ホワイトペーパーとは?意味や種類から具体的な成功事例まで解説!
リード獲得
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2024.11.01]
目次
- 【1】ホワイトペーパーとは?
- 1.白書との違いは?
- 2.営業資料との違いは?
- 3.パンフレットとの違いは?
- 【2】ホワイトペーパーの活用方法
- 1.リード獲得に活用できる
- 2.リードナーチャリングに活用できる
- 3.営業資料の工数を削減できる
- 4.自社の強みや専門性をアピールできる
- 【3】ホワイトペーパー種類と具体例
- 顕在層、潜在層の定義
- 1.ノウハウ型
- 2.調査レポート型
- 3.イベントレポート型
- 4.テンプレート型
- 5.課題解決型
- 6.事例紹介型
- 7.商品・サービス比較型
- 【4】ホワイトペーパーの作成方法・コツ
- 【5】ホワイトペーパーを外注する時と内製する時の違い
- 【6】ホワイトペーパーのダウンロード数を上げる方法
- 1.入力項目を最小限にする
- 2.目を引くタイトル、表紙にする
- 3.ターゲットごとに打ち出し方を変える
- 4.特定メディアに掲載する
- 5.SEO対策をする
- 【6】ホワイトペーパーの成功事例
- 1.自社の営業対象となるBtoB企業のリードを獲得に成功!
- 2.ユーザーのインサイトに詳しいというブランディングに成功!
- 3.自社メディアの会員獲得に成功!
- 【7】ホワイトペーパーならTECH+
【1】ホワイトペーパーとは?
ホワイトペーパーとは、顧客が抱えている課題を解決できるようにベストプラクティスをまとめたお役立ち資料です。ホワイトペーパーダウンロード時に「会社名」「担当者名」「メールアドレス」「電話番号」など個人情報を求めることでリードを獲得します。また、ホワイトペーパーには次のような役割も担います。
- 読者に課題解決策など有益な情報を提供して、信頼関係を構築する
- 自社ソリューションで課題を解決できることを認識してもらう
- ソリューションを購入する判断材料を提示して決裁者の意思決定をサポートする
ホワイトペーパーは、購買プロセスが複雑なBtoBマーケティングで採用されている代表的なマーケティング手法です。
下記の記事でBtoBマーケティングについて詳しく解説しています。
・【完全版】BtoBマーケティングとは?全体プロセスから成功事例まで徹底解説!
1.白書との違いは?
ホワイトペーパーと白書は「発行者」と「利用用途」が違います。
白書とは政府や公的機関が発行するもので、国民に向けて政策を知らせるための報告書 です。白書では、社会問題の解決策がまとめられています。
一方で、ホワイトペーパーは企業が作成するもので、顧客に向けて課題の解決するための資料です。ホワイトペーパーには、ビジネス問題の解決策がまとめられています。
2.営業資料との違いは?
ホワイトペーパーと営業資料は「目的」と「視点」が違います。
営業資料は、自社商品をアピールして商品を購入してもらうために作成します。商談の場で活用することを前提に、企業視点で作成する資料です。
一方で、ホワイトペーパーは自社商品に興味・関心を持ってもらうために作成します。読者に価値ある情報を提供することに重点を置いており、顧客視点で作成する資料です。
3.パンフレットとの違いは?
ホワイトペーパーとパンフレットは「目的」と「配布方法(使用場面)」が異なります。
パンフレットは、商品の魅力を伝えて購買促進するために作り、展示会、店舗、セミナー、イベントなど配布するものです。
一方でホワイトペーパーは、リードを獲得するために作り、サイト上で資料ダウンロードを促します。
【2】ホワイトペーパーの活用方法
ホワイトペーパーには4通りの活用方法があります。
1.リード獲得に活用できる
ホワイトペーパーには、顧客が課題を解決できるようにベストプラクティスをまとめられています。企業が商品を売り込むための情報ではなく、顧客が課題を解決できるように情報をまとめているため、興味・関心を持ってもらいやすいです。
HPやWeb広告に紐づけて、ホワイトペーパーダウンロード時に「会社名」「担当者名」「メールアドレス」「電話番号」などの個人情報を求めれば、リード獲得施策として活用できます。
下記の記事でリード獲得について詳しく解説しています。
・リード獲得とは?効果的な最新手法20選から事例までご紹介!
2.リードナーチャリングに活用できる
ホワイトペーパーは顧客にとって価値ある情報をまとめているため、リードナーチャリングに活用できます。
見込み顧客の「課題」「業界」「購買フェーズ」などを把握した上で、役立ちそうなホワイトペーパーをメールで配布すれば喜んで受け取ってもらえるでしょう。
またホワイトペーパーを閲覧してくれた見込み顧客に対して、さらに深い知識が得られるセミナーに招待するなど工夫することで、購買意欲を上げていくことができます。
下記の記事でリードナーチャリングについて詳しく解説しています。
・【入門編】リードナーチャリングとは?失敗しない基本のプロセスや事例を解説!
3.営業資料の工数を削減できる
ホワイトペーパーは営業資料としても利用できます。また、営業資料を作成する際に再利用することも可能 です。
ホワイトペーパーは「商品概要」「導入事例」「業界の動向」「課題解決策」がまとめられている資料です。必要な箇所を引き抜いて、営業資料に反映させれば資料作成の工数を削減できます。
あらゆる資料で同じ内容を伝えることで、メッセージに一貫性を保てるなどの効果も得られます。
4.自社の強みや専門性をアピールできる
ホワイトペーパーは、業界トピックを深く掘り下げて情報提供します。顧客が抱える課題の解決策など有益な情報を提供し満足してもらえれば、その分野で深い知識を持っている業界リーダーとしての地位を築けます。
顧客に自社の強みや専門性をアピールし、頼れるパートナーとして認識してもらいたい場合にも、ホワイトペーパーは効果的です。
【3】ホワイトペーパー種類と具体例
ホワイトペーパーは7種類に分類できます。成果を出すためには、顧客の購買フェーズに合わせたホワイトペーパーを制作することが大切です。そのため、7種類のホワイトペーパーの特徴と、どの層向けの資料なのかを理解しておきましょう。ここでは、顧客の層と7種類のホワイトペーパーの特徴について詳しく解説します。
顕在層、潜在層の定義
顧客の層には「明確層」「顕在層」「潜在層」「非認知層」があります。どの層に対してアプローチするかにより、ホワイトペーパーで提供する情報が変わります。
- 明確層:自社商品に興味がある顧客
- 顕在層:自社の商品やサービスに直結するニーズや課題が明確になっている顧客
- 潜在層:提供する情報に対して興味や関心はあるが、具体的なニーズや検討状況が不明な顧客
- 非認知層:商品に興味がない顧客
明確層や顕在層にアプローチすれば、即座に商品購入してもらえる可能性があります。しかし、明確層や顕在層の母数が少ないため、潜在層にもアプローチして購買意欲を上げていくことが大切です。
1.ノウハウ型
ノウハウ型ホワイトペーパーは、特定の分野のノウハウを提供し、読者と信頼関係を深めるための資料です。潜在層に向けに作成するもので、情報収集している段階の顧客に役立つ情報を提供して、リード獲得や信頼関係の構築を目指します。
ノウハウ型ホワイトペーパーの制作難易度は「中」です。読者に有益な情報を提供するために、ある程度の専門知識、事例が必要となります。
※ノウハウ型ホワイトペーパーの構成などは「BDRを実施したいBtoB企業が知っておくべきこと」をご参考にしてみてください。
2.調査レポート型
調査レポート型ホワイトペーパーは、インターネット上に出回っていないリサーチデータを提供し、読者に専門業者だと認知してもらうための資料です。潜在層に向けて作成するもので、ビジネス戦略を検討する際にリサーチデータを活用してもらいます。
調査レポート型ホワイトペーパーの制作難易度は「高」です。対象者にアンケート、インタビューを実施してデータ分析した上でホワイトペーパーを作成します。そのため、制作工数が負担となりがちです。
※調査型ホワイトペーパーの構成などは「実態調査で読み解くテレマのリアル2022レポート 」をご参考にしてみてください。
3.イベントレポート型
イベントレポート型は、イベントに参加できなかった人に対して、どのような学びがあったのか共有するための資料です。イベントに興味を持っているがアクションに至っていない潜在層向けに作成します。
イベントレポート型ホワイトペーパーの制作難易度は「中」です。調査レポート型みたいなデータ収集・分析は必要ありませんが、イベント内容を正確に伝えるためにリサーチを行う必要があります。
※イベントレポート型ホワイトペーパーの構成・デザインなどは「国内最大級のテクノロジーイベントの成功に貢献した、最先端ネットワーク基盤の実力」をご参考にしてみてください。
4.テンプレート型
テンプレート型ホワイトペーパーは、簡単に使えるテンプレート付きの資料です。潜在層向けにビジネスに使える実用的なテンプレートを提供して、リード獲得やリードナーチャリングを行います。
テンプレート型ホワイトペーパーの制作難易度は「低」です。誰でも簡単に実用性の高いテンプレートが簡単に作成できます。
※テンプレート型ホワイトペーパーの構成・デザインなどは「展示会 お礼メール 6種の無料テンプレート」をご参考にしてみてください。
5.課題解決型
課題解決型ホワイトペーパーは、顧客が抱えている課題をソリューションで解決できることを伝えて、購買促進するための資料です。特定のニーズを抱えている顕在層向けに制作します。
課題解決型ホワイトペーパーの制作難易度は「中」です。課題の解決策に説得力をもたらすために、ケーススタディの収集が必要となります。
※課題解決型ホワイトペーパーの構成・デザインなどは「現場の声から学ぶリード獲得施策!現役マーケター205名に聞いた課題と重要点!」をご参考にしてみてください。
6.事例紹介型
事例紹介型ホワイトペーパーは、ソリューション導入企業の成功事例をまとめ、購入の意思決定をサポートするための資料です。ソリューションの導入を具体的に検討している顕在層向けに制作します。
事例紹介型ホワイトペーパーの制作難易度は「高」です。事例紹介は導入企業にインタビューやデータ提供に協力してもらう必要があります。魅力的なストーリーを作成するために、リサーチとストーリーテリングスキルが求められるため難易度が高いです。
※事例紹介型ホワイトペーパーの構成・デザインなどは「「定型タイアップ」でタイアップ制作にかかるリソースを最小限に。」をご参考にしてみてください。
7.商品・サービス比較型
商品・サービス比較型ホワイトペーパーは、最適なソリューションを選定できるように情報整理している資料です。具体的にソリューションを検討している顕在層向けに制作します。
商品・サービス比較型の制作難易度は「中」です。自社や他社のソリューションを客観的に捉えて、特徴、機能、コストなどを対比します。顧客が最適なソリューションを選定できりょうに、公平な視点で作成することが大切です。
※商品・サービス比較型ホワイトペーパーの構成・デザインなどは「主要クラウドサービスを機能面とコスト面で比較! Oracle Cloud Infrastructureの強みとは?」をご参考にしてみてください。
【4】ホワイトペーパーの作成方法・コツ
ホワイトペーパーは7STEPで作成できます。これらのステップを踏むことで、ダウンロードした読者に満足してもらえる高品質なホワイトペーパーが作成できるようになります。
ホワイトペーパーの作成方法
- ホワイトペーパーの目的を明確にする
- ターゲット(ペルソナ)を設定する
- ホワイトペーパーの種類を決めて、ターゲットが興味を持つテーマを選定する
- ホワイトペーパーの構成を決定する
- ホワイトペーパーのページ数やトンマナを決める
- ホワイトペーパーを執筆する
- ホワイトペーパーをデザインする
ホワイトペーパーの作成する際は、読者が興味を持ち続けられるような構成、ページ数にしましょう。さまざまな方法がありますが、導入部で結論を話すPREP法(結論・理由・事例・再結論)が有効です。
また、テキストだけでなく、図表やグラフなども活用して読みやすさを重視することも大切です。
(※読者の満足度を重視したい場合は、自社のノウハウやデータを多く含めると喜ばれます。)
下記の記事でホワイトペーパーの作成方法について詳しく解説しています。
・【全手順を大公開】ホワイトペーパーの作り方!時短テクニックも紹介!
【5】ホワイトペーパーを外注する時と内製する時の違い
ホワイトペーパーの制作方法には「内製化」と「外注化」があります。ホワイトペーパーを内製化すれば制作コストを抑えられたり情報漏洩を防げたりしますが、外注化がおすすめです。
ホワイトペーパーの外注化がおすすめの理由は、スピーディーかつ高いクオリティを担保できるためです。業界の知見を持つ専門家にテーマを考えてもらい、ホワイトペーパーの作成を得意とするデザイナーに制作依頼すれば、クオリティが高いものを制作できます。
ホワイトペーパー制作を外注化する際に社内の情報を提供する必要はありますが、情報保護の措置を講じている制作会社とNDA(秘密保持契約)を締結すれば情報漏洩する心配もありません。そのため、クオリティが高いホワイトペーパーを制作したい方は外注化を検討してみてください。
マイナビTECH+でも、ホワイトペーパー制作を行っています。
【6】ホワイトペーパーのダウンロード数を上げる方法
ホワイトペーパーは制作で満足せず、ダウンロードしてもらうことが大切です。ここでは、ホワイトペーパーのダウンロード数を上げる5つの方法をご紹介します。
1.入力項目を最小限にする
ホワイトペーパーのダウンロード数を上げたい場合は、資料ダウンロードフォームの入力項目を最小限に留めましょう。例えば、氏名とメールアドレスだけにするなど、入力項目を減らすことで、情報入力の負担を軽減できます。また、ユーザーが過去に入力した情報を自動入力できるようにするなど、入力サポートすることで負担を軽減し、多くの人にホワイトペーパーをダウンロードしてもらえるようになります。
2.目を引くタイトル、表紙にする
ホワイトペーパーのダウンロード数を上げたい場合は、タイトルやデザインにこだわりましょう。
タイトルはホワイトペーパーの内容が一目で理解できるものにします。例えば「2024年最新マーケティング戦略」とタイトルを付けると、最新のマーケティング施策を知りたい人に資料をダウンロードしてもらうことができるでしょう。
また、ホワイトペーパーのデザイン、クオリティにこだわり素敵だと思ってもらえるように工夫することも大切です。
3.ターゲットごとに打ち出し方を変える
ホワイトペーパーのダウンロード数を増やしたい場合は、ターゲット毎に打ち出し方を変えましょう。ターゲットの属性(業界、役職、スキルレベルなど)を分類した上で、どのようなホワイトペーパーに興味を持つか考えることが大切です。
例えば、特定の業界に絞り込み課題解決策型ホワイトペーパーを制作すれば「自分事」と捉えてダウンロードしてくれる人を増やせます。そのため、ホワイトペーパーを制作する前に、どのターゲット向けの資料なのかをよく考えるようにしましょう。
4.特定メディアに掲載する
自社ホームページの月間PV数が少ない場合は、ホームページにお役立ち資料としてホワイトペーパーを掲載してもダウンロードされません。そのため、自社ホームページのPV数が少ない場合は、Webメディアにホワイトペーパーの掲載を依頼することをおすすめします。
マイナビTECH+では「記事型オンラインリード獲得施策」を提供しています。この施策であれば、マイナビTECH+にホワイトペーパーを掲載して、リード獲得することも可能です。
5.SEO対策をする
自社ホームページの月間PV数が少ない場合は、オウンドメディアを構築してSEO対策を実施し流入を増やし、ホワイトペーパーをダウンロードしてもらう方法もおすすめです。社内でオウンドメディア構築・運営ができない場合は支援会社に相談することをおすすめします。
マイナビTECH+では「BtoB向けオウンドメディア支援」を提供しています。オウンドメディア構築や運営ができない場合は、マイナビTECH+にお任せください。
【6】ホワイトペーパーの成功事例
最後にマイナビTECH+のホワイトペーパーの成功事例をご紹介します。
1.自社の営業対象となるBtoB企業のリードを獲得に成功!
マイナビTECH+では、IT企業や製造会社をターゲットにしたリード獲得施策としてホワイトペーパー「300名に聞いた!ウェビナーの課題と重要点!」を制作しました。ホワイトペーパーでは、IT企業や製造会社のウェビナーにおけるよくある課題と解決策を解説しています。
ウェビナーに興味を持つ企業様にホワイトペーパーをダウンロードしてもらえて、リードを獲得することができました。営業資料やセミナー資料としても活用し、売り上げに繋げることに成功した事例です。
ホワイトペーパー「300名に聞いた!ウェビナーの課題と重要点!」はコチラ
2.ユーザーのインサイトに詳しいというブランディングに成功!
マイナビのマーケティング・広報ラボは、α世代やZ世代が何に価値を見出してどのように行動するのかユーザーインサイトに詳しい広告代理店という地位を確立するために、毎月、アンケート調査を行い、ホワイトペーパーを制作しています。
このホワイトペーパーは、α世代やZ世代向けのマーケティングに取り組む方から貴重な参考資料だと評判を集めています。このような取り組みを通じて、業界内での信頼を築くことができました。
ホワイトペーパー「10代女子のスマホ利用実態を調査!使用時間からSNSの利用方法まで徹底解説」はコチラ
3.自社メディアの会員獲得に成功!
マイナビTECH+では、メディア会員を獲得するためにホワイトペーパーを制作しています。こちらのホワイトペーパーをSNS広告で訴求して100件以上のメディア会員の獲得に成功しました。マイナビTECH+では毎月、メディア会員向けのホワイトペーパーを制作しています。
ホワイトペーパーのクオリティも大切ですが、ダウンロードまでの動線を考えることが大切です。
ホワイトペーパー「いまさら聞けない!「データ活用」の基本」はコチラ
【7】ホワイトペーパーならTECH+
株式会社マイナビが運営するTECH+は、メディア事業で培ったコンテンツ作成力が強みです。業界の知見を持つ専門家、資料作成を得意とするデザイナーやライターがチームを組み、ホワイトペーパーを制作します。
また、ホワイトペーパーを制作するだけでなく、マイナビTECH+に掲載してダウンロードを訴求したり、お客様のオウンドメディアを立ち上げたりなどの支援も可能です。そのため、BtoBマーケティングでホワイトペーパーを活用したいと思った方は、マイナビTECH+までお気軽にご相談ください。
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。