メルマガの配信頻度とは?自社に最適な配信頻度の見つけ方まで解説!
マーケティング
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2023.11.17]

目次
- 【1】一般的なメルマガの配信頻度は?
- 【2】メルマガの配信頻度を上げるときのメリット・デメリット
- 1.顧客と接触する回数を増やせる
- 2.販促促進ができて売上アップが狙える
- 3.メルマガ購読を習慣化できる
- 4.メルマガの内容が薄くなる
- 5.メルマガ購読者の解除率が上がる
- 6.メルマガ作成のリソースが必要になる
- 【3】メルマガの配信頻度を下げるときのメリット・デメリット
- 1.1通あたりのメールの価値が高くなる
- 2.メルマガ配信の負担が軽減できる
- 3.ユーザーに存在を忘れられてしまう恐れがある
- 4.販売促進の機会が減りお問い合わせ件数が落ちる
- 【4】自社に最適なメルマガの頻度の見つけ方
- ステップ(1)指標を決める
- ステップ(2)配信頻度と実施期間を決める
- ステップ(3)記録を取る
- ステップ(4)配信頻度の変更
- ステップ(5)どのくらいの頻度が最適化を比較する
- 【5】メルマガの配信頻度を決める時の注意点
- 【6】まとめ
【1】一般的なメルマガの配信頻度は?
まずは、一般的なメルマガの配信頻度がどれくらいかをご紹介します。
株式会社マイナビTECH+運営事務局の調査「メールマーケティングに関するユーザー調査集計レポート」では、メルマガの配信頻度は「週に2~3通を配信している」と回答した人が33.33%と最も多かったです。次に多い回答が「毎日メルマガを配信している」と回答した人で24.51%います。
他の企業のメルマガ配信頻度を参考にすることも大切ですが、業界や取り扱う商品でベストな配信頻度は異なるため、必ずしも最適とは言えません。そのため、メルマガの最適な頻度を見極めることが重要となります。
弊社の調査レポートが読みたい方は、下記からご覧ください。
関連記事:『【調査レポート】102名に聞いたメールマーケティングで重視している事と配信頻度!』
【2】メルマガの配信頻度を上げるときのメリット・デメリット
メルマガの配信頻度を上げるときのメリット・デメリットは6つあります。
1.顧客と接触する回数を増やせる
メルマガの配信頻度を上げると、顧客と接触する回数が増やせて単純接触効果(ザイオンス効果)が見込めるようになります。単純接触効果とは、自社の商品やサービスに興味がなかった人に対して、繰り返し接触することで親近感を抱くようになる心理的現象です。
例えば、毎日メルマガを触れているうちに「ITについての総合情報サイトならマイナビTECH+」だと覚えてもらえるようになります。このように、メルマガの配信頻度を上げると認知度を上げていけるようになります。
2.販促促進ができて売上アップが狙える
メルマガの配信頻度を上げると、販売促進ができて売上アップが狙えます。例えば、月1回メルマガを配信してセール情報を届けている場合は、月1回しか販売促進の機会が得られません。
その一方で、週1回メルマガを配信してセール情報を届けている場合は、週1回販売促進ができるようになります。このように、多くの販促促進の機会が得られることもメリットです。
3.メルマガ購読を習慣化できる
メルマガ購読者がメルマガを習慣で見るようになると、ファン化させられます。例えば、料理レシピサイトの場合は主婦向けに「今日の晩御飯レシピ」とメルマガを配信すれば、毎日見てもらえるようになるかもしれません。
メルマガ購読が習慣化すれば、より身近に感じてもらえて、自社商品、サービスを購入してもらえるようになります。
4.メルマガの内容が薄くなる
メルマガの配信頻度を多くすると「どのようなメールを送るべきだろうか?」と悩んでしまうかもしれません。メルマガのネタがなくなり、同じような内容のメールを送ってしまうこともあるでしょう。このように、メルマガの配信頻度を増やすとネタ切れしやすくなり、内容が薄くなってしまうことがあります。
5.メルマガ購読者の解除率が上がる
メルマガの配信頻度を増やすと内容が薄くなると説明しましたが、有益な情報ではないとメルマガ購読者が思うと、メルマガ配信を解除されてしまいます。たまに、メルマガの配信頻度を上げると解除率が上がると言われがちですが、大半がメルマガのクオリティが落ちることによるものです。
6.メルマガ作成のリソースが必要になる
メルマガの配信頻度を上げると、より多くのメールを作成しなければいけません。その結果マーケティング担当者の負担が重くなり、今の人数では回せないなどリソース不足に陥ってしまうことがあるでしょう。メルマガの配信頻度を上げる場合は、人員を増やす必要があります。
【3】メルマガの配信頻度を下げるときのメリット・デメリット
メルマガの配信頻度を下げるときのメリット・デメリットは4つあります。
1.1通あたりのメールの価値が高くなる
メルマガの配信頻度を下げると、メールの内容をじっくり考えられるようになります。メルマガ購読者はどのような内容を求めているのか?どのように伝えればいいのか?などをジックリと考えられて、1通あたりのメルマガの内容を濃くできます。
1通あたりのメルマガの内容が濃く、有益であれば、メルマガ解除されることもありません。顧客と良好な関係を築いていけるようになります。
2.メルマガ配信の負担が軽減できる
メルマガの配信頻度を下げると、メールを作成する負担が軽減できます。少ない人数でメルマガの施策を打つことができるでしょう。メルマガ配信の負担を軽減させることができれば、他のマーケティング施策にも手が付けられるようになります。
3.ユーザーに存在を忘れられてしまう恐れがある
メルマガの配信数を極端に減らしてしまうと、ユーザーに存在を忘れられてしまう恐れがあります。例えば、1ヶ月に1回しかメルマガを配信しない場合、相手がメルマガに気づかずに他のメールに埋もれてしまうこともあるでしょう。身近な存在にはなれず、存在を忘れられてしまうことがデメリットとなります。
4.販売促進の機会が減りお問い合わせ件数が落ちる
メルマガの配信頻度を下げると販売促進の機会が減り、お問い合わせ件数が落ちます。週1回メルマガを配信してセール情報を届けている場合は、週1回販売促進ができるようになります。その一方で、月1回メルマガを配信してセール情報を届けている場合は、月1回しか販売促進の機会が得られません。そのため、お問い合わせ件数が減ったり売上が減ったりしてしまいます。
【4】自社に最適なメルマガの頻度の見つけ方
メルマガの配信頻度は、最適な頻度を見極めることが重要だとお伝えしました。そのため、自社に最適なメルマガ頻度の見つけ方を身に付けておきましょう。ここでは、マイナビTECH+が最適なメルマガ頻度を見つけた方法をご紹介します。
ステップ(1)指標を決める
まずは、メルマガ配信のマーケティング施策が効果的であるかを効果測定できるようにKPIを策定します。KPIを策定する場合、どれぐらいの数値を目標にするかを決めて逆算して考えていくことが大切です。
例えば、BENCHMARK社の独自調査レポート「平均メール開封率・クリック率レポート (2022年度版) 業種別・地域別(国別)の最新情報」によると平均メール開封率は約30%とされています。
つまり、メール開封数の目標が9,000件の場合は約27,000件のメールを送らなければいけません。このようにKPIを策定して平均的な数値を書いておき、計画に沿って運用していくことで、メルマガ配信が上手くいっているかどうか効果測定できます。
[メルマガの代表的なKPI]
- コンバージョン数
- クリック数
- メール開封率
- メール到達率
ステップ(2)配信頻度と実施期間を決める
次にメルマガの配信頻度と実施期間を決めていきます。
マイナビTECH+の場合は、製造会社やIT企業に有益な情報を届けたり、ウェビナーや展示会のお知らせを案内していたりしました。企業様に有益な情報を提供していたため、毎日メルマガ配信をしても問題ないと考え、週5日配信を1ヶ月間行っていました。
ステップ(3)記録を取る
メルマガを配信した結果は記録に取ります。マイナビTECH+が1ヶ月間、週5日メルマガを配信したときのメール開封率と資料DL率の結果は以下のようになりました。
メール開封率 |
資料DL率 |
|
1週目 |
22% |
1.90% |
2週目 |
20% |
1.80% |
3週目 |
19% |
1.70% |
4週目 |
16% |
1.30% |
ステップ(4)配信頻度の変更
メルマガ配信して記録を取ったら配信頻度を変更していきます。
毎日メルマガを配信すると、接触回数が増えて飽きられ、メール開封率や資料DL率が落ちていくことが判明しました。そこで、メルマガの頻度を週3回に変更したとき、以下の結果となりました。
メール開封率 |
資料DL率 |
|
1週目 |
19% |
1.60% |
2週目 |
20% |
1.70% |
3週目 |
20% |
1.70% |
4週目 |
22% |
1.80% |
メール開封率、資料DL率が改善できましたが、メルマガ作成する労力を割きたく、週2に変更するとどうなるのかをテストしてみました。その結果が以下の通りです。
メール開封率 |
資料DL率 |
|
1週目 |
22% |
2.40% |
2週目 |
21% |
2.30% |
3週目 |
21% |
2.30% |
4週目 |
23% |
2.20% |
週2回のメルマガ配信頻度に切り替えると、メール開封率と資料DL率が更に高くなりました。
ステップ(5)どのくらいの頻度が最適化を比較する
メルマガを配信したら、配信頻度別の結果を比較して、どれぐらいの頻度が最適なのかを判断していきます。マイナビTECH+では「毎日配信」「週3日配信」「週2日配信」の3つのケースでテストをした結果、週2日の頻度が最適だと判断しました。
このように、メルマガ配信のテストを行って、比較することで、自社に最適なメルマガの配信頻度が分かるようになります。
【5】メルマガの配信頻度を決める時の注意点
マイナビTECH+がメルマガ配信のテストを実施して気づいたことは、メール開封率と資料DL率には相関関係があることです。メール開封率が上がるにつれて、資料DL率も上がりました。
毎日メルマガ配信をすると、似たような内容の情報を配信してしまうなど、クオリティが落ちてメールを開封してもらえなくなってしまうことに気づきました。
メルマガ購読者に有益な情報を届けるべきが、内容の薄い情報を届けてしまいがちになります。そのため、メルマガの配信頻度を上げたい場合は、クオリティが落ちないように気をつけましょう。
また、メールの開封率はメルマガのタイトルの付け方に左右され、資料DL率はメルマガのクオリティに左右されやすいです。そのため、メルマガのタイトルの付け方やクオリティの高いコンテンツの制作方法を覚えておくことをおすすめします。
下記の記事でメルマガのタイトルについて詳しく解説しています。
・40サンプル付き!開封率を高めるメルマガタイトル(件名)の作り方
下記の記事でメルマガの詳細にについて詳しく解説しています。
・メルマガとは?配信方法から効果的な作り方、成功事例まで徹底解説!
【6】まとめ
株式会社マイナビTECH+運営事務局の調査では、メルマガの配信頻度は「週に2~3通を配信している」と回答した人が33.33%と最も多かったです。次に多い回答が「毎日メルマガを配信している」と回答した人で24.51%いることが判明しました。
しかし、大切なことは自社のメルマガ配信の最適な頻度を把握することです。この記事では、マイナビTECH+で実施した、メルマガ配信の最適な頻度を把握する方法をご紹介しました。そのため、この記事を見ながら、メルマガ頻度を調整してみてください。
もし、この記事を読んでもメルマガ配信頻度が分からないと悩んだり、メール開封率が上がらないと悩んだりしたときは、マイナビTECH+にご相談ください。マイナビTECH+では、BtoBビジネスの企業向けのマーケティング支援サービスを提供しています。マーケティングサービスに興味がある方は、下記より資料をダウンロードしてみてください。
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。