アウトバウンドマーケティングとは?特徴から実践方法まで解説!
マーケティング
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2023.08.25]

目次
- 【1】アウトバウンドマーケティングとは
- 【2】アウトバウンドマーケティングのメリット
- 1.即効性が見込める
- 2.不特定多数の人にアピールできる
- 3.潜在顧客を獲得できる
- 【3】アウトバウンドマーケティングのデメリット
- 1.顧客に拒否される恐れがある
- 2.企業信用力が低下してしまう
- 3.コストが膨らみやすい
- 【4】インバウンドマーケティングの違い
- 【5】アウトバウンドマーケティングの実践方法
- 1.広告
- 2.テレアポ
- 3.ダイレクトメール
- 4.展示会
- 【6】アウトバウンドマーケティングの成功事例
- 1.展示会で約1,100件のリード獲得に成功(株式会社ブイキューブ)
- 2.テレアポでアポイント獲得率20%を維持(リーグル株式会社)
- 3.低コストの広告運用で顧客の獲得に成功(株式会社ウィルゲート)
- 4.見込み度の高いリードの獲得に成功(株式会社マイナビ)
- 【7】まとめ
【1】アウトバウンドマーケティングとは
アウトバウンドマーケティング(Outbound Marketing)とは、企業から顧客に対して積極的にアプローチするマーケティング手法をいいます。デジタルが普及していなかった時代から用いられてきました。
自社商品や自社サービスを広めたいときに、広告やテレアポなどの施策を打ってアプローチしていきます。このように、企業側からアプローチしていく手法のため「プッシュ型マーケティング」と呼ばれることもあります。
[アウトバウンドマーケティングの施策]
- 広告
- テレアポ
- ダイレクトメッセージ
- 展示会
下記の記事でプッシュ型マーケティングについて詳しく解説しています。
・プッシュ型とプル型の違い3つ!メリット・デメリット・施策を紹介
【2】アウトバウンドマーケティングのメリット
アウトバウンドマーケティングには3つのメリットがあります。
1.即効性が見込める
アウトバウンドマーケティングは、即効性が見込める手法として知られています。
例えば、企業にテレアポして決裁者と繋がれば社内状況をヒアリングできて、アポイント獲得ができることもあります。また、展示会に出展して来場者と名刺交換をし、その場で商談することもあるでしょう。このように、即効性が見込めることがメリットとなります。
2.不特定多数の人にアピールできる
アウトバウンドマーケティングの施策で異なりますが、不特定多数の人にアピールすることができます。
例えば、TVCMやラジオCMなどを活用すれば、多くの人に視聴してもらえて、知名度を上げることができます。また、合同展示会に出展すれば、展示会のジャンルに興味のある人と接点を持つことができるでしょう。このように、不特定多数の人にアピールできることもメリットとなります。
3.潜在顧客を獲得できる
アウトバウンドマーケティングは、潜在顧客にアプローチしていく手法です。
例えば、テレアポを行うときは、自社商品やサービスに興味・関心を持ちそうな顧客をリスト化してアプローチしていきます。広告を打ち出すときも、どのようなターゲットに広告配信するかを決めてアプローチしていきます。このような手法でアプローチすれば、相手が興味・関心を持ってもらいやすくなり、潜在顧客が獲得できるようになります。
【3】アウトバウンドマーケティングのデメリット
アウトバウンドマーケティングには3つのメリットがあります。
1.顧客に拒否される恐れがある
アウトバウンドマーケティングは、企業が見込み顧客に対して一方的にアプローチしていく手法です。自社商品・サービスの情報を探していない相手にアプローチしていくため、タイミングが悪ければ拒否されてしまう恐れがあります。
例えば、テレアポをしてアポイントが獲得できる確率は1%と言われています。つまり、100人で電話をかけて1人としかアポイントが取れません。つまり、9割の人が情報を求めていないのです。
そのため、テレアポをしても顧客に拒まれてしまい落ち込んでしまうこともあるでしょう。このように、顧客に拒否される恐れがあることがデメリットとなります。
2.企業信用力が低下してしまう
アウトバウンドマーケティングのやり方を間違えてしまい、見込み顧客に対してしつこいアプローチをしてしまうと企業信用力が低下してしまいます。
例えば、ダイレクトメールを送った見込み顧客から「ダイレクトメールを送ってこないでください」と言われたにも関わらず、別のダイレクトメールを送ってしまうと「営業がしつこい会社だ」と悪い評価が書かれてしまいます。このような問題が起きないようにするためにも、ダイレクトメールが不要だという方がいたら、顧客リストから除外するようにしましょう。
3.コストが膨らみやすい
アウトバウンドマーケティングは、自社商品や自社サービスに興味・関心を持っていそうな顧客にアプローチしていきます。顧客の見込み度は予想のため外れることが多いです。
例えば、テレアポのアポ獲得率は1%のため、10件のアポイントを獲得するためには1000件の電話を掛ける必要があります。多くの人にアプローチしなければアポイントは取れず、コストが膨らみやすいことがデメリットとなります。
【4】インバウンドマーケティングの違い
アウトバウンドマーケティングと間違われやすい用語として、インバウンドマーケティングがあります。
インバウンドマーケティングとは、顧客が興味・関心を持つコンテンツを作り出して、自社のファンになってもらう取り組みをいいます。
アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングの違いについて知りたい方は、比較表を参考にしてみてください。
■アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングの比較表
|
アウトバウンドマーケティング |
インバウンドマーケティング |
代表的な手法 |
●広告 ●テレアポ ●ダイレクトメール ●展示会 |
●オウンドメディア ●セミナー ●ソーシャルメディア ●ホワイトペーパー |
メリット |
●即効性が見込める ●不特定多数の人にアピールできる ●潜在顧客を獲得できる |
●低予算でも始められる ●コンテンツが資産となる ●見込み顧客のファン化が期待できる |
デメリット |
●顧客に拒否される恐れがある ●企業信用力が低下してしまう ●コストが膨らみやすい |
●即効性が見込めない ●コンテンツ制作に時間がかかる |
下記の記事でインバウンドマーケティングについて詳しく解説しています。
・【図で分かる】インバウンドマーケティングとは?基本知識から成功事例まで解説!
【5】アウトバウンドマーケティングの実践方法
アウトバウンドマーケティングは即効性を求めたい方におすすめのマーケティング手法で施策によって手順が異なります。
そのため、アウトバウンドマーケティングの実践方法を学んでおきましょう。
1.広告
広告を出すときの手順は以下の通りです。
- 自社商品、サービスの興味・関心を持ってくれる顧客は誰かを考える
- 広告を出稿する媒体を選ぶ
- 出稿したい広告媒体にお問い合わせをする
- 広告出稿するためにクリエイティブを作成する
- 広告を出稿する
- 広告の効果を測定して改善していく
広告にはオフライン広告とオンライン広告があり、それぞれ特徴が違うため、メリット・デメリットを理解した上で目的に見合った広告を打ち出すようにしましょう。
下記の記事でオンライン広告について詳しく解説しています。
・【完全版】オンライン広告7種を比較!費用やメリット・デメリットも解説
下記の記事でオフライン広告について詳しく解説しています。
・オフライン広告とは?オンライン広告の違いや12種類の施策費用まで紹介!
2.テレアポ
テレアポの手順は以下の通りです。
- テレアポをする企業を調査する
- どの企業からアプローチするか優先順位を決めながら顧客リストを作成する
- 話す内容や顧客からの質問の回答方法を考えておく
- 相手が電話に出られそうな時間を目掛けて電話をかける
- ヒアリングをしてアポイントを獲得していく
下記の記事で採用ブランディングについて詳しく解説しています。
・テレアポリストとは?作成方法から成果を出すリストの作成のポイントまで解説!
下記の記事で採用ブランディングについて詳しく解説しています。
・テレアポリストを購入できるサービス12選!購入先を選ぶ時のポイントもご紹介!
3.ダイレクトメール
ダイレクトメールの手順は以下の通りです。
- ダイレクトメールを送る企業を調査して、送付リストを作成する
- 送付リストの顧客が興味・関心をもつ文章を作成する
- 文章に合わせたイラストや図を添える
- 差出人とお問い合わせ先を記載する
- クリエイティ部にこだわり、開封してもらえるダイレクトメールに仕上げる
- ダイレクトメールを送付する
4.展示会
展示会に出展するときの手順は以下の通りです。
- 展示会の目的を決める
- 自社商品やサービスに興味を持ってくれる顧客を考える
- 展示会で売り込む商材を決める
- 出展する展示会を決める
- 集客施策を考える
- ブースを設営する
- 展示会当日に参加する
- 名刺交換した相手をフォローする
下記の記事で展示会について詳しく解説しています。
・展示会とは?メリットから出展手順と成功のポイントまで徹底解説!
【6】アウトバウンドマーケティングの成功事例
アウトバウンドマーケティングに取り組む大切さは理解して頂けたと思いますが、どのような効果が見込めるのか、成功事例から学んでおきましょう。ここでは、アウトバウンドマーケティングの成功事例をご紹介します。
1.展示会で約1,100件のリード獲得に成功(株式会社ブイキューブ)
株式会社ブイキューブは、テレワークに必要なソフトウェアを開発・販売している会社です。同社はマーケティングに取り組み、新規受注数を4年間で9倍に増やすことに成功しました。
さまざまなマーケティング施策に取り組んでいる同社ですが、その中でも注力しているのが展示会です。同社が展示会で成果を出すために注力した点は以下の通り。
- 展示会の出展企業を調べて、自社の強みを打ち出した
- お客様が抱えている課題を、どうやって解決するかを伝えた
- 自社ブースで提案している価値を一目で理解してもらえるブースを作った
このような工夫で、展示会の出展費用120万円で、約1,100件の顧客リストを獲得することができました。
2.テレアポでアポイント獲得率20%を維持(リーグル株式会社)
リーグル株式会社は500社以上のセールス支援を行っている会社です。同社はテレアポのアポイント獲得率が10%~20%高いことが強みとなっています。高いアポ獲得率を実現するために、以下のような工夫をしています。
- 業種や企業規模、地域などの条件を見ながら顧客リストを作成している
- 相手が求めている課題・要望をリサーチした上で電話をかけている
- キーマンを調べて電話をしている
- 電話が繋がったら、BANT情報を聞き出して、ニーズの有無を判断している
そのため、テレアポで新規顧客を獲得したい場合は、リーグル株式会社のやり方を真似してみましょう。
3.低コストの広告運用で顧客の獲得に成功(株式会社ウィルゲート)
株式会社ウィルゲートは、Webマーケティング支援をしている会社です。2019年度からM&Aの仲介サービスの提供を開始しました。M&A仲介サービスの利用者は20代、30代の起業家が多かったため、このような人に見てもらえる広告媒体として、タワーマンションのエレベーター広告を利用することに決めました。
通勤時間や帰宅時間にエレベーター広告を配信して「M&A仲介サービスに関しての相談なら、株式会社ウィルゲート」という刷り込みに成功しました。
配信動画には、株式会社ウィルゲートの代表取締役の吉岡氏が出演しており、顔を覚えてもらう工夫がされています。このような仕掛けで、1視聴単価2.7円と高い費用対効果の広告運用を行い、知名度アップすることができました。
下記の記事でエレベーター広告について詳しく解説しています。
・エレベーター広告とは?メリット・デメリット、成功事例まで徹底解説!
4.見込み度の高いリードの獲得に成功(株式会社マイナビ)
株式会社マイナビが運営するマイナビTECH+では、マーケティング支援サービスを提供しており、100社以上の支援実績を保有しています。
コンサルティング会社のアウトバウンドマーケティング支援では、テレマーケティングを実施しています。
ターゲット企業にマイナビニュース名義で架電して、支援企業の記事をご紹介し、興味がある方を見込み顧客として送客するサービスです。マイナビニュース名義で架電することで、決裁者につながりやすくなり、質の高いリードを送客しています。
下記の記事でTECH+の導入事例について詳しく解説しています。
・事例(1)「リード獲得からフォローまでを効率的に行いたい」
【7】まとめ
アウトバウンドマーケティング(Outbound Marketing)とは、企業が潜在顧客に対してアプローチするマーケティング手法をいいます。デジタルが普及していなかった時代から用いられてきた手法ですが、潜在顧客にアプローチすれば即効性が見込めるため現在も使われています。
大切なことは、アウトバウンドマーケティングとインナーバウンドマーケティングを上手く使うことです。この記事では、2つのマーケティング手法の違いや、アウトバウンドマーケティングの手法を解説しました。ぜひ、この記事を読みながら、マーケティング手法を見直してみてください。
なお、TECH+では、アウトバウンドマーケティングの1つとして「テレマ型リード獲得サービス」を提供しております。
特徴として、
①100%のセグメンテーションが可能
会員DBに固執しないので、理想のセグメンテーションが可能となります。
②リード獲得数が件数保証
テレマーケティングのため、件数を保証する事が可能です。
➂マイナビニュース名義での架電
媒体名義のため、アウトバウンドマーケティングのデメリットである「企業信用力が低下してしまう」を払拭することができます。
資料は無料になりますので、気になる方は下記よりお気軽にDLください。
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。