることが大半です。例えば、オフィスビルでは、出社、退社のために同じ時間帯にエレベーターを利用していることでしょう。
そのため、エレベーター広告を利用すれば単純接触効果が得られ認知拡大が見込めるのです。
下記の記事で認知拡大について詳しく解説しています。
・認知拡大とは?施策立案の方法からプロモーション施策まで解説
3.視覚と聴覚でアプローチできる
エレベーター広告は、視覚と聴覚に情報を伝えられるため、テキストや画像のみの広告と比較して多くの情報量が与えられます。サービスの特徴、価格、機能をわかりやすく伝えられることが動画の強みです。
また、動画であれば、ストーリーを伝えることも可能です。「そのサービスを利用してユーザーはどのように変化したのか?」「なぜサービスを開発したのか?」など、ストーリーを紹介すると興味を持ってもらいやすくなります。
メラビアンの法則では、人と人とのコミュニケーションにおいて視覚情報が55%、視覚情報が38%、言語情報が7%影響を与えると立証されています。
つまり、視覚と聴覚に訴えかける動画であれば、ターゲットにしっかりとアプローチすることができるのです。このように視覚と聴覚に訴えかけてサービスの魅力を伝えられることもエレベーター広告の魅力です。
【3】エレベーター広告のデメリット
新型コロナウイルス感染拡大で外出自粛者が増えると、エレベーター広告を配信しても効果が見込みにくくなります。
また、競合他社の広告とバッティングしてしまうと、広告の効果が薄れてしまうでしょう。
そのため、エレベーター広告の利用状況や配信内容を確認しておくことをおすすめします。このような点を踏まえて、きめ細かにサポートしてくれる広告代理店に依頼するようにしましょう。
さらに、オンライン広告と比較すると広告の効果検証がしづらいというデメリットもあります。
【4】エレベーター広告で成果を出すコツ
エレベーター広告の特徴を把握した上で広告出稿したい場合、どうすれば期待通りの成果を出していけるのでしょうか?ここでは、エレベーター広告で成果を出すコツをご紹介します。
1.施設別の効果を把握する
近頃ではデジタルサイネージは、あらゆる施設に設置されています。どの施設のエレベーター広告を利用するかで効果は変わるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
■施設別のエレベーター広告の効果
住宅用マンション |
高級マンションのため富裕層にアプローチできる 通勤時間や帰宅時間に広告配信すれば単純接触効果が見込める |
オフィスビル |
ビジネスパーソンにアプローチできる BtoBサービスとの相性が良い |
商業施設 |
一度に多くの人が乗るため、多くの人にアプローチできる 客層も幅広いことが大きな特徴 |
医療施設 |
医療施設を利用している方にアプローチできる |
学校 |
学生にアプローチできる |
2.広告配信の時間帯を指定する
デジタルサイネージを活用した広告配信は時間指定ができます。そのため、ターゲットの行動に合わせて広告配信の時間帯を指定しましょう。
配信時間を工夫をすれば、広告予算を最小限に抑えながらも、多くの反響が獲得できます。例えば、スーパーマーケットの広告を配信する場合、以下のように時間帯を指定するとよいです。
- 9時~12時:高齢者向けの広告配信
- 12時~13時:ビジネスパーソン向けの広告配信
- 13時~17時:一般主婦向けの広告配信
- 17時~21時:共働き世帯向けの広告配信
3.広告で伝える内容を絞り込む
ターゲットに合わせて、広告で伝える内容を絞り込むことも大切です。動画広告に情報を詰め込みたいという衝動に駆られることもありますが、広告に興味・関心のないエレベーター利用者が見るため、短時間で訴求した方が効果は出やすいです。
動画全体の尺を数10秒程度に収めて、内容を絞り込み、視聴者の心に刺さる内容にしましょう。
4.広告の効果測定をする
エレベーター広告を配信したら効果測定をしましょう。オフライン施策のため効果測定は難しいですが、お問い合わせを下さったお客様に大して「どのような広告を経由して、自社を知ったか?」を聞いて確認します。
「どの時間帯に広告配信すれば反響が得られるのか」「複数の動画の中でどちらの反響が良いのか」など効果測定して、多くの反響を獲得できる施策を選べば、見込み顧客を獲得していけます。
また、効果測定をして「どのような広告がターゲットに刺さるのか?」「お問い合わせ件数を増やすにはどうすればよいのか?」などを考えていくことも大切です。
【5】エレベーター広告の成功事例
出典元:『株式会社ウィルゲート』
株式会社ウィルゲートは、Webマーケティング事業を展開しているIT企業です。2019年度からM&A仲介サービスの提供を開始しました。M&A仲介サービスの利用者は20代、30代の起業家の方が多いです。
そのため、都内在住の起業家に訴求できる広告媒体を探していたところ、タワーマンションのエレベーター広告を利用することに決めました。
通勤時間や帰宅時間などエレベーター広告で何回も接触できるため、「IT領域に関する相談であれば株式会社ウィルゲート」という刷り込みに成功しています。
配信した動画は代表取締役の吉岡氏が出演しており、お客様から「吉岡様が映っていた」など反響の獲得しています。1視聴単価も2.7円とコストが抑えられており、見込み顧客の獲得に成功している企業です。
【6】エレベーター広告に関するよくある質問
最後にエレベーター広告に関して、よくある質問をご紹介します。
Q.エレベーター広告の出稿費用はいくらですか?
エレベーター広告の出稿費用の相場は150万円から300万円程度です。
例えば、東京都心のオフィスビルのエレベーターに特化した広告配信サービス「GRAND」の出稿費用は以下の通りです。
プラン名 |
料金 |
掲載期間 |
推定表示回数 |
GRAND Premium Ads |
300万円 |
1週間 |
1,500,000回 |
GRAND Standard Ads |
160万円 |
1週間 |
780,000回 |
サービスや広告枠に応じて掲載料金は変動することをご了承ください。
Q.エレベーター広告の出稿の依頼先はどこですか?
エレベーター広告の出稿をしたい場合は、オフライン広告を取り扱っている広告会社に相談してください。
株式会社マイナビでもエレベーター広告を取り扱っています。弊社にご相談を頂ければ、エレベーター広告だけでなく、タクシー広告やオンライン広告などクロスメディアを活用した効果的な広告配信をご提案できます。
ご興味がある方は、弊社のオフライン広告サービスの資料をダウンロードしてみてください。
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Q.エレベーター広告の出稿企業は増えていますか?
エレベーター広告の出稿企業は増えています。CARTA HOLDINGSの独自調査によると、2022年のデジタルサイネージ広告市場規模は690億円(前年比119%アップ)となっており、2026年には194%アップの1,338億円まで成長することが見込まれています。
また、中国では時価総額が約2.9兆円のFocus Media社が登場して注目を浴びており、国内でも総額3.6億円の資金調達に成功した株式会社東京の登場などエレベーター広告は活況しています。
このような背景からわかるように、デジタルサイネージを活用した広告の利用者は増えていく見通しです。
【7】まとめ
エレベーター広告とは、エレベーターホールやエレベーター内に設置されたデジタルサイネージを活用した広告です。密閉空間のエレベーター内で広告配信をすれば、多くの人に視聴してもらえます。
単純接触効果が見込めるため、商品認知から検討、契約までのプロセスが複雑で期間が長くなるBtoBビジネスと相性が良いです。実際にエレベーター広告で高い効果を得ている企業も存在します。
この記事を読んでエレベーター広告に興味を持った方は株式会社マイナビまでご相談ください。TECH+ではIT企業様のマーケティング支援を行っており、豊富な実績から最適な施策をご提案しています。ぜひ、新たなマーケティング施策に検討してみてください。
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。