【1】テレマーケティングとは

テレマーケティングとは、電話を使って顧客獲得や商品・サービスの促進を図るマーケティング手法です。

業務内容は商品・サービスの販促、問い合わせ対応、アフターフォローなど様々で、電話を利用した活動はテレマーケティングに当てはまります。

訪問営業と比べて、より効率的に顧客にアプローチできることから、多くの企業がテレマーケティングを導入しています。

1.テレアポとの違い

テレアポは、電話を使って顧客のアポイントを取得するアプローチ手法です。

テレマーケティングは電話を使ってアプローチするマーケティング全般を指すため、テレアポもテレマーケティングの一つといえます。

テレアポは顧客のアポイントを取得するのが目的ですが、テレマーケティングはアポイント取得に加え、顧客の近況や購買意欲の調査などの目的も含まれています。

2.コールセンターとの違い

コールセンターは、テレアポや顧客対応を行うための拠点や部門のことです。

顧客からの電話を受けるための拠点を設け、様々な問い合わせやクレームに対応します。

一方のテレマーケティングはマーケティング活動全般を指すため、コールセンターとテレマーケティングには明確な違いがあります。

【2】テレマーケティングの種類

テレマーケティングはアプローチの仕方によって「アウトバウンド」と「インバウンド」の2種類に分類されます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

アウトバウンド

アウトバウンドは自社側から電話をかけて、顧客に積極的にアプローチしていく業務です。

事前に用意した営業リストを元に電話をかけ、新商品・サービスを認知させたり、販売を促進したりする業務です。

アウトバウンドは商品・サービスに興味のない層も含まれるため、電話オペレーターには高い水準のスキルが必要となります。

顧客の興味を引くためのトーク力や幅広い知識が求められます。

また、より効率的に行うためにも、ターゲットを絞ったり、トークスクリプトを用意しておくなどの準備も重要です。

インバウンド

インバウンドは、顧客からの電話に対応する業務です。例えば、広告やCMなどを見て電話をかけてきた顧客に対応していきます。

商品・サービスに興味を持った顧客層となるため、トークをスムーズに進められたり、受注につながりやすかったりなどのメリットがあります。

その他にもクレーム対応や相談、技術的サポートがインバウンドの業務に該当します。しかし、インバウンドは受け身のテレマーケティングであるため、問い合わせがないことには始まりません。

広告やCM、オウンドメディアなど顧客から問い合わせが来るような仕組みを用意する必要があります。

【3】テレマーケティングの5つのメリット

テレマーケティングを導入することで、営業効率が向上するといったメリットがあります。

ここではテレマーケティングを実施する具体的なメリットを5つ紹介します。

1. 営業効率が向上する

従来の訪問営業では顧客先へ直接足を運ぶ必要があり、時間と労力を要していました。

テレマーケティングは、電話を利用して行うアプローチ方法です。訪問営業を実施する必要がないため、移動・時間コストが減り、営業効率が上がります。

2. 顧客満足度（CS）を改善できる

特にインバウンドのテレマーケティングでは、顧客満足度の向上が期待できます。既存顧客との繰り返しのコミュニケーションを通じて、信頼関係を構築できるためです。

例えば、顧客からの問い合わせ対応では、商品の使い方や不備に関して質問されることがあるでしょう。

オペレーターが丁寧に対応すれば顧客側も安心感を抱き、「また、利用しよう」と思ってくれるのです。丁寧な対応を続けていけば、企業イメージの向上にもつながります。

3. 人件費を削減できる

テレマーケティングを導入することで、人件費を削減できるメリットもあります。

テレマーケティングでは電話一つで多くの企業にアプローチできるため、少ない社員数でも営業活動を進められます。

テレマーケティングが上手くいけば、営業人材の配置を最適化でき、不要な人件費を削減することが可能です。

4. リードナーチャリングに繋がる

テレマーケティングはリードナーチャリング（顧客醸成）にも効果的です。

電話を使って直接コミュニケーションを取るため、商品・ザービスの魅力をより具体的に伝えやすく、購買意欲をかき立てられます。

リードナーチャリングの手法として、メールやチャットなども挙げられます。しかし、これらの手法はテキストでのやり取りがメインとなってしまうため、顧客との間に距離感ができてしまいがちです。

テレマーケティングでは電話で直接話ができるため、商品・サービスに伝えられるだけでなく、顧客の課題や悩みをヒアリングできるなど、双方向でのコミュニケーションを実現します。

見込み客に継続的にコミュニケーションを取ることで、商品・サービスの認知度向上や顧客化につなげることが可能です。

5. 商品・サービスの品質向上に役立つ

近年、顧客のニーズは多様化しており、時間とともに変化し続けています。企業が生き残るためには、変化するニーズを把握しながら、商品・サービスを開発・改善していくことが求められます。

テレマーケティングを通して得られる顧客の意見は、企業にとって貴重なフィードバックです。

テレマーケティングを上手く活用することで、商品・サービスの品質向上ひいては顧客満足度の向上につながります。

【4】テレマーケティングの3つのデメリット

テレマーケティングはメリットだけでなく、デメリットもあります。

デメリットを十分に理解した上で、テレマーケティング導入を検討しましょう。

1. 人材育成のコストがかかる

テレマーケティングでは、「効率的にアプローチできる」「顧客満足度を改善できる」などメリットがあると紹介しましたが、これらは優秀な電話オペレーターがいる前提の話です。

電話オペレーターは、基本的な電話対応はもちろんのこと、商品・サービスの知識、営業トークスキルが求められます。

これらの知識やトークスキルを短期的に身につけるのは難しく、人材を育成するにはコストがかかります。

社内に優秀なオペレーターがいるのか、人材は足りているのかなどを確認した上でテレマーケティングの実施を検討しましょう。短期的に営業など行いたい場合では、テレマーケティング代行会社に依頼するのも一つの方法です。

人的リソースが足りない場合でも手軽に人材を補強できます。

2. 事前準備に手間や時間がかかる

テレマーケティングではただ闇雲に電話を掛けているだけでは意味がありません。テレマーケティングを効率的かつ効果的に行うためにも、事前準備を徹底する必要があります。

ただし、顧客リストの作成やトークスクリプトの作成には手間や時間がかかるのがネックです。

過去に電話対応した顧客データやリストなどを参考にすると、事前準備がスムーズに進みます。また、データを適切に管理しておくためにも、CRMなど顧客管理ツールを活用するのもおすすめです。

データを分析して今後に生かせば、サービス品質や売上の向上につながります。

3. 顧客満足度を下げるリスクもある

顧客満足度を上げるテレマーケティングですが、同時に顧客満足度を下げるリスクもあることを留意しておく必要があります。

テレマーケティングは、電話対応を適切に行うオペレーターが必要不可欠です。

経験やスキルが不足しているオペレーターが対応した場合、顧客の反感を買ってしまうこともあるでしょう。

適切なコミュニケーションが取れなければ、顧客の信頼を失い、満足度の低下に繋がってしまいます。最悪の場合、会社のイメージを下げる要因となりかねません。

テレマーケティングではリスクを十分に把握した上で、人材リソースの選定や教育を行っていく必要があります。

【5】テレマーケティングを成功に導くための必須ポイント

テレマーケティングはただ闇雲に電話するだけでは、成果は期待できません。テレマーケティングで成功するためには、準備と工夫が必要です。

ここではテレマーケティングを成功に導くための必須ポイントを紹介します。

1.トークスクリプトを準備する

事前にトークスクリプトを準備するのがおすすめです。

トークスクリプトは営業活動や顧客対応において、「どのように話すか、対応するか」を事前に決めた営業台本です。

トークスクリプトを用意しておくことで、スムーズにやりとりすることができます。

トークスクリプトは以下の内容は最低限準備しておきましょう。

• フロントトーク（自己紹介・用件を伝える）
• メイントーク（相手のメリット・課題感を訴求する）
• クロージングトーク（アポ獲得・受注を狙う）

相手から商品・サービスの質問が来ることを想定し、質問への回答をトークスクリプトにまとめておくのもおすすめです。急に質問がきても余裕を持って対応することができます。

また、既にトークスクリプトがある場合でも、定期的に内容を見直しブラッシュアップさせていくことが大切です。

テレマーケティングの会話を録音し、改善点を洗い出した上でトークスクリプトを最適化していきましょう。

2.声のトーンに気を配る

テレマーケティングは電話で対応するため、声のトーンによってあなたの印象は大きく決まります。

声が聞こえづらかったり、トーンが低かったりすると、相手からの印象を悪くしかねません。相手がストレスなく聴ける声のトーンで話すように心がけましょう。

以下に声のトーンのポイントをまとめました。

• 明るくはっきりと話す
• スピードやリズムを意識しながら落ち着いて話す
• 実際に対面で会話しているイメージで話す
• ドレミの「ソ」の音を意識する

声のトーンや大きさなど確認したい場合は、ロールプレイングを行うのも一つの案です。

上司や同僚に顧客役を演じてもらい、様々なシーンを想定して練習してみましょう。

3.ヒアリングに徹する

テレマーケティングにおいてヒアリングは非常に重要です。

顧客の課題やニーズを知らずして、最適な提案はできないからです。ヒアリングを徹底することで、事前の情報収集だけでは把握できない潜在的なニーズや、自社商品が課題解決に貢献できる領域などを聞き出すことができます。

一方的に商品・サービスの説明を行うのではなく、相手の悩みや課題を知るためにヒアリングに徹するようにしましょう。

【6】テレマーケティング代行会社の選び方

テレマーケティングを実施するためには、人材リソースが必要となります。

テレマーケティングを実施したいが、人的リソースが足りない場合は、テレマーケティング代行会社を活用するのがおすすめです。ここではテレマーケティング代行会社の選び方を紹介します。

1.サービス内容

テレマーケティング代行会社によって、特徴や強みが異なります。

自社の目的に合ったサービスを選ぶことが大切です。

サービス内容等はテレマーケティング代行会社のホームページに記載されているので、依頼する前に確認しておきましょう。

2.料金形態

テレマーケティング代行会社の料金形態は、「成果報酬型」と「固定報酬型」の2つに分類されます。

成果報酬型は成果となる条件をあらかじめ設定しておき、成果が発生した際に料金を支払う料金形態です。

成果が発生しない場合は料金は発生しませんが、成果分に応じて費用が上乗せされるため、余裕を持った予算を組み込む必要があります。

一方の固定報酬型は成果に関わらず、毎月決まった金額を代行会社に支払います。どれだけ成果が発生したとしても、一定の支払いのみで完結するのがメリットです。

ただし、成果が発生しない場合でも費用を支払う必要があります。また、費用は料金形態だけでなく、業務内容によって異なります。

専門的な分野だったり、業務範囲が広かったりすると、その分報酬も高額になります。自社の予算に見合った料金形態かどうかを確認した上で、代行会社を比較検討しましょう。

3.実績・評判

実績や評判を確認するのもテレマーケティング会社を選ぶ際の基準となるでしょう。

信頼と実績を兼ね備えた会社なら、安心して業務を任せられます。

例えば、自社がITサービスを販売している会社であれば、IT業界に精通している、IT企業との取引実績があるなどの評判が参考になります。

ウェブサイトや口コミを通して、テレマーケティング代行会社の実績、過去の取引先企業を確認しておきましょう。

【7】BtoB企業のテレーマーケティングならTECH＋

TECH＋のリード獲得サービスでは、「マイナビニュースが運営するTECH+上で掲載している資料の紹介」を趣旨とするテレマーケティングをTECH+で実施。

下記フローのもと予め設定したターゲットリスト（コールリスト）のみを対象としてテレマーケティングを行うことで、営業対象になり得る属性のリードのみを獲得いたします。

特徴としては下記3つになります。

• 属性情報に100%セグメントしたリード
• リード獲得件数を件数保証
• 最新の在籍情報を取得
• メディア名義でコールを行うため、自社の名前を傷つけることが少ない。

BtoB企業で、テレマーケティングを考えている企業様にオススメの施策です。

【8】まとめ

今回の記事では、テレマーケティングについて紹介しました。

テレマーケティングを導入することで、営業効率の改善や顧客満足度の向上が期待できます。

テレマーケティングを成功させるためには、人材の教育や事前準備が非常に重要となります。

人材リソースが足りない場合は、テレマーケティング代行会社を活用する方法もあります。テレマーケティングを活用し、業務を最適化していきましょう。