認知拡大とは?施策立案の方法からプロモーション施策まで解説

お客様に商品やサービスを購入してもらうためには、認知してもらわなければいけません。お客様にベネフィットがある商品でも、その存在を知ってもらえなければ、購入に至ることはありません。そのため、商品やサービスを売り込むためには、認知拡大のプロモーションが欠かせないのです。

認知度を拡大するためには、どのような施策を立案すればよいのでしょうか?

今回は、そのような悩みを抱えた方向けに認知拡大の効果が見込めるプロモーション方法をご紹介します。この記事を読めば、認知拡大の重要性から施策立案の方法まで理解できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。

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【1】認知拡大とは

認知拡大とは、多くの人に「どのような会社なのか?」「商品はどのようなもので、どのように役立つのか?」を理解してもらうことをいいます。企業や商品について知らない人にも、存在を知ってもらうことをいいます。

1.認知拡大の重要性

認知拡大は、顧客に自社商品を購入してもらうためにも欠かせない施策です。なぜなら、顧客の購買プロセスは「認知」「関心」「欲求」「記憶」「行動」と進んでいくためです。

つまり、自社商品の存在を認知してもらえなければ、商品を検討してもらえません。逆に商品を認知してもらい、ベネフィットを伝えることができれば購買に繋げることができます。

認知拡大に成功すれば「求人メディアであればマイナビ」とブランドイメージが作れるようにもなります。人々の話題になる機会が増えてファンが増えれば、数多くある商品の中から選んでもらえるようになるのです。このような効果が期待できるため、認知拡大が重要だと言われています。

2.認知拡大の施策立案のコツ

認知拡大の効果が見込めるように、施策立案のコツを押さえておきましょう。

3.ペルソナを設定する

認知拡大プロモーション施策を検討する前にペルソナを設定しましょう。なぜなら、ペルソナを設定することで、情報収集を行うときに、どの媒体を使用しているかが分かり、効果的な広告配信ができるようになるためです。

ペルソナとは商品やサービスを購入してくれる顧客像を指し、BtoBでは以下のような詳細情報を設定していきます。

[BtoBのペルソナ]

  • 業界
  • 市場規模
  • 会社規模
  • 部署規模
  • 市場の状況
  • 会社の状況・課題
  • 部署の状況・課題
  • 購買に関する情報・条件

4.自社の強みを明確にする

次に競合他社と自社を比較して、どのような強みがあるかを把握していきます。なぜなら、自社の強みを訴求することで「他社と比較して、〇〇の強みがあるからお問い合わせをした方がいい」と思ってもらえるようになるためです。そのため、競合他社と自社を比較して、どのような点が優れているかを把握しておきましょう。

5.ペルソナに見合うアプローチ手法を選ぶ

ペルソナを設定したら、興味・関心を持ってもらえるようなアプローチ手法を選んでいきましょう。ペルソナが解決したいと思っている悩みについて触れて解決方法を提案してあげれば、お問い合わせを獲得できるでしょう。

大切なことは、相手に商品を購入するベネフィットを提示してあげることです。このように、ペルソナに歩みよったクリエイティブが欠かせません。また、どのような広告媒体を使うを考える場合もペルソナを意識しましょう。

6.KPIを決めてPDCAで改善していく

認知拡大の施策を行うときは、KPI(重要業績評価指標)を定めて目標達成を目指していきます。計画通りに進まなかったら、PDCAサイクルを活用して、どこに問題があるかを確認して施策を改善していきます。

 

広告施策に関するユーザーアンケート

 

【2】認知拡大を実現するプロモーション施策12選

認知拡大を実現するプロモーションは全部で12種類あります。それぞれの特徴を理解した上で最適なプロモーションを選ぶようにしましょう。

 

認知広告についてはこちら!

下記の記事で認知広告について詳しく解説しています。
認知広告とは?認知拡大に効果的な広告の種類から、ポイントまで解説!

 

1.マスメディア広告

マスメディア広告

マスメディア広告とは「テレビ広告」「ラジオ広告」「新聞広告」「雑誌広告」を活用した広告です。大衆向けの広告で、自社商品を知らない潜在顧客層にもアプローチできます。

マスメディア広告は媒体の広告審査基準に通過した広告しか掲載しません。このような厳しい審査で媒体の信頼性を担保しています。そのため、マスメディア広告に掲載すれば「TVCMが配信できる会社であれば、信頼しても問題ない」と思ってもらいやすいことがメリットです。

このように認知拡大に向いている広告ですが広告費用が高いです。また、広告を掲載したら、修正が気軽にできないことがデメリットとなっています。 

費用相場

テレビ広告

40~80万円/回

ラジオ広告

2~5万円/回

新聞広告

15~200万円/回

雑誌広告

70~300万円/回

2.ディスプレイ広告

ディスプレイ広告

出典元:『Yahoo!JAPAN広告

ディスプレイ広告とは、Web媒体の広告枠に掲載する広告です。別名でバナー広告とも呼ばれており、「テキスト」「画像」「動画」を活用して自社商品の魅力を具体的に説明できます。

商品を知らないユーザーや商品に興味はあるけど調べていないユーザーにアプローチできます。Yahoo!ディスプレイ広告のブランドパネルなどの広告枠を使用すれば、ブランディングを行うことも可能です。しかし、広告費用の消化が早かったり、広告の効果測定がしにくかったりすることがデメリットとなります。

費用相場

クリック課金型

50~100円/クリック

インプレッション保証型

10~500円/1,000回

 

ディスプレイ広告についてはこちら!

下記の記事で製造業のディスプレイ広告について詳しく解説しています。
ディスプレイ広告とは?メリット・デメリットなどの特徴、効果を解説!

 

3.アフィリエイト広告

アフィリエイト広告

出典元:『A8.net 公式ホームページ

アフィリエイト広告は成果報酬型の広告をいいます。「会員登録」「資料請求」「商品購入」など目標が達成できた場合に広告費が発生する仕組みのため、予算管理がしやすく費用対効果が高いです。

また、アフィリエイト広告は広告クリエイティブをアフィリエイターが用意してくれます。企業側は媒体選定や広告制作する必要がありません。そのため、広告運用の手間が省けることがメリットです。

しかし、アフィリエイト広告は信頼できる媒体に広告が掲載されるとは限りません。また、アフィリエイターが用意した広告の品質が高いとは限りません。そのため、企業や商品のブランドを担保したい場合には向かない広告です。このように、広告の信頼性が低いことがデメリットとなります。

費用相場

要お問い合わせ

4.SNS広告

SNS広告

出典元:『Meta 写真広告

SNS広告とは「Twitter」「Facebook」「Instagram」「LINE」などのSNSに配信する広告をいいます。SNSのタイムライン上に広告が溶け込むため、広告感が少なく、ユーザーに受け入れられやすい広告です。

また投稿内容に興味・関心を持ってもらえれば、広告を拡散してもらえてバズ効果が期待でいます。そのため、自社商品の認知度アップのために、情報を拡散したい方におすすめの広告です。

費用相場

クリック課金型

25~200円/クリック

インプレッション保証型

400~650円/1,000回表示

アプリインストール課金

100円~250円/インストール

動画再生

5~20円/再生

エンゲージメント獲得

40~100円/エンゲージメント

フォロー獲得

40~100円/フォロー

5.純広告

純広告

出典元:『YAHOO!JAPANマーケティングソリューション 事例 ナッシュ株式会社

純広告とはWeb媒体の広告枠を一定期間買い取って掲載する広告です。

有名な純広告にはYahoo!JAPANが提供する「Yahoo!JAPANブランドパネルビジョン」があります。有名なメディアの純広告を利用すれば、認知拡大やブランディング効果が期待できます。

Yahoo!JAPAN以外にも、さまざまなメディアで純広告は提供されているため、企業や商品とマッチするメディアの純広告を探してみると認知度アップが期待できるでしょう。

しかし、純広告は広告料金が高いです。また、広告を掲載した後は修正できません。このようなデメリットがあるため、広告出稿前にクリエイティブを確認するようにしましょう。

 

純広告についてはこちら!

下記の記事で純広告について詳しく解説しています。
【5分で分かる】純広告とは?代表的な種類と契約形態を丁寧に解説!

 

6.タイアップ広告

タイアップ広告

出典元:『株式会社ディマージシェア プレリリース

タイアップ広告とは、Web媒体に商品やサービスに関する記事を掲載する広告をいいます。

タイアップ広告(別名:ネイティブ広告)は、バナー広告やディスプレイ広告が頻繁に掲載されるようになり、ユーザーの広告離れが起きたことで誕生しました。

タイアップ広告は、Web媒体に商品やサービスに関する記事を掲載していきます。Web媒体のコンテンツの1つとして掲載されるため、広告感が薄れることが大きな特徴です。そのため、ユーザーに記事を読んでもらいやすくなります。自社商品と相性が良いWeb媒体を選べば、認知度アップや購買促進が期待できるでしょう。

しかし、タイアップ記事は記事を掲載するため、ヒアリング、取材、執筆、編集など公開まで時間がかかります。公開までに2ヶ月程度かかるケースも多いです。また、まとまった費用が必要になります。

費用相場

100万円~/4週間

 

タイアップ広告についてはこちら!

下記の記事でタイアップ広告について詳しく解説しています。
タイアップ広告とは?有効なケース、効果を高めるコツから事例までをご紹介

 

ネイティブ広告についてはこちら!

下記の記事でネイティブ広告について詳しく解説しています。
【入門編】5分で分かる!ネイティブ広告とは?種類や事例もご紹介!

 

7.動画広告

動画広告

出典元:『YouTube Advertising YouTube 広告でビジネスの成長を促進

動画広告とは、YouTubeやTikTokなどの媒体で取り扱っている動画広告をいいます。動画広告を利用すれば「音」と「映像」の組み合わせで具体的に情報が届けられます。

動画は視覚や聴覚に訴えかけられるため、視聴者の印象に残りやすいです。近年はYouTubeを視聴する人が増えたため、ブランド認知の効果も狙いやすくなりました。YouTube広告を利用すれば、安価な価格でTVCMのようなブランディング効果が狙えます。

しかし、動画の制作は難しいです。社内に動画制作のノウハウがない場合は制作会社に依頼するようにしましょう。 

費用相場

TrueViewインストリーム広告

2~25円/回

TrueViewディスカバリー広告

3~20円/回

 

動画広告についてはこちら!

下記の記事で動画広告について詳しく解説しています。
動画広告とは?種類ごとの特徴とメリット、成功ポイントまで徹底解説

 

8.展示会

展示会

展示会とは、企業が商品やサービスを紹介する場をいいます。複数の企業が集まって開催する大規模の合同展示会に参加をすれば、多くの来場者に参加してもらえます。

展示会のブースで声かけをすれば、自社の商品やサービスを知らない潜在層にアプローチすることが可能です。展示会のメリットは来場者に声をかけられることです。上手く声を掛けられれば見込み顧客の獲得も期待できるでしょう。しかし、展示会に出展する場合はブースの準備が必要になります。それだけでなく、展示会の出展費用も高いです。

費用相場

出店費用

30~50万円

ブース設備費用

50~100万円

集客費用

10万円~

配布物の制作費用

10万円~

 

展示会についてはこちら!

下記の記事で展示会について詳しく解説しています。
展示会とは?メリットから出展手順と成功のポイントまで徹底解説!

 

9.屋外広告

屋外広告

屋外広告は、ビル看板やロードサイン、屋外看板など屋外に掲出する広告をいいます。

行量が多い場所に屋外広告を掲示しておけば、多くの人に広告を見てもらえます。その道路を何度も通過する人であれば、単純接触(反復効果)きて認知度アップの効果が見込めるでしょう。また、屋外広告は店舗までの案内を目的に掲示されることも多いです。

費用相場

100万円~150万円/1週間

200万円~300万円/2週間

10.同封・同梱広告

同封・同梱広告

同封・同梱広告とは、顧客に配送しているカタログや配達物に同梱する広告をいいます。同封・同梱広告のメリットは、相手に必ず届けられることです。また、低コストで利用しやすい広告サービスとしても知られています。それだけでなく、ターゲットを絞り込めば、認知度アップが狙えることも魅力です。

例えば、美容雑誌の定期購読者に対してチラシを配布すれば、商品、サービスに興味を持ってもらえることでしょう。このように、顧客をセグメント化してチラシを配布できることが大きな魅力となっています。

費用相場

チラシ

5~15円/回

同梱広告

5~25円/回

11.交通広告

交通広告

交通広告とは、電車やバス、駅の構内のスペースに掲載される広告をいいます。従来はポスターが一般的でしたが、近年はデジタルサイネージが増えてきました。

交通機関は公共性が高いため信頼されやすくなります。それだけでなく、出稿エリアを絞り込めば、エリアセグメントすることも可能です。例えば、歯医者の患者を集めるために、バスや駅の構内のスペースに広告を掲載すれば地域の人にアピールすることができます。そのため、実店舗を持っており、エリアマーケティングしたい方におすすめです。

しかし、交通広告は広告の掲載審査が厳しいです。掲載審査に時間がかかるため、余裕を持ったスケジュールで交通広告を利用するようにしましょう。

費用相場

電車

1万円~

バス

3万円~

駅構内

3万円~

タクシー

1万円~

 

デジタルサイネージ広告についてはこちら!

下記の記事でデジタルサイネージ広告について詳しく解説しています。
デジタルサイネージ広告とは?概要から設置場所まで解説!

 

12.エレベーター広告

エレベーター広告

エレベーター広告とは、エレベーターホールやエレベーター内に設置されたデジタルサイネージに掲載される広告です。オフィスビルや商業施設のエレベーターを利用する人に向けて情報発信ができます。

エレベーター内は電磁遮蔽が起きて、スマートフォンの電波が届かなくなります。それだけでなく、他の人もエレベーターに乗っているため、視線に困ってしまうケースが多いです。このような状況のため、多くの人に見てもらえる広告として注目を浴びています。また、単純接触による刷り込み効果を狙うことが可能です。

エレベーター広告を利用する場合は、何時頃にどのような人がエレベーターを利用しているかを確認することが大切です。そのため、手厚いフォローをしてくれる広告代理店に相談するようにしましょう。エレベーター広告のデメリットは総費用が高いことです。

費用相場

300万円/150万再生

 

 

エレベーター広告についてはこちら!

下記の記事でエレベーター広告について詳しく解説しています。
エレベーター広告とは?メリット・デメリット、成功事例まで徹底解説!

 

 

広告施策に関するユーザーアンケート

 

【3】認知拡大に成功したプロモーション事例

プロモーションで認知拡大を狙うには、具体的にどうすれば良いかは成功事例から学びましょう。

ここでは、認知拡大に成功したプロモーション事例をご紹介します。

1.株式会社Smart HR

株式会社Smart HR

出典元:『株式会社Smart HR

株式会社Smart HRは、クラウド人事労務ソフト「Smart HR」を開発・販売している会社です。同社はTVやYouTubeに広告を配信しています。また、自社ホームページのサービス紹介ページにも動画を活用しており、SmartHRを活用すれば、どのような効果が見込めるかをわかりやすく解説しています。

動画を活用してクラウド人事労務ソフトの認知度を上げて、更に魅力をわかりやすく伝えることで、顧客獲得単価を40%削減することに成功しました。

2.AGC株式会社

AGC株式会社

出典元:『AGC株式会

AGC株式会社は三菱グループの一員の大手ガラスメーカー企業です。同社はSNS(Twitter・Instagram・Facebookなど)を使い分けて認知度アップを目指しています。

Facebookでは企業情報を配信し、Instagramではガラスの魅力を解説しています。Twitterでは公式キャラクターAGCちゃんが情報発信していることで大きな話題を浴びました。Twitterではキャラクターが呟くように設定することで、BtoB企業独特の固いイメージを払拭し、親しみを持ってもらえるように仕掛けています。同社のTwitterアカウントには1万6500人(※2023年5月時点)のフォロワーがおり、認知拡大に成功しています。

3.株式会社ウィルゲート

株式会社ウィルゲート

出典元:『株式会社ウィルゲート

株式会社ウィルゲートは、Webを活用した幅広い事業を展開しているIT会社です。同社は2019年からM&Aサービスの提供を開始しました。M&Aサービスを利用する顧客は、20代・30代の若手企業家が多いため、そのような方が住んでいる高層マンションのエレベーターに広告を配信することに決めました。

ターゲットの出社時間や帰宅時間にエレベーター広告を配信することで、接触回数を増やして「M&Aに関してはウィルゲートに相談すればいい」と刷り込みに成功したのです。同社はエレベーター広告を利用して、顧客獲得単価を下げることに成功しました。

【4】まとめ

認知拡大プロモーションは、顧客に自社商品を購入してもらうためにも欠かせない施策です。自社商品の存在を認知してもらえなければ、商品を検討されることもありません。逆に商品を認知してもらい、ベネフィットを伝えることができれば購買に繋げることができます。

この記事では、認知拡大するためのプロモーション方法をご紹介しました。ぜひ、この記事を参考にしながら、認知拡大の施策を考えてみてください。

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