【5分で理解】ブランドマーケティングとは?支援会社がどこよりも詳しく解説!
認知拡大・ブランディング
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2023.10.03]
目次
- 【1】ブランドマーケティングとは?
- 1.ブランドとマーケティングの違いは?
- 2.ブランドとマーケティングはどちらが先か?
- 【2】ブランドマーケティングの重要性
- 【3】ブランドマーケティングのメリット・効果
- 1.価格競争から脱却
- 2.顧客生涯価値の最大化
- 3.広告費用の節約
- 4.資金調達がしやすくなる
- 5.人材採用がしやすくなる
- 【4】ブランドマーケティングの実施手順
- 1.ペルソナの設定
- 2.ブランドコンセプトの設計
- 3.商品・サービスの設計
- 4.クリエイティブの作成
- 5.ファンを作るコミュニケーションの設計
- 【5】ブランドマーケティングに活用したい広告手法
- 1.マスメディア広告
- 2.デジタルメディア
- 3.デジタルサイネージ広告
- 4.タクシー広告
- 5.タイアップ広告
- 【6】ブランドマーケティングを成功させるコツ
- 1.プッシュ型とプル型の施策を組み合わせる
- 2.知識のアップデートを行う
- 3.ブランディング会社に依頼をする
- 【7】ブランドマーケティングの成功事例
- 【8】まとめ
【1】ブランドマーケティングとは?
ブランドマーケティングとは、企業や商品独自の価値を認めてもらうためにブランドを作り、顧客をファン化させる取り組みです。
企業や商品のブランドを世間に浸透させていきます。マーケティング知識が問われるため、マーケティング担当者が担当するのが一般的です。
顧客のファン化に成功すれば、「美味しいコーヒーならスターバックス」など思い出してもらえて長期的に売上が見込めるようになります。
1.ブランドとマーケティングの違いは?
ブランド |
マーケティング |
|
目的 |
顧客のファン化 |
商品販売、売上アップ |
戦略立案 |
顧客側が起点 |
企業側が起点 |
ブランドとマーケティングの違いは「戦略立案の起点」と「目的」です。
ブランドは競合商品が溢れる中で、自社商品を手に取ってもらうためのパッケージデザインやキャッチコピー、ブランドストーリーをいいます。ブランドを確立することで、顧客に特別感や愛着を持ってもらえます。
その一方で、マーケティングは自社商品を売るための仕組みです。競合商品が溢れる中で自社商品を購入してもらうための手法を考えていきます。ブランドを広める活動も含まれます。
2.ブランドとマーケティングはどちらが先か?
ブランドマーケティングは、先にブランド構築から行います。ブランドを構築した上でマーケティング活動を行うことで、企業や商品のブランドが世間に浸透さしていきます。ブランドが浸透していけば、安定的な利益が期待できるようになります。そのため、ブランドづくりから取り組むようにしましょう。
【2】ブランドマーケティングの重要性
近年、マーケットプライスは乱立状態にあります。類似商品が登場しすぎて飽和状態となっており、商品がコモディティ化してしまいがちです。
ブランドを構築しないまま、自社商品を販売すると「他社商品との違いは何だろう?」と思われて価格競争に陥ってしまいます。
また、インターネットやスマートフォンの普及により、顧客が商品に関する情報を収集できるようになりました。総務省『通信白書令和4年版』では、88.6%の人がスマートフォンを保有していると述べています。
顧客は欲しい情報を収集して商品を購入するかを決めており、営業担当者に連絡するまでに購買が決まっていることも多いです。そのため、従来のマーケティング手法だと効果が見込めなくなってきました。
このような背景から、顧客に商品に対する信頼、愛着心を持ってもらうことが大切となってきたのです。ブランドマーケティングに成功すれば「信頼している〇〇社の商品を購入する」と価格競争に陥らずに済むようになります。
【3】ブランドマーケティングのメリット・効果
ブランドマーケティングのメリットは5つあります。
1.価格競争から脱却
ブランドマーケティング戦略に成功すれば、競合商品と自社商品が並んでも価格競争に陥らなくなります。
なぜなら、企業や商品のブランドを世間に浸透させることができれば「有名な会社の商品なら安心して購入できる」と自社商品を選んでもらえるようになるためです。
価格競争に陥り商品価格を下げると売上が見込みにくくなりますが、そのような心配もなくなります。
2.顧客生涯価値の最大化
ブランドを愛する顧客が増えると「大好きな会社から商品を購入しよう」と忠誠心を育てられ、リピート率を上げられます。
その結果、顧客生涯価値LTV(取引開始から終了までにもたらしてくれる利益額)を最大化していけます。新規顧客獲得のハードルが高まる中で、売上を上げるには顧客生涯価値LTVの最大化が欠かせません。
ブランドマーケティングで顧客にブランドを浸透していけば、顧客生涯価値LTVの最大化が実現できます。
3.広告費用の節約
世間にブランドが浸透していけば、広告を出さなくても自社商品が売れるようになります。
なぜなら、ブランドが確立されれば「美味しいコーヒーならスターバックス」と指名買いをしてもらえるようになるためです。
知名度を上げて「〇〇と言えば〇〇」と指名買いされれば、広告を出さずに商品が売れるようになるため広告費用を節約できます。
4.資金調達がしやすくなる
ブランドマーケティング戦略に成功すれば、自社商品のファンを増やすことができます。その結果、企業イメージが上がり資金調達しやすくなります。
投資家が企業に投資をするとき「E環境(Environment)」「S社会(Social)」「Gガバナンス(Governance)」に取り組んでいるかどうかを判断基準にしています。
ブランドを確立すれば、どのように社会に貢献している企業か理解してもらいやすくなり「あの会社を応援しよう」と投資してもらえるようになるのです。
投資しているため「あの会社を応援しよう」と思ってもらいやすくなるのです。資金調達しやすくなれば、ビジネスを有利に進めていけるようになります。
5.人材採用がしやすくなる
ブランドを確立しておけば、仕事を探している求職者から「憧れの企業で働いてみたい」「知名度の高い企業が求人を出している」と思われ、求人に応募してもらえるようになります。日本は少子高齢化社会で労働者不足の問題が深刻化しています。
パーソル総合研究所「労働市場の未来推計2030」では、2030年に644万人もの人手不足になると予測されているのです。就職・転職市場が売り手市場になっても、ブランドを確立しておけば、優秀な人材が獲得しやすくなります。
【4】ブランドマーケティングの実施手順
ブランドマーケティングの実施手順は以下の通りです。
1.ペルソナの設定
まずは、ペルソナを設定しましょう。
どのような人がブランドに愛着を持ち、根強いファンになってくれるかを考えることで、ブランドコンセプトや商品・サービスの設計、コミュニケーション方法が決めやすくなります。
ペルソナ作成方法は、BtoCとBtoBで変わるため気をつけてください。
BtoC |
BtoB |
|
|
下記の記事でペルソナの作成方法について詳しく解説しています。
・ペルソナとは?メリットや作成手順をたった4ステップで解説!
2.ブランドコンセプトの設計
ペルソナを設定できたら、ファンになってもらうためにブランドコンセプトを設計していきましょう。
ブランドコンセプトとは、唯一無二の価値を持つブランドと認識され、選ばれる理由を指します。
自社ブランドはどのような商品なのか、どのような価値を提供できるのかを確立させていきましょう。
ブランドコンセプトは市場調査を行い、自社が選ばれる理由を明確にすることが大切です。
そして、ブランドストーリーを描いていきます。
3.商品・サービスの設計
ブランドコンセプトを設計したら、商品・サービスを設計していきましょう。
なぜなら、ブランドコンセプトの約束を守れなければ顧客からの信用を落としてしまうことになるためです。
新規顧客を獲得できても、ブランドコンセプトが約束されなければ、リピートされることはありません。そのため、ブランドコンセプトに合った商品・サービスを設計していきましょう。
4.クリエイティブの作成
商品・サービスの設計ができたら認知してもらえるように、クリエイティブを作成していきます。ホームページやチラシ、パンフレットなどを作成していきましょう。
ペルソナが、どのようなクリエイティブに目を通すかを考え、どれから制作していくか優先順位を決めていきます。クリエイティブを作成する前に、ブランドコンセプトのキーワード候補を並べておくと、ブランドアイデンティティを体現しやすくなります。
5.ファンを作るコミュニケーションの設計
クリエイティブを作成したら、見てもらうためにコミュニケーションを取っていきます。
コミュニケーションの手法には、オフライン広告とオンライン広告がありますが、ブランディング効果が見込める広告がおすすめです。
また、ブランドの存在を知ってもらえたら、コミュニケーションを取っていき、リピートしてもらったり、クチコミを書いてもらえたりする関係を目指していきましょう。このような取り組みで、ブランドの認知拡大を目指していきます。
下記の記事で認知拡大について詳しく解説しています。
・認知拡大とは?施策立案の方法からプロモーション施策まで解説
【5】ブランドマーケティングに活用したい広告手法
ブランドを構築したら、顧客ファン化を目指してブランド広告を出稿していきましょう。ブランド広告には以下のようなものがあります。
1.マスメディア広告
マスメディア広告は幅広い人にリーチして認知拡大が見込め、信頼性の高さも魅力となっている広告です。マスメディア広告には4つあります。
テレビ広告 |
タイム広告(1本30秒)とスポット広告(1本15秒)がある基本的に1クール単位での出稿番組のジャンルや時間帯を決めて広告を打ち出せる |
ラジオ広告 |
タイム広告とスポット広告があるエリア毎に放送局があり、エリア指定で広告が打ち出せる |
新聞広告 |
全面広告から小さな広告まで豊富な掲載スタイルがある全国紙、地方紙、専門誌などさまざま |
雑誌広告 |
準広告とタイアップ広告がある雑誌の購読者層を意識したコンテンツが作れる |
下記の記事でオフライン広告について詳しく解説しています。
・オフライン広告とは?オンライン広告の違いや12種類の施策費用まで紹介!
2.デジタルメディア
デジタルメディアはSNSマーケティングやコンテンツマーケティングなどがあるため、ターゲットに見合ったメディアに広告を出稿しましょう。
SNSマーケティング |
Twitter、Instagram、Facebook、TikTokなどがある情報の拡散が期待できるが意図しない形で拡散される |
コンテンツマーケティング |
オウンドメディアで有益な情報を発信してファンを育成していく |
ブランディングサイト |
サイトでブランドの世界観やコンセプトを表現する |
下記の記事でにオンライン広告ついて詳しく解説しています。
・【完全版】オンライン広告7種を比較!費用やメリット・デメリットも解説
3.デジタルサイネージ広告
デジタルサイネージ広告とは、デジタルサイネージと呼ばれるディスプレイに掲載する広告です。
駅構内、商業施設、オフィスビルなど、さまざまな場所に設置されており、ブランド広告を出稿すればブランディングを図ります。
デジタルサイネージ広告はテキストや画像だけでなく、動画を使用して多くの情報を伝えられます。
下記の記事でデジタルサイネージ広告について詳しく解説しています。
・デジタルサイネージ広告とは?概要から設置場所まで解説!
4.タクシー広告
タクシー広告とは、タクシーの中に設置してあるタブレットのディスプレイ上で流す広告です。テキストや画像の他、動画を活用して訴求ができて、より多くの情報を伝えられることが特徴です。
会社経営者など決裁者を持つ人がタクシーを多く利用しているため、BtoB向けの企業は広告を出しています。タクシー乗車中に何度も広告を流してもらえるため、乗客にブランドを認知してもらえます。
下記の記事でタクシー広告について詳しく解説しています。
・タクシー広告とは?種類やメリットから出稿手順、ポイントまで徹底解説!
5.タイアップ広告
タイアップ広告とは、有名メディアや媒体に自社製品を取り上げてもらって記事化してもらう広告です。代表例としては雑誌に自社製品の活用事例を載せてもらうなどです。
近年は雑誌以外でも、有名ニュースサイトやWebサイトでもタイアップ広告が提供されるようになりました。タイアップ広告は取材をしてもらえて記事化してもらえるため、読者に「有名なメディアに取り上げられている企業だ」と印象付けることができます。
下記の記事でタイアップ広告について詳しく解説しています。
・タイアップ広告とは?有効なケース、効果を高めるコツから事例までをご紹介
さまざまなブランディング広告をご紹介しましたが、より詳しく知りたい方は下記の記事をお読みください。
下記の記事でブランディング広告について詳しく解説しています。
・ブランディング広告とは?メリット・必要性から、効果的な広告手段やポイントまで解説!
【6】ブランドマーケティングを成功させるコツ
ブランドマーケティングを成功させるコツは3つです。
1.プッシュ型とプル型の施策を組み合わせる
ブランドマーケティングで、顧客とコミュニケーションを取っていくときは、プッシュ型とプル型を活用しましょう。
まず、プッシュ型のオンライン広告やオフライン広告でブランドの知名度を上げています。そして、プル型のSNSやインサイドセールスなどで顧客とコミュニケーションを取っていくのです。
このように複合的にアプローチしていくことで、ブランドが世間に浸透していきます。
下記の記事でプッシュ型とプル型マーケティング施策について詳しく解説しています。
・プッシュ型とプル型の違い3つ!メリット・デメリット・施策を紹介
2.知識のアップデートを行う
ブランドマーケティングを成功させるためには、ブランドの構築力とマーケティングの知識・技術力が必要になります。
構築したブランドを世間に浸透させるための手法でもあるWebは進化し続けているため、Web広告運用の知識などアップデートしていかなければいけません。
そのため、以下の方法でブランドマーケティングの知識のアップデートを行いましょう。
- ブランドマーケティングに関する動画授業を受ける
- ブランドマーケティングを学べる参考書を読む
- ブランドマーケティングを学習できるセミナーに出席する
どのような本を購入すればよいか知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。
下記の記事でブランディングの本について詳しく解説しています。
・ブランディングが学べる本17選!選び方も解説!読むべき本が分かる
3.ブランディング会社に依頼をする
ブランドマーケティングは、ブランド設計や商品・サービス設計、コミュニケーション手法の選定など幅広い知識が必要になります。
ブランディングに失敗をして、ブランドの約束を守れなければ、顧客からの信用を失いリピートに繋げられません。
そのため、社内でブランドマーケティングが行えるか不安に感じたら、ブランディング会社に依頼するようにしましょう。
ブランディング会社に依頼すれば、ブランドアイデンティティを上手く作り出してくれます。
ブランディング会社の依頼を検討している方は、下記の記事でおすすめの業者を紹介しているため参考にしてみてください。
下記の記事でブランディング会社について詳しく解説しています。
・おすすめのブランディング会社9選!依頼先の選び方や発注前の準備まで解説
【7】ブランドマーケティングの成功事例
マイナビTECH+は、最新のITとテクノロジーに関する最新ニュースやレポートを発信するビジネス情報メディアとしてブランドマーケティングに取り組みました。
マイナビTECH+のマーケティング部では、プッシュ型とプル型の施策を実施しました。
プッシュ型では、総合ニュースサイト「マイナビニュース」にタイアップ広告を掲載してもらい、ITとテクノロジーに関するニュースサイトというブランドを認知してもらうようにしました。
また、著名人とITに関する共催セミナーを開催してITに精通しているメディアと認識してもらえるようにしました。
プル型では、オウンドメディアを運営し、ITに関するノウハウを発信し続け、ファンの獲得を目指しました。
このような取り組みにより、マイナビTECH+の表示回数は77%UPし、売上貢献金額が106%UPしました。
この経験を活かして、マイナビTECH+はIT企業様のブランディング支援サービスの提供を開始しております。
関連記事:『記事広告の活用を検討するBtoB企業の課題を払拭! TECH+の「定型タイアップ」サービスとは』
関連記事:『シンフォニーマーケティング×TECH+ 共催セミナー』
【8】まとめ
ブランドマーケティングとは、企業や商品独自の価値を認めてもらうためにブランドを作り、顧客をファン化させる取り組みです。
顧客のファン化に成功すれば「求人サービスならマイナビ」と思い出してもらえて、長期的に売上が見込めるようになります。
今回は、ブランドマーケティングの手順や成功のコツをご紹介しました。ぜひ、この記事を読みながらブランドマーケティングに取り組んでみてください。
しかし、ブランドマーケティングにはブランド設計力やマーケティング知識など、さまざまなスキルが必要です。
そのため、自社でブランドマーケティングに取り組むと挫折してしまうこともあるでしょう。そのような場合は、ブランドマーケティング支援サービスを提供しているマイナビTECH+にご相談ください。
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。