【5分で分かる】デジタル広告とは?広告支援を行うプロが優しく解説!
認知拡大・ブランディング
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2024.02.13]
目次
- 【1】デジタル広告とは
- 1.デジタル広告の特徴・メリット
- 【2】デジタル広告の市場規模
- 【3】デジタル広告とマス広告の違い
- 1.目的
- 2.柔軟性
- 3.効果検証・改善
- 【4】デジタル広告の種類
- 1.リスティング広告
- 2.ディスプレイ広告
- 3.アドネットワーク
- 4.DSP広告
- 5.SNS広告
- 6.動画広告
- 7.タイアップ広告
- 8.アフィリエイト広告
- 9.アプリ広告
- 10.音声広告
- 【5】デジタル広告の費用・課金方式
- 1.掲載期間課金
- 2.インプレッション課金
- 3.クリック課金
- 4.成果報酬課金
- 5.視聴課金
- 【6】デジタル広告を運用する際に見るべき指標
- 1.クリック率
- 2.インプレッション数
- 3.コンバージョン率
- 4.広告費用対効果(ROAS)
- 【7】デジタル広告の成功事例
- 1.新サービスの認知拡大にデジタル広告を活用した事例
- 2.自社メディア(TECH+)の会員獲得のためにデジタル広告を活用した事例
- 【8】まとめ
【1】デジタル広告とは
デジタル広告とは、デジタル上に配信される広告の総称です。
Webメディアやアプリ、動画配信や音楽配信のストリーミングなどオンラインチャネルなどに配信されます。フォーマットはテキスト、画像、音声、動画です。
マスメディア広告と同様の効果が見込めますが、低予算で始められてPDCAサイクルを改善しながら広告運用できることから、2021年にマスメディア広告費の総額を上回りました。
1.デジタル広告の特徴・メリット
デジタル広告には4つのメリットがあります。
〈デジタル広告の特徴〉
- 細かいターゲティングが行える
- 少額の予算で広告が配信できる
- 広告運用データで効果検証が行える
- 広告の差し替えが容易にできる
下記の記事で広告の種類について詳しく解説しています。
・【2024年最新版】全24種類の広告一覧!広告の特徴と選び方が分かる
【2】デジタル広告の市場規模
デジタル広告費は、2021年にマスメディア広告費の総額を上回りました。総務省『令和5年版 情報通信白書』によると、デジタル広告の2021年の市場規模3,470億ドル。2025年までに市場規模は4,828億ドルに拡大すると予測されています。
多くの人がPCやスマートフォン、タブレットでインターネットを利用しており、ユーザーに情報を届けるためにデジタル広告が選ばれています。
【3】デジタル広告とマス広告の違い
デジタル広告 |
マス広告 |
|
目的 |
認知拡大や購買促進 |
認知拡大 |
リーチ数 |
少ない |
多い |
ターゲティング |
簡単 |
難しい |
広告費用 |
安い |
高い |
広告掲載までの期間 |
早い |
遅い |
効果測定 |
短い |
長い |
広告修正 |
可能 |
不可 |
デジタル広告は広告費の6割を占めますが、マス広告より何が優れているのでしょうか?デジタル広告とマス広告の違いをまとめると上図のようになります。ここでは、デジタル広告とマス広告の違いを解説します。
1.目的
1つ目が広告の目的です。
マス広告は、老若男女問わずに幅広い層にアプローチできます。マスメディア広告の料金は高いため「TVや新聞で広告を流す企業は大手で信頼できる」という印象を抱かれることでしょう。そのため、マス広告は「不特定多数の人に自社や商品を知ってもらいたい」と認知拡大のために活用されます。
その一方で、デジタル広告はターゲットを絞り込んで広告を配信できます。GoogleやYahoo!で検索しているユーザーは「商品を購入したい」「悩みを解決したい」という検索意図を持っており、このような人に広告を配信すれば商品の購買促進も可能です。つまり、認知拡大のほか、購買促進やリピート率の向上などさまざまな目的で利用されます。
2.柔軟性
2つ目が柔軟性です。
マス広告は、一度広告を配信したら差し替えることができません。例えば、新聞広告で誤字脱字をした場合は差し替えてもらえません。また、自社でクリエイティブを用意しても、広告配信まで2週間かかります。
その一方で、デジタル広告は一度広告を配信しても差し替えることが可能です。瞬時に広告が差し替えられます。また、マス広告と比較して低予算で始められる柔軟性が強みです。
3.効果検証・改善
3つ目が効果検証・改善です。
デジタルツールの登場でTVCMの効果測定が行えるようになりました。しかし、新聞やラジオ、雑誌の広告の効果検証は未だにできません。TVCMは1回の出稿料が高いため、効果検証ができても、気軽にPDCAサイクルは回せるとは言い難いでしょう。
その一方で、デジタル広告はデジタルツールを活用して効果検証ができます。広告がどれぐらいクリックされたのか、どのような属性のユーザーが広告経由でお問い合わせしてくれているのかを調べられて、即座に広告を差し替えられます。このように、広告の効果検証・改善しやすいこともデジタル広告の強みです。
【4】デジタル広告の種類
デジタル広告には、さまざまな種類があるため、どのような目的で利用するものかを確認しておきましょう。
1.リスティング広告
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!JAPANの検索エンジンの結果ページに掲載できるテキスト型の広告です。
GoogleやYahoo!JAPANで検索するとき、ユーザーは「悩みを解決したい」「商品を購入したい」のような検索意図を持っています。つまり、ユーザーの検索意図に応える広告を配信すればお問い合わせが獲得できます。そのため、顕在層にアプローチしたい方におすすめの広告です。
下記の記事でリスティング広告について詳しく解説しています。
・リスティング広告とは?特徴や運用のやり方、成功事例を全て解説!
2.ディスプレイ広告
ディスプレイ広告はWebサイトやアプリなどの広告枠に掲載できる広告です。テキストに加えて、イラストや動画を使用できビジュアルで訴求できます。
ユーザーはWebメディアやアプリを利用しているときに、広告に目がいきます。お問い合わせには至りにくいですが、自社や商品の認知拡大に効果的です。そのため、自社や商品の認知度を上げたいとお考えの方におすすめです。
下記の記事でディスプレイ広告について詳しく解説しています。
・ディスプレイ広告とは?メリット・デメリットなどの特徴、効果を解説!
3.アドネットワーク
アドネットワークは、広告枠を持つWebメディアやアプリを集めたネットワークで、さまざまな媒体に掲載できる広告をいいます。広告主は、さまざまなWebメディアやアプリに広告を簡単に配信できます。
アドネットワークは、さまざまなWebメディアやアプリに広告を配信してリーチ数を最大化するために利用するものです。そのため、ニッチな商品を取り扱っており、認知拡大したいとお考えの方におすすめです。
下記の記事でアドネットワークについて詳しく解説しています。
・【入門編】5分で分かる!アドネットワークとは?
4.DSP広告
DSP広告とは、デジタルツールを活用して複数のWebメディアやアプリの広告枠の買い付け、入札、ターゲティングをすることをいいます。
運用型広告に有効なツールで、機械学習が搭載されたものを利用すれば、ユーザーの行動履歴を分析し、クリック率やコンバージョン率が最大化されるような広告配信方法を自動で調整してもらえます。そのため、広告運用を効率化したい方やクリエイティブに注力したい方におすすめです。
下記の記事でDSP広告について詳しく解説しています。
・【入門者向け】DSPとは?仕組みからDSP広告までご紹介!
5.SNS広告
SNS広告とは、Facebook、Instagram、LINE、Twitter、TikTok、Linkedlnなどのソーシャルメディアに掲載できる広告をいいます。
SNS広告はタイムラインに自然に溶け込むことができ、広告感が薄いためユーザーに受け入れられやすい傾向があります。
また、ユーザーにとって有益な情報を配信すれば拡散が期待できることや双方向コミュニケーションができることも大きな特徴です。そのため、自社や商品の認知拡大やファンの育成をしたい方におすすめです。
6.動画広告
動画広告とは、動画フォーマットを使用した広告です。
Webメディアやアプリの広告枠に表示できるアウストリーム動画広告と、動画の再生前や再生中、再生後に表示できるインストリーム動画広告があります。
テキストやイラストでは伝えにくい、企業や商品のストーリー性を伝えられる、ブランドの好感度を高めることができます。そのため、視覚面・聴覚面からアプローチしたい方やブランド力アップを狙いたい方におすすめです。
下記の記事で動画広告について詳しく解説しています。
・【初心者向け】動画広告とは?特徴やメリット、ポイントを優しく解説
7.タイアップ広告
タイアップ広告は、Webメディアに取材・記事化してもらう広告です。近年、バナー広告やディスプレイ広告は広告感が強いとしてユーザーに受け入れられにくくなってきています。このようなデジタル広告の課題を解決するために、Webメディアが提供し始めたのがタイアップ広告です。
タイアップ広告は、Webメディアの記事に馴染むため、広告離れしているユーザーにもアプローチできます。第三者が取材・記事化してくれるため、企業ブランディングにも効果的です。
下記の記事でタイアップ広告について詳しく解説しています。
・タイアップ広告とは?有効なケース、効果を高めるコツから事例までをご紹介
8.アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、成果報酬型の広告をいいます。Webメディアやブログ、SNSなどの運営者が企業の広告を掲載して、商品購入や資料請求に至った場合に広告費が発生します。
成果(商品購入や資料請求)に対してしか広告費が発生しないことがメリットです。
しかし、どのようなWebメディアやブログに広告が掲載されるかわからなかったり、運営者がどのような運営をしているかわからなかったりします。そのため、信頼ができるパートナーを見つけることが重要です。
下記の記事で成果報酬型広告(アフィリエイト広告)について詳しく解説しています。
・成果報酬型広告とは?仕組みからメリット・デメリットまで解説
9.アプリ広告
アプリ広告とは、PCやスマホのアプリ内に表示される広告をいいます。アプリを使用するときに、画面の上下に表示されたりポップアップで表示されたりします。アプリ広告は競合が少ないため広告費が抑えられることがメリットです。
しかし、アプリ広告の表示方法やタイミングを間違えてしまうと、アプリユーザーに悪い印象を与えてしまいかねません。そのため、アプリ広告を使用するときは、どこに広告が表示されるのかを確認しましょう。
下記の記事でアプリ広告について詳しく解説しています。
・アプリ広告について配信方法や種類・出稿先など詳しく解説!
10.音声広告
音声広告とは、音楽やボットキャストなどオーディオコンテンツの前や後、最中に再生される広告です。音声広告は動画広告と比較してスキップされにくいです。
ターゲティングや広告配信のタイミングを決めることができて、複数回接触すれば刷り込み効果が狙えます。また、競合も参入が少なく低コストで広告運用ができます。
しかし、どのような広告が良いかなど成功事例や見本が少ないです。
【5】デジタル広告の費用・課金方式
デジタル広告には、さまざまな課金方式があります。広告費用をムダにしないためにも、どのような課金方式があるか確認しておきましょう。
1.掲載期間課金
掲載期間課金とは、広告の「掲載場所」「掲載期間」「掲載料金」が決められている課金方式です。明朗会計でマーケティングや営業戦略が立てやすくなります。しかし、掲載期間課金方式を採用しているサービスの場合、一度広告を配信すると差し替えに応じてもらえません。
2.インプレッション課金
インプレッション課金とは、広告が1,000回表示されると広告費が発生する課金方式です。
広告費の発生の条件が広告が1,000回表示されることであるため、広告費を一定に保てます。しかし、ユーザーに広告が見られても興味・関心を持ってもらえず、なかなか成約に至りません。そのため、インプレッション課金方式は認知拡大したいときに利用するようにしましょう。
3.クリック課金
クリック課金とは、ユーザーが広告をクリックしたときに広告費が発生する課金方式です。表示されている広告を見られてもクリックされない限り広告費は発生しません。そのため、広告に興味・関心を持った人のクリックに広告費をあてられます。
その一方で、ユーザー数やキーワード検索数のボリュームで広告費が変動します。想定よりもクリック数が発生していて、気づいたときに広告費が消化されていたということも起こり得ます。そのため、クリック課金方式を採用する場合は、Webメディアのユーザー数やキーワード検索数を調べておくようにしましょう。
4.成果報酬課金
成果報酬課金とは、ユーザーが広告経由で理想の行動(お問い合わせや資料請求など)をしたときに広告費が発生する課金方式です。成果報酬型のメリットは、成果に対してのみ広告費が発生することです。そのため、ムダな広告費を払いたくないという方に向いています。
しかし、成果報酬課金は、他の広告費と比較すると顧客獲得単価が高くなります。
5.視聴課金
視聴課金とは、ユーザーが動画や音声など一定時間視聴すると広告費が発生する課金方式です。視聴課金のメリットは動画や音楽を一定時間視聴してもらわないと広告費が発生しません。一定時間、動画や音楽を視聴してもらえるため、ユーザーに印象付けられます。ブランディング効果が見込めますが、動画や音声の広告を制作するのが大変です。
【6】デジタル広告を運用する際に見るべき指標
デジタル広告は効果検証できることがメリットのため、どのような指標を確認すべきか理解しておきましょう。
1.クリック率
クリック率(CTR: Click Through Rate)とは、表示された広告がクリックされた割合をいい、以下の計算式で求められます。
クリック率=クリック数÷広告の表示回数
クリック率を確認して平均値より低い場合は「ユーザーの興味を引く広告クリエイティブであるか?」「ユーザーのニーズと広告がマッチしているか?」を見直して改善していくことが大切です。
2.インプレッション数
インプレッション数とは、広告が表示された回数をいいます。広告表示回数が少ないと悩んだ場合は「新しいキーワードで高億を配信する」「広告の掲載順位や掲載場所を変える」「広告費用を更に投資する」などの方法があります。
3.コンバージョン率
コンバージョン率とはクリックがお問い合わせに繋がった割合をいい、以下の計算式で求められます。
コンバージョン率=コンバージョン÷クリック数
コンバージョン率を上げる場合は「コンバージョンに至っていないキーワードの広告を停止する」「広告の配信ターゲットを見直す」などの改善が効果的です。
4.広告費用対効果(ROAS)
広告費用対効果(ROAS)とは、広告費を回収できたかを調べるための指標です。以下の計算式で求められます。
売上÷広告費×100%
広告費用対効果が見込めていないときは、どこに問題があるかを洗い出して改善していきましょう。
【7】デジタル広告の成功事例
デジタル広告を上手く活用すれば、認知拡大や購買促進などに効果を発揮しますが、どのように行えばよいのでしょうか?そのような悩みを抱えた方向けに、マイナビTECH+のデジタル広告の成功事例をご紹介します。
1.新サービスの認知拡大にデジタル広告を活用した事例
海外でポピュラーなITサービスを国内に展開しようと考えていたA社は、有名媒体のタイアップ広告の予算が確保できずにいました。その理由は、タイアップ記事のイメージや費用対効果がどれぐらい見込めるのか把握できなかったためです。
このような悩みを解決するために、マイナビTECH+のタイアップ広告を活用しました。
マイナビTECH+は定型フォーマットで記事の完成がイメージがしやすく、リーズナブルな価格でタイアップ広告を出せます。
同社はタイアップ広告を再利用してホワイトペーパー化し、自社オウンドメディアからダウンロードできるようにしました。このような工夫で、広告とオウンドメディアからお問い合わせを獲得しました。
2.自社メディア(TECH+)の会員獲得のためにデジタル広告を活用した事例
マイナビTECH+は、メディアの会員獲得のためにデジタル広告を活用しています。NTTセキュリティ・ジャパン株式会社様やSBテクノロジー株式会社様など5人のセキュリティ専門家に取材した内容を冊子にして、SNS広告を活用してダウンロードを訴求しました。
セキュリティのトレンドに併せて複数の広告を用意することで、徐々に会員獲得単価を下げていき、最終的に会員獲得単価を抑えることができました。
【8】まとめ
デジタル広告は、認知拡大や購買促進などに活用できます。一度広告を配信しても差し替えることができ、最短当日に広告配信ができます。また少額の予算で始められるなど柔軟性が魅力です。
マス広告と比較すると効果検証、改善がしやすく、PDCAサイクルを回していけば効果を得ることができます。このような理由により、さまざまな企業でデジタル広告が活用されているのです。この記事を読んで、デジタル広告に興味を持った方は、これを機会に活用してみてください。
マイナビTECH+では、BtoB向けマーケティング支援サービスを提供しています。
もし、デジタル広告運用に悩んだ場合は、マイナビTECH+までお気軽にお問い合わせください
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。