【全手順を大公開】ホワイトペーパーの作り方!時短テクニックも紹介!
マーケティング
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2023.02.13]
目次
- 【1】そもそもホワイトペーパーとは?
- 【2】作成編:ホワイトペーパーの作り方・手順
- 1.目的を決める
- 2.ペルソナを決める
- 3.種類を決める
- 4.構成を決める
- 5.ページ数を決める
- 6.トンマナを決める
- 7.執筆する
- 8.デザインを行う
- 【3】校正編:ホワイトペーパー作り方・手順
- 1.興味を引くタイトルにできているか?
- 2.導入文は入っているか?
- 3.解決策を提示できているか?
- 4.専門用語を使用しすぎていないか?
- 5.サービス商品をPRし過ぎてないか?
- 【4】ホワイトペーパーを短時間で簡単に作成する方法
- 1.過去のホワイトペーパーを編集する
- 2.作成ツール・テンプレートを利用する
- 3.制作代行サービスを利用する
- 【5】良質なホワイトペーパーを作る時のコツ
- 1.自社の知識や経験、独自データを入れる
- 2.自社のペルソナのニーズに合わせた内容にする
- 3.アンケートを活用する
- 【6】ホワイトペーパー作成後の掲載場所
- 1.自社サイト
- 2.SNS
- 3.プレスリリース
- 4.他メディアに掲載
- 【7】外注という選択肢も!
- TECH+が手掛けたWPの事例
- 【8】まとめ
【1】そもそもホワイトペーパーとは?
ホワイトペーパー(White Paper)は、顧客が抱えている課題を解決できるように情報をまとめたお役立ち資料です。リード獲得に有効な施策で、顧客に役立つ調査レポートやテンプレートを作成して、お役立ち資料として配布します。
上記の図の通り、ホワイトペーパーは7種類あります。ホワイトペーパーを配布するときは、潜在層と顕在層のどちらに向けたものか、どのような目的で作成するものかを考えると成果が得られやすくなります。
下記の記事でホワイトペーパーについて詳しく解説しています。
・ホワイトペーパーとは?意味や種類から具体的な成功事例まで解説!
【2】作成編:ホワイトペーパーの作り方・手順
ホワイトペーパー6STEPで作成します。
1.目的を決める
まずは、ホワイトペーパーを作成する目的を決めます。
ホワイトペーパーは顧客の行動を喚起するために作成するものです。顧客にどのような行動を取って欲しいかを考えておくと「どのような情報を提供するべきか?」「対象読者にとって価値がある内容とは何か?」がわかるようになります。
例えば、リード獲得が目的の場合は資料ダウンロードをしてもらわなければなりません。そのため、興味を引くタイトルを付けたりデザインにこだわったりします。
一方で、営業活動強化が目的の場合は、顧客が社内稟議の資料として使えるホワイトペーパーの作成する必要があります。
このように方向性が変わるため、最初にホワイトペーパーを作成する目的を決めましょう。
2.ペルソナを決める
次にペルソナを決めます。
ペルソナとは、ホワイトペーパーの読者のプロファイルです。
氏名、年齢、家族構成、職業、出身、趣味、好きなもの(番組、雑誌、Webサイト)、1日の生活の流れをまとめることで、読者の思考やニーズ、購買行動が見えてきます。
ホワイトペーパーを作成する前にペルソナを決める理由は、読者がどのような課題を抱えているのか、どのような情報を求めているかを把握するためです。また、読者に合わせて文章のトーンを変えたり、専門用語を使用すべきか考えたりする際にも活用します。
ペルソナを決めた上でホワイトペーパーを作成すると「私のために役立つ情報を提供してくれた」「とてもわかりやすいホアイトペーパーだ」と信頼を得られ、お問い合わせしてもらいやすくなります。
下記の記事でペルソナについて詳しく解説しています。
・【入門編】ペルソナとは?検討すべき要素や情報源、活用事例を解説!
3.種類を決める
ホワイトペーパーの目的やペルソナを踏まえて、どのようなものを作成するか決めます。
先述しましたが、ホワイトペーパーは7種類に分類できます。
ホワイトペーパーの種類を決める理由は、情報の深度を決定するためです。
例えば、課題解決型では具体的な方法の解説が求められます。そのため、専門家の意見を取り入れつつホワイトペーパーを作成すべきです。一方で、ノウハウ型は基礎の解説が求められます。専門知識がない方でも理解できるように、わかりやすく解説してあげましょう。
このように、どのようなホワイトペーパーを作成するかで誰が作成すべきか変わってきます。
4.構成を決める
ホワイトペーパーを作成する際は構成づくりから入ります。
ホワイトペーパーの構成を作成すれば、顧客に伝えたい内容がきちんと届くようになります。それだけなく、ホワイトペーパーをチームで作成する場合、構成に沿ってチーム全体で作業を進められるようになり、作業効率を上げられることもメリットです。
どのような情報を提供するかで変わりますが、ホワイトペーパーの構成例を1つご紹介します。
[ホワイトペーパーの構成例]
- タイトル
- 全体の概要
- 課題の説明
- 解決策の提示
- 根拠となるデータ・証拠
- 結論
各セクションで伝えるべき内容を箇条書きに整理しておくと作業を進めやすくなります。アウトラインを作成したら「論理的で読みやすいか」「情報が自然な流れで提供されているか」を確認しましょう。
5.ページ数を決める
次にページ数を決めます。
ホワイトペーパーのページ数を決める理由は、内容の充実度と読み手の負担を調整するためです。
数十ページとボリュームのあるホワイトペーパーを作成しても、読者の集中力が続きません。
一方でページ数が少ないと情報が不足して不満を持たれてしまいます。このような問題が発生しないようにページ数を決めておきましょう。
ホワイトペーパーの種類によりページ数は変わりますが、理想的なペーズ数は8~15ページです。
6.トンマナを決める
次にトンマナを決めます。トンマナを決める理由は、読者に合わせた表現をするためです。読者の知識レベルに合わせてトンマナを調整します。
例えば、技術者向けの場合は専門用語を含めた方が良いです。一方で、一般向けの場合は専門用語を少なくしてわかりやすい文章を心がけます。
専門用語の有無だけでなく、フォントやレイアウト、色彩なども読者の好みに合わせると喜ばれます。
7.執筆する
次にアウトラインの構成に沿って執筆します。
ホワイトペーパーで主張したいこと、提案したいことに対してはデータや実例を挙げて説得力を高めましょう。
また文章だけでは伝わりにくい場合は、図表やグラフ、画像などを適宜挿入します。
ホワイトペーパーを執筆したら、誤字脱字や文章の曖昧さ、ストーリーの一貫性を確認しましょう。
必要に応じて、他のメンバーからレビューをもらうとより良いホワイトペーパーを作成できるようになります。
8.デザインを行う
最後に、視覚的にわかりやすくなるようにホワイトペーパーをデザインします。
タイトルとサブタイトル、見出しと小見出しの階層を作るだけでも読みやすくなります。
1枚のページの多くの情報を載せると、読者は圧倒されてしまいます。そのため、ホワイトスペースを意識したレイアウトにしましょう。使用するカラーは、読者が好むカラーにしたり、コーポレートカラーを使用したりなど工夫します。
【3】校正編:ホワイトペーパー作り方・手順
ホワイトペーパーを制作したら、内容の正確さや読みやすさを踏まえて校正して、価値ある資料に仕上げましょう。ホワイトペーパーの校正のポイントは5つです。
1.興味を引くタイトルにできているか?
ホワイトペーパーのタイトルは興味を引くものを付けなければなりません。
なぜなら、ターゲットが「このホワイトペーパーを読んでみたい」と感じさせられるタイトルを付けなければ、ダウンロードしてもらえないためです。そのため、ターゲットが抱える課題を解決できることが一目でわかるタイトルを付けるようにしましょう。
「競争力を10倍にする!デジタル変革を成功させる3つの戦略」など、「解決する」「変革する」などのアクションワードを使用することで、「取り組んでみたい」と思わせてダウンロードに誘導できます。タイトルに具体的な数字を使うのも効果的です。
2.導入文は入っているか?
ホワイトペーパーには必ず導入文を入れるようにしましょう。ホワイトペーパーの導入文は、読者が抱えている課題を描写して、共感させることが大切です。読者が直面している問題、関心事を提示することで「自分のことだ」と思わせましょう。
また、導入文で課題に触れるだけでなく、解決策を示唆していることも説明します。そして、読者に「続きを読んでみよう」と感じさせるフレーズを最後に使用すると、ホワイトペーパーを熟読してもらえるようになります。
3.解決策を提示できているか?
ホワイトペーパーの読者は、基本的に自分が抱えている問題を解決するための情報を得たいと思っています。そのため、ホワイトペーパーには問題提起と解決策を記載しましょう。
解決策を提示する際は、どのように実行するかを説明すると説得力を上げることができます。また、本当に問題が解決できるのか、解決策の有効性を裏付けるデータや事例を交えましょう。
また、単に解決策を提示するのではなく、ホワイトペーパーの読者が実行できそうかどうかを吟味してあげましょう。
4.専門用語を使用しすぎていないか?
ホワイトペーパーは、どのような人をターゲットにするかでも変わりますが、専門用語の使い過ぎは避けましょう。なぜなら、業界に不慣れな読者を想定している場合、専門用語を使うと理解できずに離脱してしまうためです。
経営者や技術者の場合は専門用語を使用しても問題ありませんが、基本的に専門用語は最小限にとどめ、わかりやすい説明を心がけてください。読者が理解できる範囲で専門用語を使っているかを校正段階で確認しましょう。
5.サービス商品をPRし過ぎてないか?
ホワイトペーパーで自社商品をPRし過ぎてしまうと、商品を売り込みたいだけだと思われて、信頼を失ってしまいます。ホワイトペーパーは読者に役立つ情報を提供するための資料です。
読者は個人情報を入力してホワイトペーパーをダウンロードしているため、本当に役立つ情報を提供しなければ不満を持たれてしまいます。営業資料だとわかれば、二度とホワイトペーパーをダウンロードしてもらえなくなるでしょう。そのため、ホワイトペーパーでは自社商品のPRを控えるようにしましょう。解決策として自社製品を自然に紹介するのが有効的です。
【4】ホワイトペーパーを短時間で簡単に作成する方法
ホワイトペーパーを簡単に作成する方法は3つあります。
1.過去のホワイトペーパーを編集する
過去のホワイトペーパーを編集すれば、ゼロから制作する必要がなくなり、制作時間を大幅に削減できます。
過去のホワイトペーパーを使い回す場合は、目的やペルソナが一致しているものを選ぶことで、トーンの調整をする手間が省けます。
タイトルデザインを刷新するだけで、再利用したホワイトペーパーでも新しい資料のように見せることが可能です。そのため、既に公開しているホワイトペーパーがある場合は編集して活用することを検討してみることをおすすめします。
2.作成ツール・テンプレートを利用する
ホワイトペーパー作成ツール、テンプレートを利用すれば、素人でもプロのような資料が作成できます。Canva、 Adobe InDesign などが有名です。
ホワイトペーパー用テンプレートの中から、自社のブランドに合うデザインを選び、テキストを流し込むだけで作れます。必要に応じて、インフォグラフィックスやアイコンの挿入、グラフの導入ができ、見やすいホワイトペーパーが簡単に制作できます。
3.制作代行サービスを利用する
ホワイトペーパー制作の代行サービスを利用すれば、プロフェッショナルなホワイトペーパーを短期間で作成できます。
社内でホワイトペーパー制作のリソースを確保する必要がありません。
それだけでなく、ホワイトペーパー制作代行化会社には、業界を熟知した専門家やデザイナー、マーケターが在籍しているため、ターゲットに響くホワイトペーパーを作成してもらえます。
ブランドイメージやトーンに合わせたプロフェッショナルなホワイトペーパーで、信頼を築きたいとお考えの方にもおすすめの方法です。
TECH+はホワイトペーパー制作代行サービスを提供しています。ホワイトペーパー制作代行サービスの詳細情報は下記ページよりご覧ください。
【5】良質なホワイトペーパーを作る時のコツ
読者に有益な情報を届けてアクションを促せる良質なホワイトペーパーを作るコツは3つあります。
1.自社の知識や経験、独自データを入れる
自社の知識や経験、独自データを盛り込むと「他の資料では得られない情報が掲載されている」と差別化できて読者が満足します。
例えば、自社の製品やサービスを導入したことで得られた成果、課題を解決するまでの過程で得た教訓など盛り込むと、この人に相談してみようとお問い合わせに繋げられます。
また、市場調査やトレンド調査データを盛り込めば、深い情報を収集できるから定期的にホワイトペーパーをダウンロードしようと信頼関係を築くことができるでしょう。
このような効果が見込めるため、ホワイトペーパーには自社の知識や経験、独自データを入れるようにしましょう。
2.自社のペルソナのニーズに合わせた内容にする
ホワイトペーパーで大切なことは、ターゲットとなるペルソナのニーズに合わせた内容にすることです。そのため、ペルソナがどのような課題を抱えていて、どのような情報を提供すれば役に立つことができるのか深く考えることが大切です。
また、ターゲットとなるペルソナがホワイトペーパーをダウンロードするとき、購買プロセスのどの段階にいるかを考慮すると、刺さる資料が作成できるようになります。
3.アンケートを活用する
ホワイトペーパーを制作する前に、対象者にアンケート調査を実施して、どのような資料を作成するか決める方法もおすすめです。
対象者にアンケート調査の協力を依頼して「御社が抱えている課題は何ですか?」「最近、注目している技術はありますか」?」などに回答してもらうことで、どのような情報を求めているか把握できるようになります。
ペルソナのニーズに合わせた内容にすることが大切だと説明しましたが、ユーザーインタビューを実施して、どのような情報を求めているかを調査すると、満足されるホワイトペーパーが制作できるようになります。
【6】ホワイトペーパー作成後の掲載場所
ホワイトペーパー作成したらリード獲得など目的を達成するために、自社サイトやSNS、プレスリリースなどに掲載しましょう。ホワイトペーパー作成後の掲載場所は4つあります。
1.自社サイト
自社サイトにホワイトペーパーを掲載すれば、リード獲得用のフォームを設置できます。読者に役立つホワイトペーパーを提供できれば、自社のブランド力アップが見込めます。
このようなメリットがありますが、自社サイトの集客力が弱い場合はホワイトペーパーを掲載してもダウンロードできません。また、定期的にホワイトペーパーを更新しなければ「古い情報で、最新の知見や技術を取り入れていないのでは?」と思われてしまいます。そのため、定期的なメンテナンスが必要です。
2.SNS
SNSでホワイトペーパーを紹介すれば、情報拡散してもらえて、多くの人にダウンロードしてもらえます。企業や商品、サービスを知らない潜在顧客にもリツイートやシェアでリーチできることがメリットです。
しかし、SNSは文字数や画像の制限があり、詳細の説明はできません。投稿が埋もれやすく、短期間で宣伝効果が薄れます。そのため、目を惹くホワイトペーパーを作成する必要があります。
3.プレスリリース
ホワイトペーパーを公開したことをプレスリリースで配信すれば、メディア関係者にリーチできます。ホワイトペーパーにニュース性があれば、メディアでの紹介、取材の機会が得られることがメリットです。
しかし、プレスリリースの内容にニュース性がないとメディアに取り上げてもらえません。ニュース性があるプレスリリースを配信するためにはコツが必要です。そのため、タイムリーなテーマやトレンドのテーマを選んだり、ユニークな視点の切り口を意識したりして、プレスリリースを配信しましょう。
4.他メディアに掲載
他メディアにホワイトペーパーを掲載すれば「有名な媒体社が紹介している商品だから安心して導入できる」と信頼性を高められます。
自社サイトの集客が弱い場合、他メディアの力を借りて認知拡大やリード獲得すれば、ビジネススピードを上げられるでしょう。このようなメリットがありますが、掲載先のメディアにより掲載料金が発生します。
TECH+では企業様のWPを掲載し、リード獲得を支援するサービスを提供しています。TECH+のリード獲得支援サービスの詳細情報は下記よりご覧ください。
【7】外注という選択肢も!
社内にホワイトペーパー制作のリソースが不足している場合は、外注するという選択肢もあります。
ホワイトペーパーは内容だけでなく、興味が湧くようにデザインにこだわることも大切です。つまり、ラフィックやレイアウトのスキルが求められます。社内にデザイナーがいない場合、外注することでクオリティの高いホワイトペーパーに仕上げることができます。
また、業界の専門家にホワイトペーパーを依頼すれば、特定分野での信頼を獲得できるでしょう。
そのため、ホワイトペーパーを制作するためのリソースやノウハウ不足に悩んだら、外注を検討してみてください。
TECH+はホワイトペーパー制作代行サービスを提供しています。ホワイトペーパー制作代行サービスの詳細情報は下記ページよりご覧ください。
TECH+が手掛けたWPの事例
TECH+は、会員数を増やすためにホワイトペーパー『いまさら聞けない!「データ活用」のキホン アナログデータをすべてデジタル化し、収集・保管するまでが活用の第一歩』を作成してメディア連載しています。
連載1回目はデータを活用してビジネスの意思決定を下すために必要な「データ収集方法」をまとめました。POSシステムやOT、設備機器やIoTセンサーデバイスなどからデータが収集できるようになりましたが、蓄積したデータの保管方法にもこだわることでデータを活用できるようになり、具体的な方法をホワイトペーパーで紹介しています。
会員登録をしないと読めないホワイトペーパーをメディアに掲載することで、会員の獲得に成功しています。2024年11月時点、TECH+の会員数は21万人を突破しました。
【8】まとめ
ホワイトペーパーとは、顧客が抱えている課題を解決できるように情報をまとめたお役立ち資料です。読者に有益な情報を届けてアクションを促すためには、正しい手順とコツを押さえた上で、ホワイトペーパーを作成することが大切です。
この記事では、BtoBマーケティングの支援会社として、ホワイトペーパーの作成を引き受けてきたマイナビのホワイトペーパーの作り方をご紹介しました。皆さまのお役に立てれば幸いです。
また、社内にホワイトペーパー制作のリソースが不足している場合は、外注するという選択肢もあります。TECH+ではホワイトペーパー制作代行サービスや媒体掲載サービスを提供しているため、ご興味がある方はお気軽にお問い合わせください。
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。