カスタマージャーニーとは、顧客が商品・サービスを知ってから購入し、利用を続けるまでの一連のプロセスを指します。そのプロセスを、横軸に購買ステージ、縦軸に行動・心理・タッチポイントを置いて一枚の図にまとめたものがカスタマージャーニーマップです。顧客の動きを可視化することで、どの段階でどの施策を打つべきかを判断できるようになります。
本記事では、カスタマージャーニーの意味とマップとの違いを整理したうえで、マップの作り方を6ステップで解説します。あわせて、作成に使えるツール3選と、スタイリングライフ・ホールディングス、セブン銀行、VANSの活用事例3社を紹介します。BtoBのペルソナ設定例も掲載しているため、自社のマップを作成する際にそのまま参照いただけます。
なお、TECH+ではカスタマージャーニーの設計からナーチャリング施策の実行まで、BtoBマーケティングを一気通貫でご支援しております。具体的な支援内容と費用感は、下記の資料からご確認いただけます。
カスタマージャーニーとは?マップの作り方6ステップと事例を解説
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カスタマージャーニーマップとは
カスタマージャーニーとは、顧客が商品・サービスの存在を知ってから購入し、利用を続けるまでの一連のプロセスをいいます。直訳すると「顧客の旅」です。顧客が各段階でどう行動し、何を感じ、どこで企業と接点を持つのかを、一続きの流れとしてとらえる考え方を指します。
広告・Webサイト・営業・サポートといった接点は、企業側では別々に管理されがちですが、顧客から見ればすべて同じ企業との接触です。施策単位ではなく顧客の時間軸で全体を見ることで、どの段階に穴があるのかが分かるようになります。
とくにBtoBでは、検討期間が数か月から1年以上に及び、情報収集する担当者と決裁する役職者が異なることも珍しくありません。接点の数も期間も多いため、全体像を一度整理しておく価値が大きい領域です。
カスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品・サービスの存在を知ってから購入に至るまでのプロセスを時系列でまとめた図をいいます。カスタマージャーニーが「顧客に何が起きているか」という概念であるのに対し、マップは「それをどう可視化したか」という成果物にあたります。
横軸には「ニーズ把握」「サービス認知」「比較・検討」「購入」「利用」などの購買プロセスの各ステージをまとめて、縦軸には「顧客心理・顧客行動」「タッチポイント」「課題・要望」「具体的な施策」をまとめます。
図が、本記事の作り方6ステップを進めたときにできあがる成果物のイメージです。Web広告やSNS広告など複数の広告を絡めた施策を打つときに、情報整理を兼ねて作成するものです。
ペルソナとカスタマージャーニーマップの違い
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比較軸 |
ペルソナ |
カスタマージャーニーマップ |
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表すもの |
誰に売るのか(顧客モデル) |
その顧客がどう動くのか(購買プロセス) |
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形式 |
属性・課題を書き出したプロフィール |
横軸と縦軸で整理したマトリクス図 |
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時間軸 |
なし(ある時点の人物像) |
あり(認知から利用までの時系列) |
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作成順序 |
先に作る |
ペルソナを設定したあとに作る |
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主な使い道 |
ターゲットの共通認識をチームでそろえる |
段階ごとの施策とタッチポイントを決める |
カスタマージャーニーマップとよく混同されるのがペルソナです。ペルソナは「誰に売るのか」を定めた顧客モデル、カスタマージャーニーマップは「その顧客がどう動くのか」を時系列で表した図で、役割が異なります。
図の内容を整理したものが上記の表です。ペルソナを設定し、その後カスタマージャーニーマップの作成へと移ります。
ペルソナを設定しないままマップを作ると、誰の行動を書いているのかが曖昧になり、想像で埋めた図になります。ペルソナについては以下の記事で詳しく説明していますのでこちらもあわせてご確認ください。
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カスタマージャーニーが注目される背景
カスタマージャーニーという考え方は1998年頃から使用されていました。2017年に、マーケティングの神様と呼ばれるフィリップ・コトラー氏が著書「マーケティング4.0」でカスタマージャーニーを紹介したことで、大きな注目を浴びました。
あらためて重視されている理由は、顧客の情報収集が企業の想定より早く、企業の見えないところで進むようになったためです。Web検索・比較サイト・SNS・生成AIによる要約と購買前に触れる情報源が増え、営業担当者が接触する時点では検討がかなり進んでいる状況が一般的になりました。
BtoBでも同じで、展示会やウェビナーで名刺を交換した時点が接点の始まりではありません。企業が把握できていない接点まで含めて全体像を描くことが、施策の抜けを見つける手がかりになります。
顧客がどの段階でどんな課題を抱えているかは、認知の前段階まで含めて整理すると理解しやすくなります。ニーズの自覚度合いによる顧客の分け方は以下の記事で解説しています。
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カスタマージャーニーマップの必要性
顧客が商品・サービスの存在を知ってから購入に至るまでのプロセスを時系列にまとめたカスタマージャーニーマップは、なぜ作成するのでしょうか?次にカスタマージャーニーマップの必要性をご紹介します。
顧客目線で物事を考えられる
カスタマージャーニーマップを作成することにより、顧客が抱える悩みや不満に気づけます。
一般的にビジネスでは売り手目線で物事を考えがちです。顧客の行動・感情・思考を理解するのは難しく「わかったつもり」になってしまうケースが多いです。
しかし、カスタマージャーニーマップは買い手目線で作成していくため、新たな顧客ニーズを発見できます。顧客にアンケート調査を行えば、具体的にニーズが把握できます。顧客ニーズに合わせてサービス改善やマーケティング施策を改善すれば、商品の売上を伸ばしていけるのです。
どのタイミングで、どのようなマーケティング施策をすべきか的確に判断できるようになります。
顧客体験の質が向上する
カスタマージャーニーマップを作成すれば、顧客目線で考えたマーケティング施策が打てるようになります。そのため、最適なタイミングを見極めて適切なアプローチができるようになります。
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[テレワーク監視ツール販売会社の場合]
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上記のような施策を打てば、顧客は各段階で求めている情報をタイミングよく入手できて、提供事業者に好感を持ち安心してテレワーク監視ツールが利用できます。このように顧客目線を大切にしたマーケティング施策を打てば、顧客体験の質が向上できます。それだけでなく、自社ブランドの価値も上げられるのです。
顧客体験そのものの考え方は以下の記事で紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。
チーム全体で共通認識が持てる
カスタマージャーニーマップを作成して顧客の購買プロセスが視覚的に分かるようになれば、チーム全体で共通認識が持てるようになります。大企業の場合はマーケティング施策別に担当者が配属されていることも多いです。このような状態で各施策を実行すると、ターゲット顧客がブレてしまい、一貫性のあるメッセージが配信できなくなります。
この問題は、カスタマージャーニーマップを作成して共通認識できる状態にすることで解決できます。顧客がどのようなプロセスでサービスを購入するのか適切にマネジメントができるようになるため、チーム連携がしやすくなるのです。
企業の中にはマーケティング施策を支援会社にお任せしているところもあるでしょう。外部の人との連携もカスタマージャーニーマップを用意しておくと認識ズレが起きにくくなります。
カスタマージャーニーマップの作り方

カスタマージャーニーマップを作成する手順は以下の通りです。
- 目的を定める
- ペルソナを設定する
- 横軸に購買プロセスのステージを書く
- 縦軸にペルソナの行動・心理・思考を書く
- タッチポイントを書く
- マーケティング施策を書く
ここでは、それぞれの手順について詳しく解説します。
目的を定める
まずは、カスタマージャーニーマップを作成する目的を定めてください。その理由は、目的を設定しないと着地点が曖昧となり無意味なカスタマージャーニーマップになるためです。他社もカスタマージャーニーマップを用意しているからと安易な気持ちで作成するものではありません。最初に、以下のようなカスタマージャーニーマップの目的を定めておきましょう。
■カスタマージャーニーの目的
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短期的目標 |
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中長期的目標 |
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ブランド価値の向上 |
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競合戦略 |
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ペルソナを設定する
次にペルソナを設定します。ペルソナとはサービスを提供したい顧客モデルです。BtoBマーケティングのペルソナは「企業」と「担当者」の2つのペルソナを掛け合わせた形式で設定していきます。
ペルソナを設定する場合は、可能な限り実在していそうな顧客モデルを描くようにしましょう。なぜなら、実在していそうな顧客モデルを描くと、的確なマーケティング施策が打ちやすくなるためです。そのため、下記の作成例を参考に具体的なペルソナを設定してみてください。
■ペルソナの作成の例
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企業 |
会社名 |
株式会社テックプラス |
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規模 |
売上100億円 |
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業種 |
システム開発会社 |
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抱えている課題 |
リモートワークを導入後にプロセス型の人事評価ができなくなった |
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部門 |
体制 |
システム開発部門 |
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業務 |
お客様先のシステムを開発している |
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担当者 |
名前 |
田中 太郎 |
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性別 |
男性 |
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年齢 |
35歳 |
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所属部門 |
システム開発部門 |
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役職 |
課長 |
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決裁権 |
有 |
横軸に購買プロセスのステージを書く
ペルソナを設定したら、カスタマージャーニーを作成していきます。
まずは、横軸に購買プロセスのステージを書いていきます。購買プロセスのステージを書くためにスタートとゴールを定めましょう。
例えば、「契約」がゴールの場合もあれば「継続利用」がゴールの場合もあります。
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[購買プロセスのステージ]
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縦軸にペルソナの行動・心理・思考を書く
次に縦軸に、ステージ別のペルソナの行動・心理・思考を書いていきます。横軸のステージごとに「そのとき何をしたか(行動)」「何を感じたか(心理)」「何を基準に判断したか(思考)」の3行を埋めていく形です。
順序としては、事実として確認しやすい行動から埋め、次にその裏にある心理と思考を埋めます。自分だけではペルソナ像がブレてしまう恐れがあるため、以下の3つの方法を組み合わせてまとめていきましょう。
ブレーンストーミング
他部門の人にも協力してもらってブレーンストーミング(時間内で自由に話し合ってアイデアを出す立案企画の手法)でペルソナの行動・心理・思考を洗い出しておきましょう。
ペルソナの心理に関してはポジティブ、ネガティブの両方の感情をまとめます。ネガティブな感情は「本当は顧客はこのように思っているのではないか?」と仮説を立てしてみることが大切です。
自社データの分析
自社に蓄積されたデータを分析すると、より具体的なペルソナの行動・心理・思考がまとめられるようになります。
どのような顧客が契約に至っているのかを分析できれば、どういうニーズがあるか把握できるためです。
そのため、自社サービスを求めている顧客の属性などを知りたい場合は、自社データを分析して解読しましょう。
アンケート調査
ペルソナの精度を上げたい場合はアンケート調査を実施しましょう。ペルソナの行動・心理・思考を洗い出すことで、どのようなマーケティング施策を打てば良いか決められるようになります。
設問数は10問前後を目安にしてください。回答の負担が大きいと途中離脱が増え、回収数そのものが減ります。聞くべきは「検討を始めたきっかけ」「情報収集に使った手段」「比較した他社」「決め手になった条件」の4点です。この4点があれば、行動と思考の欄はほぼ埋まります。
BtoBでは、購買プロセスを一通り経験している既存顧客への実施が最も精度が高くなります。難しい場合は、営業部門やカスタマーサクセス部門が商談で聞いている内容を集めるだけでも、憶測で埋めるより確かな材料になります。
縦軸に顧客接点(タッチポイント)を書く

次に縦軸に顧客接点(タッチポイント)を書いていきます。顧客接点とは、購買プロセス上の顧客と企業の接点をいいます。
具体的に説明すると「交通広告でサービスを目にした」「SNSでサービスの口コミを見て興味を持った」などが顧客接点です。
図の通り顧客接点にはさまざまな種類があります。
上記の表を参考にしながら、自社がどのような顧客接点を持っているかを把握しましょう。自社にない顧客接点を把握しておけば、どこでユーザー離脱が起きるかも予測しやすくなります。
マーケティング施策を書く
最後に横軸と縦軸を見ながら、最適なマーケティング施策を書き込んでいきます。
例えば、リモートワークを導入したいけれど導入方法が分からないという認知フェーズの顧客には、リモートワークの始め方などのコンテンツを作成して教えてあげるのが効果的です。
自社に合ったリモートワークはどれだろうかと悩んでいる顧客には、同業他社のリモートワーク事例を公開してあげると喜ばれるでしょう。このように、縦軸と横軸を見ながらマーケティング施策を考えていきます。
施策は、企業から働きかける形と、顧客に見つけてもらう形の2種類に分かれます。施策の検討段階であれば以下の記事もあわせてご確認ください。
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カスタマージャーニーマップを作成する上での注意点
カスタマージャーニーマップの作成方法をご紹介しましたが、気をつけなければいけないこともあります。ここでは、カスタマージャーニーマップを作成する上での注意点をご紹介します。
複数名で作成する
カスタマージャーニーマップを作成する場合は、主観が入らないように複数名で意見を出し合いましょう。
1人でカスタマージャーニーマップを作成すると主観が入り、効果が見込めないものになってしまいます。このようなトラブルを防止するために、複数名が参加してブレーンストーミング方式で意見を出し合いましょう。
カスタマージャーニーマップを作成する場合は、営業部門やカスタマーサクセス部門など他部署の人にも参加してもらうと、マーケティング部門と異なる意見が聞き出せます。また、幅広い世代の人を集めると、さまざまな意見を聞き出すことができます。
企業側の憶測だけで作り上げない
カスタマージャーニーマップを作成する目的は顧客ニーズを把握するためです。
ユーザーに対して先入観を持ち「このようなサービスが響くに違いない」と憶測で判断して、カスタマージャーニーマップの作成に失敗する人もいます。
このような失敗をしないためにも、可能であれば対象者となる人にアンケート調査を実施して、具体的な顧客ニーズを把握するようにしましょう。
もし、アンケート調査の実施が難しい場合は、営業部門やカスタマーサクセス部門など、日頃からお客様と接している人に聞いてみましょう。
定期的に見直す
カスタマージャーニーマップを作成してマーケティング施策を実行したら、想定通りの結果が得られたか確認してください。購買プロセスがズレていたら、カスタマージャーニーマップを修正しましょう。
顧客の購買プロセスは変化をするため、1年後にカスタマージャーニーマップが通用するとは限りません。
顧客の行動や心理を深く観察して、カスタマージャーニーマップを更新していくようにしましょう。
常に更新したカスタマージャーニーマップを所持しておけば、顧客ニーズをチーム全体で共有できて、効果的なマーケティング施策が実行できるようになります。
カスタマージャーニーマップ関連ツール3選

デジタル技術の発展により、カスタマージャーニーマップ作成や有効なマーケティング施策を選定できるツールが提供され始めました。ユーザーの行動データを抽出できて分析できるツールや、カスタマージャーニーマップ作成を効率化できるツールなど、さまざまな種類があります。そのため、自社に見合うものを選んでみてください。
Lucidchart
出典元:『Lucidchart』
Lucidchartは、アイデアを図にできるアプリケーションです。
複雑な購買プロセスを図式化したカスタマージャーニーマップも簡単に作成できます。
ツールにサクセスすればチーム全員でデータ共有できて、リアルタイムに編集することも可能です。そのため、マーケティング施策の会議が捗ります。
テンプレートを使用すれば、ゼロからカスタマージャーニーマップを作成する必要もありません。そのため、カスタマージャーニーマップの作成を効率化したい方におすすめのデジタルツールです。
Canva
出典元:『Canva』
Canvaは61満点のテンプレートと1億点の素材(写真・動画・イラスト・音楽)が用意されているグラフィックデザインツールです。
カスタマージャーニーマップのテンプレートも数多く用意されているため、ダウンロードして編集すれば、誰でも簡単に作成できます。
それだけでなく、共同編集もできるため、マーケティング施策の会議などで使用すれば打ち合わせを円滑に進められます。
テンプレートは無料ものも用意されているため、お金をかけずに使用できるデジタルツールを探している方におすすめです。
KARTE

出典元:『KARTE』
KARUTEは各チャネルでバラバラに管理されているユーザーデータを一元管理して、顧客ニーズを発見し、マーケティング施策を打つための施策支援ツールです。
各ユーザーが、どのようなデバイスで情報収集していて、どのような行動履歴を取り購買に至っているかを可視化できます。そのため、データを根拠に正確なカスタマージャーニーマップが作成できるようになります。
それだけでなく、KARTEはノーコードでWebサイトを制作・更新することも可能です。そのため、カスタマージャーニーマップを参考にしながら、サイト改修やメルマガ配信などのマーケティング施策が打てます。
このような便利な機能が搭載されているため、顧客に寄り添ったマーケティング施策を打ちたいという方におすすめのデジタルツールです。
3ツールの比較表
3つのツールを、用途・料金体系・共同編集の可否で比較すると次のとおりです。
<カスタマージャーニーマップ作成ツール3選の比較>
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ツール |
用途 |
料金体系 |
共同編集 |
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Lucidchart |
作図(ダイアグラム作成に特化) |
無料プランあり/有料は月額制 |
可(リアルタイム編集) |
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Canva |
デザイン(テンプレートの活用) |
無料プランあり/有料は月額制 |
可 |
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KARTE |
データ分析・施策実行(顧客データの一元管理) |
要問い合わせ |
― |
作図の効率化はLucidchart、デザイン性はCanva、顧客データにもとづく精度向上はKARTEが向いています。
カスタマージャーニーマップの活用事例
カスタマージャーニーマップについて説明してきましたが、具体的にどのように活用されているのでしょうか?最後に、カスタマージャーニーマップの活用事例をご紹介します。
スタイリングライフ・ホールディングス
出典元:『スタイリングライフ・ホールディングス』
スタイリングライフ・ホールディングスはコスメや生活雑貨の専門店「PLAZA(プラザ)」を運営している会社です。メイン顧客は10代から20代のZ世代となっており、若物の集客に注力しています。
2022年末には、クリスマスプロモーションで女性向けメディア「Sucle(シュクレ)」とコラボレーション施策を実施しZ世代の集客強化に成功しました。同社がZ世代の集客に成功した理由は、Z世代の購買プロセスを徹底的に調査したことです。
「鏡越しに写真を撮るのが流行している」「大きなショッピングカートがインスタ映えする」「フォトショップでは自分の足だけを映す」などZ世代のリアリティを聞き出し、店舗商品の存在を知り店舗に来るまでの流れをカスタマージャーニーマップで作成しました。
カスタマージャーニーマップに従って店舗レイアウトやマーケティング施策を打つことで、Z世代の集客に成功ました。
株式会社セブン銀行

出典元:『株式会社セブン銀行』
株式会社セブン銀行は、大手流通企業グループ「セブン&アイ・ホールディングス」傘下の銀行です。銀行専用の店舗を設けないという特性上、顧客接点が少ないという課題を抱えていました。
また、お客様に接客する機会が少ないため、顧客ニーズが把握しにくいという課題も抱えていたのです。
このような課題を解決するために、デジタルツールKARTEを導入して顧客情報を収集しました。そして月1回、定例ミーティングを開き、カスタマージャーニーマップで顧客の購買プロセスを認識し合う場を設け、どのような施策を打ち出すかを考えています。
デジタルツールでお客様の購買に至るまでのデータを収集し、カスタマージャーニーマップで購買プロセスを把握することで、どのような施策が効果的なのか判断しやすくなりました。同社はこのような取り組みで、顧客体験を向上されています。
VANS

出典元:『VANS』
VANSはアメリカに本社を持つアパレル製品ブランドです。同社は顧客ロイヤルを高めるために「VANS Family」と呼ぶプログラムを用意しており、2年間で会員数は1,200万人を突破しました。
同社が会員数を増やせた理由は、データを活用した顧客理解と顧客ニーズを把握した上でのマーケティング施策、多様なベネフィットの提供をしたためです。
データで得た顧客ニーズに沿って、新たなコンテンツを提供しているため、会員が定着しているのです。また、アーティストとのコラボレーションスニーカーをプレゼントなどのキャンペーン企画を打つなど、顧客を飽きさせない工夫がされています。
BtoB企業でのカスタマージャーニー設計例
前の3社はいずれもBtoC企業の事例です。BtoBでは検討期間が長く、関与する意思決定者も複数にわたるため、マップの組み方が変わります。
BtoBで押さえるべきは、担当者と決裁者を1本のマップに同居させないことです。情報収集する担当者と、稟議を通す決裁者では、見ている情報も判断基準も異なります。担当者向けのマップで比較検討までを設計し、そこに「社内稟議」というステージを追加して、決裁者が求める材料(費用対効果の試算・導入実績・サポート体制)を別行で整理する形にすると、施策の抜けが見つけやすくなります。
タッチポイントの重心も異なり、購入前はウェビナー・展示会・ホワイトペーパー・タイアップ広告が中心になります。マイナビTECH+では、この購入前のタッチポイント設計とリード獲得を一気通貫でご支援しています。
カスタマージャーニーに関するよくある質問
Q1. カスタマージャーニーとはどういう意味ですか。
顧客が商品・サービスを知ってから購入し、利用を続けるまでの一連のプロセスを指します。「顧客の旅」を意味する言葉で、顧客が各段階でどう行動し、何を感じ、どこで企業と接点を持つのかを一続きの流れとして捉える考え方です。
Q2. カスタマージャーニーとカスタマージャーニーマップの違いは何ですか。
カスタマージャーニーは顧客の購買プロセスそのものを指す概念です。カスタマージャーニーマップは、そのプロセスを横軸と縦軸で整理して一枚の図にまとめた成果物を指します。概念が「何が起きているか」で、マップが「それをどう可視化したか」という関係です。
Q3. ペルソナとカスタマージャーニーマップの違いは何ですか。
ペルソナは「誰に売るのか」を定めた顧客モデルです。カスタマージャーニーマップは、そのペルソナが「どう動くのか」を時系列で表した図です。作成の順序としてはペルソナが先で、ペルソナを設定しないままマップを作ると、誰の行動を書いているのかが曖昧になります。本記事のカスタマージャーニーマップの作り方6ステップでも、ステップ2でペルソナを設定してからマップの作成に入る手順を解説しています。
Q4. カスタマージャーニーの事例にはどのようなものがありますか。
本記事のカスタマージャーニーマップの活用事例では3社の事例を紹介しています。スタイリングライフ・ホールディングスはZ世代の購買プロセスを調査してマップを作成し、店舗レイアウトとプロモーションに反映しました。セブン銀行は店舗を持たないという特性上の課題に対し、デジタルツールで顧客データを収集し、月1回の定例で購買プロセスを共有しています。VANSは会員プログラムのデータをもとに顧客理解を深め、2年間で会員数1,200万人を達成しました。
Q5. カスタマージャーニーマップは誰が作るべきですか。
マーケティング部門が主導しつつ、営業部門やカスタマーサクセス部門など、日頃から顧客と接している部門にも参加してもらうことをおすすめします。1人で作成すると主観が入り、実際の顧客行動とずれたマップになりやすいためです。外部の支援会社と連携している場合は、その担当者にも共有しておくと認識のずれを防げます。
まとめ
カスタマージャーニーとは、顧客が商品・サービスを知ってから購入し、利用を続けるまでの一連のプロセスです。それを一枚の図にまとめたカスタマージャーニーマップを作成すれば、顧客ニーズを理解できて、最適なマーケティング施策が打てます。
作成後は、想定どおりの結果が得られたかを確認し、定期的に見直してください。顧客の購買プロセスは変化するため、一度作って終わりにするものではありません。本記事の手順に沿って、マーケティング施策をご検討ください。
カスタマージャーニーの設計からナーチャリング施策の実行までご相談がある場合は、「マイナビTECH+」にお問い合わせください。
【TECH+ マーケティング担当 責任者】白田翔也
BtoB領域、特に大手IT企業を中心にTECH+の広告やリード獲得に関するソリューション営業を経験。現在はTECH+のマーケティング責任者として各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。「BtoBマーケティング」テーマのイベントに年間10本ほども登壇。ITパスポートを保有。
