SSPとは?仕組みやDSPとの連携方法など詳しくご紹介

Webマーケティングに欠かせない「オンライン広告」。

そのオンライン広告を効率的で費用を抑えて運用できるようになったのは「アドテクノロジー」の存在と言えるでしょう。

今回は、そのアドテクノロジーに欠かせない「SSP」について、SSPとはどのようなものなのか、仕組みやDSPとの連携方法などを詳しくご紹介していきます。

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【1】SSPについて

まずはSSPについて詳しく理解していきましょう。

SSPとは

オンライン広告(Web広告)を運用する中で、広告主は費用対効果を高めるため、多くのメディアや媒体に広告を出し、ターゲットに絞って広告を出したいと思っているはずです。そのような広告運用を実現したのがRTB(リアルタイム入札)の仕組みで、SSPはそのRTBを実現するためには欠かせないツールの一つとなります。

SSPは、Supply Side Platformの略で、直訳すると「供給する側のプラットフォーム」という意味になります。つまり、広告枠を提供しているWebサイトやメディアにとってのツールと言っても過言ではないでしょう。

SSPがもたらす役割は、広告枠を提供しているWebサイトなどの媒体側の収益を最大にするというもので、広告枠を提供している側にとって有益になるように働きかけてくれるツールとなります。

 

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【完全版】オンライン広告7種を比較!費用やメリット・デメリットも解説

 

アドネットワークとの違い

SSPを調べていくうちに「アドネットワーク」や「RTB」「DSP」という言葉を目にするようになるでしょう。これらの違いとはどのようなものなのでしょうか。

まず、SSPはRTBを実現するために欠かせないツールであり、リアルタイム入札を円滑に進めるためのツールとなるため、RTBと比較するものではありません。RTBを実現するための仕組みの一つと考えてよいでしょう。

DSPもまた、RTBを実現するためのツールであり、SSPとは違った役割を持っています。SSPが広告媒体側にとって必要なツールであるとすると、DSPは広告主側にとって必要なツールと言えるでしょう。

アドネットワークは、Webサイト上の広告枠を束ねて広告配信をするプラットフォームのことであり、その名の通り「広告のネットワーク」となります。つまり、リアルタイム入札を実現するためにはさまざまなWebサイトの広告枠を把握する必要があり、それをアドネットワークと呼んでいます。そして、SSPはそれらのアドネットワークを利用して広告媒体側の利益を最大限にする役割を担っているのです。

つまり、アドネットワークは広告枠を束ねるネットワークであり、SSPはそれらを利用して広告配信を最適に行うために広告媒体側で利用されているツールということになります。

 

アドネットワークについてはこちら!

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アドネットワークとは?仕組みやメリット、代表的な媒体を6選ご紹介!

【2】SSPを語る上で外せない「RTB」の仕組み

SSPを語る上で外せないのが「RTB」です。RTBとは、リアルタイム入札のことで、現在のオンライン広告において広告主や広告媒体にとってならない仕組みとなっており、この仕組みを実現しているのがSSPやDSPになります。

アドテクノロジーが進み、これまでWebサイトに一つずつ広告を貼っていたオンライン広告が、広告枠の入札という形に進み、現在では異なるアドネットワークを横断して広告枠の入札が行われています。

この仕組みこそ、RTBであり、それを実現しているツールがSSPとDSPです。SSPの役割について、次の章で確認していきましょう。

 

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RTB(リアルタイム入札)とは?仕組みやメリットをご紹介

 

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【3】SSPの役割

SSPの役割は、「広告媒体側の収益を考え、一番高い収益が得られる広告主を探す」ことです。具体的には、数多くいる広告主の中で、入札額が高く、広告媒体側にとって収益がより多く上がる広告主を見つけることを行っています。

それには、リアルタイム入札を行っているRTBの仕組みの中で、Webサイトに訪れるユーザー情報と広告枠の情報を一括管理してDSPに送り、そこから収益の高い広告主を見つけ出し、入札で勝利した広告主の広告を表示させるというものになります。

つまり、RTBの中でSSPは広告媒体側の立場に立ったツールであると言えるでしょう。

【4】SSPに向いている媒体と向いていない媒体 

SSPは広告媒体側にとって有益なツールとなりますが、SSPに向いている媒体と向いていない媒体は存在します。

SSPに向いている媒体としては、多くのユニークユーザーが訪れるサイトです。その中でも特におすすめの媒体としては、多様なユーザーが集まるようなサイトは、さまざまな広告の種類が出稿され、ユーザー情報に基づいた取引が行われるため、SSPを利用することでWebサイト全体の広告収入が多く得られるようになっていくでしょう。

一方で、SSPに向いていない媒体としては、ユニークユーザーが少なく、ユーザーの属性や種類が同じようなケースのサイトです。このようなサイトでは、ユーザーの属性や種類によって広告の種類を分けて表示する必要がないため、SSPを利用するメリットは少なくなると言えるでしょう。

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【5】SSPのメリット・デメリット

ここからは、SSPを利用するメリット・デメリットについて確認していきましょう。

SSPのメリット

SSPを利用するメリットとしては、媒体側と広告主側の二つに分けられます。

媒体側のメリット

媒体側としては、より高い広告収入を得たいため、より多くの広告費用を出してくれる広告主を探したいはずです。SSPはリアルタイム入札によって入札額の高い広告主を見つけることができるため、媒体側としては広告枠に対して最も高い広告費を出してくれる広告主と取引できるのがメリットになります。

広告主側のメリット

広告主側のメリットとしては、ユーザー情報をもとに広告主側が出稿する広告に対して興味関心を示す可能性があるユーザーに対して広告を出せるという点があります。つまり、ターゲティングの精度が高くなるという点がメリットになります。

SSPのデメリット

一方でSSPを利用することによるデメリットはどのような点があるのでしょうか。

SSPを利用するデメリットとして、広告主側はどのようなサイトに広告が掲載されるかがわからないという点があり、一方媒体側はどのような広告が表示されるかわからないという点があります。

サイトオーナーであれば、自社サイトにどのような広告が載るのか気になる方もいると思いますので、そういった点ではデメリットと感じる方もいるでしょう。

【6】SSPサービスの選定ポイント

ここからは、SSPサービスを選定するポイントについて確認していきましょう。

運用方法の確認

SSPサービスを選定する上では、運用方法の確認をしておくことがおすすめです。

SSPサービスを提供している会社ごとにサービス内容が異なり、運用方法も異なる場合があります。特に、手動で行わなければならないことと、自動でやってくれることを確認しておくことが必要です。また、管理画面などの見やすさや運用のしやすさなども確認しておきましょう。

提携DSPの確認

次に、提携DSPがどのようなところか確認しておくことも必要です。DSPごとにそれぞれ特性があり、強み弱みがあります。特に、どのような案件に強いのか、どのようなユーザーターゲットに強いDSPなのか、自社のターゲットに合わせてDSPも確認しておくことが必要です。

掲載可否の指定内容について確認

SSPごとに掲載可否が異なりますので、どのような内容が掲載できないのか、クリエイティブやカテゴリなどさまざまなルールを確認しておくことが必要です。

【7】代表的なSSPサービス

ここからは、実際にSSPサービスを提供している会社やサービスについて確認していきましょう。

GMOSSP

GMOSSP

Webサービス提供会社の中でも大手のGMOが提供する「GMOSSP」は、自社サービスのDSP「ReeMO」や自社アドネットワーク「AkaNe」と連携してサービス提供をしているSSPです。

サービスの特徴としては、専任担当者が最適な広告デザインや掲載位置などを提案してくれるというものがあります。

◆提供会社:GMOアドマーケティング株式会社

Fluct

Fluct

株式会社fluctが提供するSSPサービスは、業界最大級クラスのDSP接続数を誇り、豊富なフォーマットであらゆるデバイスにも対応した広告配信ができるのが特徴です。また、配信レポートについても管理画面内で確認することができるため、簡単に運用管理ができます。

また、ブランド保護機能がついており、配信される広告の細かな制御を実現しているため、ブランドを損なうような広告配信にならないように制御されているため安心して利用することができます。

◆提供会社:株式会社fluct

YieldOne

YieldOne

YieldOneは国内最大級の大手SSPサービスで、広告代理店大手である博報堂DYグループが提供しているSSPです。jsタグによるディスプレイ・動画広告の配信が可能で、ユーザー側の広告体験を重視したフォーマット提供をおこなっており、高単価な案件の配信が可能なサービスです。

また、配信構造の設計や、広告掲載位置の最適化など、広告の運用支援や分析やアドテクノロジーの部分まで幅広くサポートしてくれることも特徴の一つです。国内外のDSPやアドネットワーク、アドエクスチェンジと連携したサービスを提供しています。

◆提供会社:株式会社プラットフォーム・ワン

GENIEE SSP

GENIEE-SSP

株式会社ジーニーが提供する「GENIEE SSP」は、マルチデバイス対応・豊富なフォーマット・豊富な接続事業者数・収益最適化の配信ロジック・レポートの一括管理などのサービス提供がされているSSPです。

特徴としては、初期設定さえ完了してしまえば、タグの張り替えなど面倒な作業は一切必要ない点と、収益レポートがGENIEE独自の管理画面ひとつで確認でき、煩雑な作業工数を減らすことができるため、別の業務に集中することができます。

◆提供会社:株式会社ジーニー

Google Ad Manager

Google-Ad-Manager

言わずと知れたGoogleが提供しているSSPサービスです。

検索エンジンとして、最もユーザーに利用されているサービスを提供している会社となるため、ユーザーの行動や心理を知り尽くしている会社と言えるでしょう。

一定のインプレッション数以下の場合には無料で運用が可能となっており、業界問わず広告業務の管理と収益の最大化を図ることが可能です。

◆提供会社:グーグル合同会社

AdGeneration

AdGeneration

AdGenerationは、2013年にローンチされたSSPサービスで、スマホやタブレット特化型のSSPサービスです。掲げてるモットーは「媒体社だけではなく広告主も広告を見るユーザーもハッピーにすること」で、AdGeneration独自の視点でロジックも組み立てられています。

特徴としては、各社のレポートをリアルタイムで自動更新するため、収益の機会損失を抑えることができ、運用担当者の工数削減やリソース不足も補えるサービスです。

◆提供会社:Supership株式会社

MicroAd COMPASS

MicroAd-COMPASS

株式会社マイクロアドが提供する「MicroAd COMPASS」は、国内最大規模のシェアを持つSSPサービスです。

主な特徴としては、広告配信期間の設定や1日当たりの配信量上限調整、配信可能在庫予測機能などを搭載しており、自社広告と外部広告の管理を一元管理できるツールです。

また、ブランドを守るための掲載可否設計においては、ドメイン単位のみだけではなく、クリエイティブ単位で配信対象のクリエイティブを選択して掲載可否を行うことが可能です。

◆提供会社:株式会社マイクロアド

忍者AdMax

忍者AdMax

忍者AdMaxは、利用サイト数350,000サイトを誇るSSPツールで、30社以上の広告会社と連携し、表示報酬・クリック報酬・成果報酬の区別なく、最も高単価な広告になるよう選択して表示されるようになっています。

登録は無料で、広告掲載まで簡単なステップで運用することができるため、故人のアフィリエイターの方にもおすすめです。

◆提供会社:忍者ツールズ株式会社

【8】まとめ

ここまで、SSPについて利用するメリット・デメリットや、主なサービス提供会社などについてご紹介してきました。Webサイトの広告収入を最大限に最適化するためには、SSPは利用するべきツールと言えるでしょう。

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