リスティング広告とは?特徴や運用のやり方、成功事例を全て解説!
認知拡大・ブランディング
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2023.01.20]
目次
- 【1】リスティング広告の概要
- 1.リスティング広告とは
- 2.リスティング広告の掲載順位が決まる仕組み
- 3.リスティング広告の課金方式と費用
- 【2】リスティング広告とディスプレイ広告の違い
- 1.表示形式
- 2.表示場所
- 3.ターゲット層
- 【3】リスティング広告のメリット
- 1.顕在顧客に訴求できる
- 2.低予算で広告出稿できる
- 3.短期間で成果が見込める
- 4.広告配信の開始・停止ができる
- 5.費用対効果を検証しやすい
- 【4】リスティング広告のデメリット
- 1.キーワードによってはクリック単価が高い
- 2.潜在層への訴求には向かない
- 3.検索結果の広告を避けるユーザーがいる
- 4.リスティング広告の専門知識が必要
- 【5】リスティング広告が向いている企業
- 1.突発的なニーズが生じている業界の企業
- 2.緊急性が高いサービスを提供する企業
- 3.高額な商品を販売している企業
- 4.(補足)リスティング広告が向いていない企業
- 【6】リスティング広告運用のやり方
- 1.アカウントを作成する
- 2.キャンペーンを作成する
- 1.「キャンペーン管理」をクリックする
- 2.「新規作成」を選択して必要な情報を入力する
- 3.広告グループを作成する
- 4.キーワードを登録する
- 1.キーワード入力欄に自社商品に関連するキーワードを入力する
- 2.「キーワードの見積もり」をクリックしてコストを確認する
- 5.広告を作成する
- 6.広告料金を入金する
- 7.広告審査の開始
- 【7】リスティング広告の掲載基準
- 1.社会規範や公序良俗に反するもの
- 2.広告掲載できないサービス
- 法令に違反する恐れがあるもの
- 【8】リスティング広告の成功事例5選
- 1.リスティング広告で売上が1.7倍もアップ
- 2.お問い合わせ件数が1.7倍に増加
- 3.予約件数が前年比5割ほど増加
- 4.自動入札機能で作業工数を75%削減
- 5.自動入札と部分一致でCV数69%増加
- 【9】成功事例から学ぶリスティング広告のコツ
- 1.広告の目的を明確にする
- 2.自社の強みを明確にする
- 3.ターゲットを絞り込む
- 4.広告の質を高める
- 5.自動入札を活用する
- 6.キーワード選定を慎重に行う
- 7.PDCAを回す
- 8.リスティング広告の運用方法を学ぶ
- 【10】(補足) リスティング広告運用代行会社を検討しよう
- 1.広告代理店を選ぶ
- 2.打ち合わせを行う
- 3.提案内容を確認して承認する
- 4.広告レポートで効果を測定する
- 【11】まとめ
【1】リスティング広告の概要
まずは、リスティング広告の概要について解説します。
1.リスティング広告とは
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
リスティング広告とは、オンライン広告の1つでGoogleやYahoo!JAPANなどの検索エンジンのキーワード検索結果ページに掲載されるテキスト型の広告です。インターネットを代表する広告手法で「検索連動型広告」「PPC広告」とも呼ばれます。
リスティング広告運用の目的は、自社サービスへの関心度が高いユーザーをWebサイトに集客して資料請求やお問い合わせなどに繋げることです。
キーワード検索するユーザーは「〇〇への行き方を知りたい」「〇〇を購入したい」などの検索意図を持っています。このようなニーズを抱えている確度の高いユーザーにアプローチできることがリスティング広告の特徴です。
下記の記事でオンライン広告について詳しく解説しています。
・【完全版】オンライン広告7種を比較!費用やメリット・デメリットも解説
下記の記事で、より詳しく広告の種類について詳しく解説しています。
・広告の種類を網羅したガイドブック!効果や費用、選び方まで解説
2.リスティング広告の掲載順位が決まる仕組み
出典元:『Yahoo!JAPAN 広告』
リスティング広告の掲載枠は上部に4つ下部に3つ用意されていますが、数に限りがあります。そのため、広告オークションランクを参考に出稿する広告と掲載順位が決められています。
広告オークションランクは「入札単価×広告の品質」で決まります。
入札単価を上げると掲載枠を獲得しやすくなりますが、広告の品質を上げて費用対効果を高めて広告運用をすることが大切です。そのため、広告品質の構成要素を覚えておきましょう。
【広告品質の構成要素】
- 推定クリック数(テキスト広告のタイトルや説明文から算出される推定の値)
- 表示URLのクリック数(表示URLのクリック数の実績の値)
- ランディングページの利便性
- 広告文と検索クエリーの関係性
- アカウントの地域別の広告掲載の実績
- インターネットユーザーの検索クエリー
- 各種デバイスでの広告の掲載実績
リスティング広告の掲載順位の決定方法については「Yahoo!広告ヘルプ」「Google広告ヘルプ」に詳しく記載されています。
3.リスティング広告の課金方式と費用
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
リスティング広告の課金方式はクリック課金方式(CPC:Cost Per Click)です。
クリック課金方式とは、広告がクリックされた回数によって広告費用が発生します。リスティング広告が表示されるだけでは発生しません。ユーザーにクリックされて広告費用が発生するため、費用対効果が分析しやすくなります。
クリック単価は自由に決められますが、クリック単価を高く設定している広告主が掲載枠を獲得できる仕組みになっており、相場より安い場合は広告が表示されないかもしれません。
クリック単価の相場はキーワードによって異なり数十円~数千円になります。そのため、広告を出稿したいキーワードのクリック単価の相場を調べてみてください。
【2】リスティング広告とディスプレイ広告の違い
リスティング広告 |
ディスプレイ広告 |
|
表示場所 |
検索結果ページ |
メディアの広告枠 |
表示形式 |
テキスト |
テキスト、画像、動画 |
ターゲット層 |
顕在顧客 |
潜在顧客 |
GoogleやYahoo!JAPANの代表的な広告サービスとして、リスティング広告とディスプレイ広告がありますが、2つの広告の違いは上記の表の通りです。ここでは、リスティング広告とディスプレイ広告の違いについて詳しく解説します。
1.表示形式
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
リスティング広告はテキスト形式の広告です。リスティング広告のタイトル、ディスクリプション、URLから構成されています。
その一方で、ディスプレイ広告はテキスト以外にも画像や動画を利用できます。さまざまなメディアの広告枠に魅力的な広告を出稿すれば、商品やサービスを知らない人にも訴求できます。
2.表示場所
出典元:『Yahoo!Jpan広告』
リスティング広告は、検索エンジンのキーワード検索結果ページに掲載されます。検索結果の一覧の左上に「広告」と記載されているものがリスティング広告となります。
その一方で、ディスプレイ広告とはGoogleやYahoo!JAPANの提携メディアの広告枠に掲載される広告です。また、Yahoo!JAPANが提供するサービスメディアの広告枠に掲載できます。
ディスプレイ広告はサーチターゲティングで、指定のキーワードを検索したユーザーを広告配信の対象にできます。リスティング広告で取りこぼしたユーザーを獲得できるため、2つの広告は掛け合わせて利用しましょう。
3.ターゲット層
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
リスティング広告のターゲット層は顕在顧客です。検索エンジンでキーワード検索するユーザーは「〇〇へ行きたい」「〇〇を購入したい」とニーズが顕在化しています。
例えば、「ニキビ 治療」と検索するユーザーはニキビに悩んでいて、ニキビを改善するためのケア用品やクリニックを探していると予測できるでしょう。ニキビの治療法を探しているユーザーに、ニキビのケア用品のリスティング広告を表示させれば、お問い合わせに繋がりやすくなります。
その一方で、ディスプレイ広告はメディアの広告枠に掲載できるため、商品を知らないユーザーに訴えかけることが可能です。画像や動画を活用して魅力的な広告を掲載すれば「これを買ってみたい」と思わせられます。
【3】リスティング広告のメリット
ディスプレイ広告の違いをご紹介しましたが、リスティング広告のメリットは以下の通りです。
- 顕在顧客に訴求できる
- 低予算で広告出稿できる
- 短期間で成果が見込める
- 広告配信の開始・停止ができる
- 費用対効果を検証しやすい
ここでは、ディスプレイ広告のメリットについて詳しく解説します。
1.顕在顧客に訴求できる
検索エンジンでキーワード検索するユーザーは、何かしらの検索意図を持っています。
【検索意図】
- Know…〇〇について知りたいから検索する
- Go…〇〇に行きたいから検索する
- Do…〇〇をするために検索する
- Buy…〇〇を買いたいから検索する
そのため、検索キーワードと関連度の高い広告を掲載すれば、ニーズが高まっている顕在顧客に訴求できます。顕在顧客に広告配信して、商品やサービスを認知してもらえば、資料請求やお問い合わせに繋がりやすくなります。
下記の記事で潜在層と顕在層の違いについて詳しく解説しています。
・【一目で分かる】潜在層と顕在層の違いを解説!ターゲット別のアプローチ方法と事例!
2.低予算で広告出稿できる
リスティング広告はクリック課金方式です。リスティング広告がクリックされた回数に応じて広告費用を支払います。そのため、クリックされなければ費用を支払う必要はありません。
また、リスティング広告には予算下限が決められていません。そのため、1日1,000からなど低予算で広告出稿ができます。
3.短期間で成果が見込める
リスティング広告は、顕在顧客に訴求できる広告のため、その他の施策と比較しても短期間で成果が見込めます。
例えば、潜在顧客への訴求に向いているディスプレイ広告は、自社商品を認知、興味・関心を持ってもらいお問い合わせしてもらわなければいけません。そのため、顧客育成に時間がかかります。
また、検索結果の上位表示を狙うSEO施策は上位表示させるまで数か月かかる場合もあります。このような施策と比較すると、リスティング広告は短期間で成果が見込みやすいです。
4.広告配信の開始・停止ができる
リスティング広告は広告配信の開始・停止が気軽に切り替えられます。
「リスティング広告で想像以上に効果が出ないから広告配信を停止する」「セール期間中だから、リスティング広告配信を開始する」などで広告配信の状況を切り替えられることが大きな魅力です。
また、リスティング広告の始め方も以下の通りで簡単に行えます。
【リスティング広告の始め方】
- 広告アカウントを作成する
- 広告を表示させたいキーワードを選ぶ
- 広告文(タイトル、ディスクリプション)を作成する
- ランディングページを設定する
- 入札単価を決める
5.費用対効果を検証しやすい
リスティング広告はテキスト形式の広告のため、費用対効果が検証しやすいです。アカウント管理画面の以下の指標を確認して、リスティング広告を改善していきます。
【リスティング広告の指標】
- インプレッション数:ターゲティングを広げる
- クリック数:キーワードやターゲットを見直す
- コンバージョン数:広告文やライティングページを改善する
- クリック単価:広告の品質を改善する
このように、PDCAで広告運用を改善できることも、リスティング広告のメリットです。
【4】リスティング広告のデメリット
リスティング広告にはメリットだけでなく、以下のようなデメリットもあります。
- キーワードによってはクリック単価が高い
- 潜在層への訴求には向かない
- 検索結果の広告を避けるユーザーがいる
- スティング広告の専門知識が必要
ここでは、リスティング広告のデメリットについて詳しく解説します。
1.キーワードによってはクリック単価が高い
リスティング広告のクリック単価はキーワードで変わります。検索ボリュームの高いキーワードやコンバージョン率が高いキーワードはクリック単価が高いです。
その理由は、そのようなキーワードは競合他社が入札しているためクリック単価が高くなってしまうためです。
そのため、顧客ニーズを満たしつつ、検索ボリュームが少ないキーワードを見つけて広告を出稿するようにしましょう。
2.潜在層への訴求には向かない
リスティング広告は顕在層に訴求する際には向いていますが、潜在層に訴求する際には向いていません。
自社商品の認知度拡大を目的としてリスティング広告を配信しても、効果は見込みにくいです。
なぜなら、潜在層のユーザーは商品の存在を知らなかったり、悩みに気づいていなかったりするため検索エンジンで調べようとしないためです。
そのため、自社商品を知らない潜在顧客に訴求する場合はディスプレイ広告を利用しましょう。
3.検索結果の広告を避けるユーザーがいる
検索結果ページに掲載されているリスティング広告は、左上に「広告」と掲載されています。ITリテラシーが高いユーザーは、宣伝色が強い広告を避ける傾向があるため、検索結果ページに広告を配信しても必ず見てくれるわけではありません。そのため、さまざまな人に広告を届けたい場合は、宣伝色を抑えた広告文を作成するようにしましょう。
4.リスティング広告の専門知識が必要
リスティング広告は入札形式のテキスト広告で、PDCAサイクルで広告運用を改善しながら成果を上げていくものです。したがって、以下のようなリスティング広告に関する専門知識が必要となります。
【リスティング広告の専門知識】
- リスティング広告の作成方法
- リスティング広告の掲載結果の調査方法
- ユーザーニーズの調査方法
- 競合他社の分析方法
- アカウント管理画面の操作方法
そのため、広告運用担当者は書籍を読んだりセミナーに参加したりして、専門知識を身につけましょう。
【5】リスティング広告が向いている企業
メリット・デメリットを踏まえると、リスティング広告に向いているのは以下に該当する企業です。
- 突発的なニーズが生じている業界の企業
- 緊急性が高いサービスを提供する企業
- 高額な商品を販売している企業
ここでは、リスティング広告が向いている企業について詳しく解説します。
1.突発的なニーズが生じている業界の企業
突発的に需要が伸びており、供給が間に合っていない業界の企業は、リスティング広告を配信するとビジネスチャンスが得られます。なぜなら、供給が間に合っていないため、顧客は商品の在庫がある企業で購入しようと考えるためです。
例えば、新型コロナウイルス感染症対策が推奨されたとき、パーテーションやアクリル板の需要が増えました。パーテーションやアクリル板を販売しており、検索結果の上位にリスティング広告を掲載していたら競合他社に顧客を取られずに済み、大きなビジネス機会を得られます。
2.緊急性が高いサービスを提供する企業
リスティング広告は、鍵の修理や水漏れの修理など緊急性が高いサービスを提供している企業に向いています。
その理由は「トイレが詰まってしまい水漏れし始めている…」「家の鍵を紛失して自宅に入れなくなってしまった…」というトラブル時に、キーワード検索して適したサービスがあればお問合せしたくなるためです。このように、ニーズが顕在化している場合はリスティング広告を活用するとお問い合わせに繋がりやすくなります。
3.高額な商品を販売している企業
リスティング広告は、不動産や自動車など高額な商品を販売している企業に向いています。
競合他社もリスティング広告を出稿しているため、クリック単価は高くなりますが、資料請求やお問い合わせが獲得できて、商品の販売まで至れば広告費用分はペイできることが大半です。
例えば、モデルルームの見学者10名を広告費用30万で獲得した場合は、10名の中の1名が契約に至れば広告費用はペイできます。このように客単価が高い商品を販売している企業も、リスティング広告と相性が良いです。
4.(補足)リスティング広告が向いていない企業
リスティング広告と商品やサービスには相性があります。
以下の該当する企業は、リスティング広告の効果が見込みにくいです。
- ニーズ型商品でブランド力が弱い企業
- 競合他社と類似製品を販売して優位性がない企業
- 薄利多売の商品を販売している企業
- 世の中の人に認知されていない最新サービスを提供する企業
【6】リスティング広告運用のやり方
リスティング広告の特徴を理解してサービスを利用したいと思った方もいるでしょう。
自社でリスティング広告を運用する手順は以下の通りです。
1.アカウントを作成する
「Google広告」や「Yahoo!JAPAN広告」に申し込んで、アカウントを作成します。
【アカウントの作成手順】
- 申し込み情報を入力する
- 入力内容を確認する
- 認証・パスワードを設定する
- 申し込み完了
アカウントの作成のために、会社情報やメールアドレス、SMSが利用可能なスマートフォンを用意しておくと手続きがスムーズに進みます。
2.キャンペーンを作成する
次にキャンペーンを作成します。
キャンペーンとは広告掲載を管理する単位のことで、予算、スケジュール、ターゲティングを設定するためのものです。キャンペーンの作成手順は以下の通りです。
1.「キャンペーン管理」をクリックする
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
2.「新規作成」を選択して必要な情報を入力する
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
(1) 基本情報
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
キャンペーン名を入力する。広告の掲載スケジュールを設定したい場合は、「+オプション設定(スケジュール)」をクリックして開始日・終了日を設定する
(2) 予算と掲載条件
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
キャンペーン予算(日額)では、リスティング広告の1日単位の利用金額を設定する。(※予算を設定すると入力した金額に近づくように、広告の表示が表示される仕組み)
(3) ターゲティング設定
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
「広告を配信する地域」「広告を表示する曜日、時間帯」を選択する。
(4) その他の設定
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
その他の設定では広告の掲載方式などを設定する。「保存して広告グループを作成」を押したらキャンペーンの作成が完了。
3.広告グループを作成する
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
広告グループとは、キャンペーン配下の管理単位でキーワードと広告を登録できます。広告グループ名と入札価格を入力したら「キーワードを作成へ」をクリックします。
4.キーワードを登録する
次にキーワードを登録していきます。キーワードを登録する手順は以下の通りです。
1.キーワード入力欄に自社商品に関連するキーワードを入力する
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
(※右側フォームの「候補を表示」をクリックすると関連キーワードが表示されるため、追加したいキーワードは含める。)
2.「キーワードの見積もり」をクリックしてコストを確認する
(※推定の合計クリック(日)/推定の合計コスト(日)に問題がなければ「保存」をクリックする)
5.広告を作成する
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
広告名 |
広告グループの中で各広告を識別するための名称を入力する |
タイトル1 |
検索結果に表示される広告の見出しを入力する |
タイトル2 |
検索結果に表示される広告の見出しを入力する |
説明文 |
検索結果に表示される広告の本文を入力する |
最終リンク先URL |
広告がクリックされた際に表示されるウェブページのURLを入力する |
6.広告料金を入金する
銀行振込 |
クレジットカード |
|
お支払い方法の登録 |
不要 |
必要 |
入金のタイミング |
振込から3営業日後 |
即時 |
振込手数料 |
必要(お客様のご負担) |
不要 |
自動入金 |
付加 |
可能 |
広告出稿前に広告料金を入金します。料金の支払い方法には、銀行振込とクレジットカードの2つが選べます。クレジットカードの入金方法は3通りあります。
- 自動入金…アカウント残高が減少すると自動的に入金される
- 自動入金(定額一括入金)…設定した金額を毎月1日に入金する
- 手動入金…お客様がその都度、入金手続きをして入金する
7.広告審査の開始
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
入稿された広告、キーワードを対象にシステムと目視で広告審査が行われます。そのため、新規に入稿した広告が配信できるまで3営業日前後のお時間がかかる場合があります。
広告審査がガイドラインに違反していた場合は、広告掲載が不可となってしまうため、広告ガイドラインを見ておきましょう。また、広告の審査状況は広告管理ツールの吹き出しアイコンをクリックすれば確認できます。
リスティング広告運用の始め方は、Google広告やYahoo!JAPAN広告のスタートガイドを参考にすることをおすすめします。
【7】リスティング広告の掲載基準
リスティング広告は広告審査が行われ、ガイドラインに違反していた場合は広告掲載が不可となります。
希望の配信日に広告が配信されない事態になるため、ガイドラインの内容を把握しておきましょう。例えば、以下のような広告は掲載されません。
1.社会規範や公序良俗に反するもの
- 誹謗中傷や名誉毀損するもの
- 著作権や商標権等の知的財産権を侵害するもの
- プライバシーを侵害するもの
- 他人を差別するもの
- セクシュアルハラスメントとなるもの
- 詐欺または悪質商法とみなされるもの
- 投機心を著しくあおる表現のもの
- 非科学的または迷信に類するもの
- 犯罪を助長するもの
- 反社会的勢力によるもの
- 醜悪、残虐、猟奇的等で不快感を与えるもの
- 性に関する表現が露骨なもの
- サービス、商品の内容が不明確なもの
- 業界で定めるガイドラインなどに違反しているもの
- 当社が不適切と判断したもの
2.広告掲載できないサービス
- 性的なサービス
- 児童ポルノを連想させるもの
- 売春や援助交際のあっせんするもの
- 国内で承認されていない医薬品、医療機器
- 脱法ドラッグ、合法ハーブ等と称されるもの
- 偽ブランド品
- 銃器、弾薬など主に武器として使用されるもの
- 無限連鎖講へ勧誘しするもの
- 連鎖販売取引へ勧誘したり紹介したりするもの
- 超小型カメラなど違法な盗聴、盗撮を目的とするもの
- クレジットカードのショッピング枠現金化サービス
- たばこ、電子たばこ
- 広告表現において過去に重大な違反実績があるもの
<h3>法令に違反する恐れがあるもの</h3>
法令に違反または違反するそれがあるものは、ユーザーを保護する観点等の理由に広告掲載できません。また、コンピューターウイルスに感染する恐れがあるサイトをリンク先ページに設定しているものは広告掲載されません。
リスティング広告の掲載基準を詳しく知りたい方は、Google広告やYahoo!JAPAN広告のガイドラインを確認しましょう。
【8】リスティング広告の成功事例5選
リスティング広告について理解が深まったと思いますが、実際に取り組んでいる企業はどのような効果が見込めているのでしょうか?
リスティング広告の成功事例を把握しておきましょう。
1.リスティング広告で売上が1.7倍もアップ
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
ヨシヤス株式会社は、ボタンやレースなど服飾付属品を販売している会社です。アパレルの生産拠点が海外に移り、営業成績が下降してきて新たな取り組みが求められていました。同社は、2009年にYahoo!ショッピングにストアassureを出店。
2010年にYahoo!JAPANのリスティング広告を利用し始めました。リスティング広告運用のノウハウがなかったため、アシストプランを利用して広告運用を行い売上が1.7倍に伸びました。
リスティング広告運用が成功した理由は、プロの力を借りて日額管理やキーワードの入札価格、検索クエリー、対象外キーワードを管理していることです。ノウハウを持っているプロの力を借りて売上アップに成功しています。
2.お問い合わせ件数が1.7倍に増加
出典元:『Yahoo!JAPAN広告 事例』
株式会社生活住救便は、トイレつまりなど水漏れトラブルを解決する水道修理工事サービスを提供しています。集客数が少ないという課題を抱え、認知度アップではなく新規顧客の獲得を目的としていたため、リスティング広告を運用し始めました。
緊急性の高いサービスとリスティング広告は相性が良く、リスティング広告を掲載する前に比べて、お問い合わせが1.7倍に増加しました。
同社は広告運用を定期的に見直して改善していき、現在はお問い合わせ数の約6割が検索広告からのお問い合わせを獲得しています。
3.予約件数が前年比5割ほど増加
出典元:『Yahoo!JAPAN広告 事例』
株式会社ヨーアンドマーレリテイリングは、ネコの指輪やハワイアンの指輪などオーダーメイドの指輪を制作している宝飾店です。
新規顧客数が減ってきた中で、SEO対策やポータルサイト運営などを試しましたが結果にバラつきがあったため、リスティング広告を利用し始めました。結婚を考えている方に対して「結婚指輪 オーダー」「婚約指輪 オーダー」などでプロモーションをして予約件数が前年比5割ほど増加しました。
リスティング広告と相性が良い高額の商品のプロモーションにリスティング広告を使用したこと、リスティング広告の参入が少なかったことにより高い効果が見込めた成功事例です。
4.自動入札機能で作業工数を75%削減
出典元:『Google広告 成功事例』
株式会社じげんは、アルバイト求人サイト「アルバイトEX」や賃貸情報サービス「賃貸スモッカ」などライフイベント領域の40種類以上のサイトサービスを運営している会社です。サイトサービスを開始から、Google広告を活用して売上を堅調に伸ばしてきました。
しかし、リスティング広告に関する運用工数の増大を課題として抱えていたのです。この課題を解決するために、目標コンバージョン単価制(コンバージョンを最大限に獲得できるように入札単価を自動調整する機能)を導入しました。
個別にクリック単価を決める必要がなくなり、キャンペーンの過去の履歴を参考にクリック単価を自動的に算出する機能を活用して作業工数を75%削減しました。それだけでなく、CV数は2.6倍にアップさせています。
5.自動入札と部分一致でCV数69%増加
出典元:『Google広告 成功事例』
東晶貿易株式会社はSEO対策やリスティング広告などを活用してWeb集客を支援しているマーケティング会社です。同社が自社運営しているメディア「キャリアガイド」は転職活動者を獲得するために、Googleのリスティング広告を利用してきました。
昔からリスティング広告を運用しており、ノウハウが蓄積されていたため手動入札が良いと思っていました。
しかし、競合と競争激化して目標とするコンバージョン数とROASを達成できず、自動入札と部分一致の自動化を導入したのです。Google推奨の設定を採用し、目標広告費用対効果の設定による自動入札、完全一致と部分一致の併用、という 施策を開始しました。その結果、CV数が69%増加しました。
リスティング広告の成功事例は、Google広告とYahoo!JAPAN広告の公式サイトに数多く掲載されています。ぜひ、興味がある方は以下のサイトを読んでみてください。
【9】成功事例から学ぶリスティング広告のコツ
お問い合わせを獲得したり、売上アップが見込めていたりする企業は、どのようにリスティング広告を配信しているのでしょうか?成功事例から分かるリスティング広告のコツを押さえておきましょう。
1.広告の目的を明確にする
まずは、広告の目的を明確に定めてください。広告の目的には「売上アップ」「集客」「認知度向上」などがあります。どのような目的で広告を配信するのかによって、利用すべき広告が変わってきます。
リスティング広告は顕在層への訴求に向いている広告です。潜在層に訴求する際には向かないため、効果が見込みにくくなります。成功事例を見ても「新規顧客を速やかに獲得したい」「売上アップを狙いたい」という目的を明確にしてから、リスティング広告運用を始めています。
2.自社の強みを明確にする
リスティング広告は検索結果の一覧で表示されるため、自社の強みを訴求できなければ広告が埋もれてしまって成果が見込めません。そのため、自社の強みを明確にしましょう。例えば、水道修理業者の場合は「修理料金の安さ」「スピード対応の早さ」などがあります。競合他社より、どこが優れているか強みを明確にして広告文でアピールするようにしましょう。
3.ターゲットを絞り込む
リスティング広告はターゲットを絞り込めるため、誰に商品を購入して欲しいのかを考えてから広告配信することが大切です。詳細にターゲットを絞り込めば、ユーザーが興味を持つ広告を配信できてお問い合わせが獲得できるようになります。
【ターゲットの項目】
性別、年齢、抱えている悩み、生活様式、行動パターン、検索意図、流入経路、最大のニーズ
4.広告の質を高める
リスティング広告はテキスト形式の広告ですが、どのようなタイトルや説明文にするかでクリック率が変動します。そのため、キーワードを検索したユーザーが魅力的だと思う広告を作成しましょう。
【広告を作成するポイント】
- タイトルにキーワードを含める
- ユーザーの悩みを解決できることが分かるフレーズを入れる
- 短く分かりやすい文章にする
- 期間限定や高評価などのフレーズを入れる
5.自動入札を活用する
リスティング広告の掲載順位は「入札単価×広告の品質」で決まります。また、競合他社の入札などでも掲載順位が変動します。
「パソコンかスマートフォン」「平日か休日」によっても広告配信の結果は異なります。そのため、入札状況を確認して最適な入札単価を設定し直さなければいけません。このような運用工程は自動入札機能で簡略化できます。
自動入札機能は、目標のコンバージョン単価や予算を設定するだけで、最適な自動入札を行ってくれる機能です。この機能は、一定のコンバージョン数を蓄積したアカウントで活用できます。ぜひ、広告運用を効率化したい方は自動入札を利用してみてください。
6.キーワード選定を慎重に行う
リスティング広告のキーワードは、ユーザーが検索する可能性が高く、競合他社が入札していないキーワードを選びましょう。上手くキーワード選定が行えれば、クリック単価を押さえながら成果が見込める広告運用ができます。
自社の商品がニッチで、競合他社が少ない場合はリスティング広告で高い費用対効果が見込めます。
成功事例の株式会社ヨーアンドマーレリテイリング様は「結婚指輪 オーダー」「婚約指輪 オーダー」というニッチなキーワードでプロモーションをして集客に成功しました。
このように競合他社が入札する前に良いキーワードを見つけて広告配信すると、費用対効果が感じられます。
7.PDCAを回す
リスティング広告に限らず、インターネット広告は効果検証をして改善していくことで成果が見込めるようになります。
PDCAサイクルを回すことで、広告パフォーマンスが改善できるだけでなく、同じ失敗を繰り返さずに済むようになります。
それだけでなく、目標と現実のギャップを認識できるようになるため、その差を埋めるための施策をどうすべきかが明確に分かるようになるのです。
PLAN(広告を考える) |
|
DO(広告を出す) |
|
CHECK(効果を調べる) |
|
Action(広告を改善する) |
|
8.リスティング広告の運用方法を学ぶ
リスティング広告を運用する場合は、幅広い知識が必要になります。そのため、リスティング広告の運用方法を学びましょう。5つの勉強方法があるため、自分に見合った方法を選びましょう。
- GoogleやYahoo!JAPANの公式ページで学ぶ
- Web広告スクールで学ぶ
- セミナーに参加する
- 書籍を購入して独学で勉強する
- 広告代理店のインハウス支援を利用する
また、リスティング広告運用をはじめ、勉強する時間も割けないという方はリスティング広告運用代行会社を検討するのも1つの方法です。
【10】(補足) リスティング広告運用代行会社を検討しよう
リスティング広告運用に興味を持ったけれど、アカウント管理画面の見方やキャンペーンや広告の作成に不安を感じる方もいるでしょう。このような不安を抱いたら、自社でリスティング広告を運用するのではなく、広告代理店に依頼を検討するのも1つの選択肢です。
ここでは、広告代理店にリスティング広告運用の依頼を任せる場合の流れをご紹介します。
1.広告代理店を選ぶ
リスティング広告運用を委託する代理店を選ぶ場合は、信頼できるパートナーとなる代理店を選ぶことが重要です。広告代理店を選ぶ際は以下の内容をチェックしましょう。
【広告代理店を選び方】
- 業界・商材での運用実績が豊富にあるか
- GoogleやYahoo!JAPANの認定代理店であるか
- 他の広告媒体と組み合わせた運用も依頼ができるか
- 広告運用者は信頼できる人であるか
- リスティング広告運用は明瞭会計であるか
- 定期的にレポートを出して効果検証してもらえるか
2.打ち合わせを行う
代理店にお問い合わせをした後は、広告代理店と打ち合わせを行います。広告代理店は提案書を作成するために、さまざまなヒアリングをしてきます。
広告運用の成果に影響するため、広告代理店の打ち合わせのヒアリングに回答するようにしましょう。ヒアリング前に、下記の情報をまとめておくと、スムーズに打ち合わせが進みます。
【打ち合わせ前の事前準備】
- 広告の目的
- 広告運用の開始予定日
- 広告予算
- 広告の遷移先ページのURL
- 訴求内容
- 想定ターゲット層
- 配信地域
- 目標顧客獲得単価
3.提案内容を確認して承認する
打ち合わせのヒアリング内容をもとに、広告代理店がリスティング広告運用のキャンペーン、広告文、キーワード、ターゲティングなどの計画を提案してくれます。提案された計画書の内容を確認して問題がなければ承認して、リスティング広告運用の代行手数料を支払います。
広告代理店がアカウントの解説や入稿準備を進めて、希望日に広告配信されます。
4.広告レポートで効果を測定する
広告代理店からリスティング広告運用の実績が記載されたレポートが渡されます。
そのレポートを見ながらリスティング効果を測定し、どのように広告運用を改善していくかを話しあっていきます。
広告運用を開始する前に決めた指標(CV単価、ROASなど)を達成できているか、達成できていない場合は目標達成にどうするべきかを話し合いましょう。
【11】まとめ
リスティング広告はインターネット広告の代表とも呼ばれる広告です。検索結果ページの上部にテキスト形式の広告が掲載できます。
検索エンジンを活用してキーワードを検索するユーザーは「〇〇を知りたい」「〇〇を購入したい」などのニーズを抱えています。そのような顕在層に自社商品を訴求すれば、商品の購買促進や売上アップが見込めるのです。
潜在層向けの訴求には向いていませんが、顕在層向けの広告として欠かせません。この記事では、リスティング広告のやり方まで詳しく解説しました。ぜひ、これを機会にリスティング広告を運用してみてください。
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。