インサイドセールスは辛い?病む?つまらない?その原因と解決方法を解説!

インサイドセールスは辛い?つまらない?業務量、板挟み等、大変な課題ばかり…やりがいを感じる組織・仕組みのつくり方とは

電話やメール、オンラインなどを使ったインサイドセールスは、コロナをきっかけに急速に導入が進んでいる営業手法です。

対面ではないため相手の反応や表情などがわかりづらく、知識やノウハウをしっかり身に付けずにインサイドセールスを始める企業や部署もあるため、思うように成果が出ない場合があります。

SNS上でも、「インサイドセールスの質ではなく量を求められて辛い」、「社内でインサイドセールスをテレアポと混同している人が多く辛い」、「”インサイドセールス 辛い”の検索数がコロナ前よりも激増している」といった声が見られます。

今回はインサイドセールスが辛いと思う理由は何か、またどうしたらインサイドセールスにやりがいを感じられるようになるか解説します。

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そもそもインサイドセールスとは?

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、内勤営業ともいわれる営業手法で、BtoBの営業で多く使われています。

従来の顧客やクライアント先まで出向いて対面で行う営業手法とは違い、電話やメールなどでアポを取ってから、オンラインで画面共有して資料などを使用したプレゼンテーションやコミュニケーションを取りながらセールスを行います。

コロナ禍でテレワークが増えたとはいえ、日本の企業やビジネスマンの中ではインサイドセールスはまだ認知度が低く、導入している企業も少ないのが現状です。

そのため「インサイドセールス 辛い」などが検索サジェストでも表示され、新しい手法に悩んでいる人が一定数いるのがわかります。

 

もっと詳しく知りたい方はこちら!

下記の記事でインサイドセールスについて詳しく解説しています。
インサイドセールスとは?役割や業務、メリット、体制構築/目標設計から事例までわかりやすく解説

 

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インサイドセールスが「辛い」「病む」「つまらない」と思う6つの理由

辛いのイメージ図

インサイドセールスを担当する人々の中には、業務や心境が辛いと感じている人がいるようです。インサイドセールスが辛いと感じている人の声をもとにどのような原因が考えられるのか詳しく分析していきましょう。

1.「テレアポ業務」を聞こえの良い「インサイドセールス」と表現した求人の功罪

インサイドセールスとテレアポの業務内容は異なります。インサイドセールスは、見込み客を囲いナーチャリングすることに注力しますが、テレアポは数多くの電話をかけてアポイントを取ることが目的です。

テレアポはアポイントを多く取ればとるほど実績として評価されるため、ノルマが設定されていることがほとんどです。ノルマを達成するためにたくさんの企業や人に電話をかけなければならず、タイミングによっては相手から怒られることもあります。

さらに1日に何十本もの電話をかけてほぼ同じ内容の話をしなければならず、単調な作業感で辛くなってしまう人もいます。

求人広告の中には、業務内容が明らかにテレアポであるにもかかわらず、インサイドセールス業務とうたって求人募集をしているものもあります。職種名を聞こえの良いインサイドセールスとして、実際の仕事内容は単なるテレアポ業務である企業は少なくありません。

もし、入社した企業や、自分が働いている職場でこのようなことが行われている場合は、まずテレアポとインサイドセールスが別物であることを理解してもらえるよう働きかけてみましょう。

それでも、上司や同僚の理解が進まず、風土も改められないようであれば思い切って転職を考えてもよいかもしれません。

2.一人が負担する「量」が多い

インサイドセールスが辛いと感じる理由の一つに、業務量が多い点が上げられます。

非対面で行う営業のメリットの1つは、企業や顧客のもとへ出向く時間が省けることです。移動時間が省けるぶん、一人の担当者で複数の案件を抱えながら進行させる場合もよくあります。

さらに、インサイドセールスのノウハウや知識を十分に得ないうちに業務を始めてしまうと、正しいフローがわからずに無駄な業務が増えてしまうこともあるでしょう。着実に成果を出す方法がわからないためにうまく成果を挙げられず、辛いと感じてしまうのです。

この課題の解決策は、インサイドセールスの主幹業務以外にかかる時間を極力削減、効率化していくことです。雑務を片付ける方法を統一したり、ツール導入をしたりして雑務にかかる時間を短縮します。

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下記の記事でインサイドセールスにおすすめのツールについて詳しく解説しています。
インサイドセールスツールのおすすめ6種!SFA、MA、CTI、ABM、名刺管理…必要なシステムはどれ? 

 

3.部署間で板挟みになりやすい

インサイドセールスを行う部署とマーケティングなどの部署の間で板挟みになるのが辛いと感じる人もいます。インサイドセールスは役割上、営業部署やマーケティング部署との連携が必須です。

しかし、インサイドセールスと対面の営業を担当する部署で意見の食い違いが発生したり、インサイドセールスを理解していない人たちから無理な案件を頼まれたり、文句を言われたりもします。

部署同士の関係や社内でのインサイドセールスのポジションに振り回され、疲れてしまうのです。

また、上司や同僚にインサイドセールスの知識を持った人が少なく、業務内容を理解してもらえないためにコミュニケーションや業務に支障が出てしまうこともあるでしょう。その場合は、インサイドセールスを正しい意味で理解している上司に相談し、部署間でのやりとりをサポートしてもらうのも一つの方法です。

4.顧客の反応が冷たい?温度感が見えにくいことも

インサイドセールスは非対面で行われるのが一般的です。電話やメール、またはオンラインツールを通して顧客の反応をうかがい、リードを取らなければなりません。

対面なら顧客の声の様子や表情などから直接反応をうかがえますが、インサイドセールスはその場で顧客の反応や温度感をすぐに理解できないこともあります。対面営業の経験がある人がインサイドセールスを行う場合は、反応が直接見られないことで戸惑いを感じることもあるかもしれません。

そんなときは、連絡する企業や顧客について事前リサーチを行い、その情報に基づいてニーズや課題に感じていることを予想します。その上で、相手の本音を引き出せるような質問を準備し投げかけると良いでしょう。

5.インサイドセールスの行動目標(KPI)が不適切

インサイドセールスを行う上で、求められるKPIが辛いと感じる場合もあります。インサイドセールスは従来の対面式営業とは異なり、日本ではまだまだ理解されていない新しい営業法です。

そのため、ノウハウを学び成果を出せるようになるまでは手探りで進まなければいけません。

しかし、インサイドセールスへの理解が浅い上司などからは従来と同じKPIを求められることがあり、最善を尽くしているけれどなかなか結果に結びつかない、というジレンマで辛くなるケースもあります。KPIとは架電や商談化、受注に至るまでの数や成功率を数値化したもので、最終的な目標達成のための中間目標のことをさします。

KPIは常に一定ではなく、立ち上げ初期や運用を始めてから数ヶ月経った後で達成すべき適切な数値も変わってくるため、外部変数が多く操作可能性が低くなりやすい指標を設定することは避けたほうが良いでしょう。最終的な目標(KGI)の達成に必要な要素を洗い出し、今のポジションにおいて適切で操作可能性が高い指標を設定します。

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下記の記事でインサイドセールスのKPIについて詳しく解説しています。
インサイドセールスのKPI・目標設定と効果を最大化するポイントとは?メリット、デメリットも併せて紹介

 

6.社内にノウハウがない。

インサイドセールスとは、もともと1990年にアメリカで生まれた営業手法です。アメリカは日本と比べ領土が広いので、クライアント先に出向くことが困難です。そのため、昔から電話での営業が日本より浸透しており、インサイドセールスのノウハウが確立しています。

その点、日本はクライアント先に出向くことができるため、インサイドセールスのノウハウが確立されていません。

近年はインターネットの普及により、インサイドセールスの必要性を感じ、部署を立ち上げる企業もいますが、ノウハウがないため、配属された社員は自分で試行錯誤しながら業務に取り組む必要があります。

これが大きなストレスとなり、辛いと感じる原因です。退職に繋がる原因となるため、いきなりインハウスでインサイドセールスの部署を立ち上げるのではなく、初めはインサイドセールスのインハウス化を支援してくれる会社にサポートしてもらうのが安全です。

インサイドセールスのやりがいを生むためには

インサイドセールスやりがいを生むために

インサイドセールスはアポの獲得からクロージングまでの行程を一人で行うケースがほとんどですが、社内での情報共有や目標達成の土台作りをチームで行うようにするとモチベーションを保ちやすくなります。

その他にも、インサイドセールスにやりがいを感じ、成果につなげるためにやるべきことを解説します。

フィールドセールスからフィードバックする仕組みを盛り込む

インサイドセールスとフィールドセールスを担当する部署が分かれている場合や、フィールドセールスまたはインサイドセールスを外注している場合、両者で情報を共有できる仕組みを作る必要があります。

アポを取った後、実際に対面でセールスしたときの顧客の反応や、オンライン商談の録画データ、成約しクロージングしたときの顧客とのやりとりなどをインサイドセールス部門と共有することで、アフターフォローもしやすくなります。顧客との信頼関係にも大きく影響し、成果にもつながるため社内でのコミュニケーションは密に行いましょう。

ナーチャリングのノウハウを共有し、再現性を高める

インサイドセールスで得られた見込み客の属性や潜在的なニーズ、購買に関する意欲などの情報やナーチャリングのノウハウは、マーケティングや営業部と共有しましょう。

インサイドセールスを通して顧客の反応を見ながら情報共有すれば、成約率の高い顧客を見極めて効率的にアプローチでき、成果を上げやすくなります。

たとえば、顧客の声や商品に対するフィードバックを集計したデータをスプレッドシートにまとめて各部署へ共有することで、マーケティング担当は市場の具体的なニーズを把握し施策に活かすことができ、営業担当はデータをもとに具体的な解決策提案を商談前に準備でき、成約に繋がりやすくなります。

課題の顕在化を支援するための「SPIN法」を用いる

顧客の潜在的なニーズを知るためには、SPIN法が有効です。

SPIN法とは、Situation ・Problem・Implication・Need-payoffの4つの質問にそってヒアリングを行うことです。

  • Situation Questions=状況質問(顧客の現状を把握する)
  • Problem Questions=問題質問(顧客に問題に気づかせる)
  • Implication Questions=示唆質問(問題の重要性を認識させる)
  • Need-Payoff Questions=解決質問(理想のあるべき状態をイメージさせる)

顧客が感じているニーズを表面的に理解するだけではなく、現状の課題を聞き出すことで潜在的なニーズまでも引き出すための営業方法です。

SPIN法を使えば顧客に最適な提案ができるだけでなく、信頼関係も築きやすくなるので顧客の満足度も上がります。

インサイドセールスの営業では、最初から自社製品やサービスのメリットなどを紹介してもなかなか成約には繋がりません。顧客のニーズは何か、顧客理解を深めるためにヒアリング力を高めましょう。

最適な運用方法をチーム内で一緒に作り上げる風土をつくる

インサイドセールスを導入する際に、ノウハウや知識が少ないと成果が出にくくなり、社内やチームの雰囲気も悪くなってしまいます。非対面のコミュニケーションが得意な人などインサイドセールスに向いている人を採用し、先述の「営業やマーケティングなど関連部署との情報共有」を徹底すれば、チーム全体で成果をあげる意識が作れます。

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下記の記事でインサイドセールスに向いている人の特徴について詳しく解説しています。
インサイドセールスに向いている人、不向きな人の特徴4つ 採用で抑えるべきポイントも解説

まとめ

インサイドセールスは、ノウハウや知識が少なく成果が出にくい、一人が担当する業務量が多い、社内で業務を理解してくれる人が少ないなどの理由で、辛いと感じている人も少なくありません。

特にリモートワークの環境では、多くの業務量をこなすことで、孤独感を感じやすいこともあるでしょう。

思い切って、担当の上司や同僚にその旨を打ち明けていき、多くのアイデアを提案していけば、チーム運用方法に見直しが入ることもあるかもしれません。

インサイドセールスを効果的に運用するためには、社内でインサイドセールスの意味合いや位置付けを理解し、周辺部署との情報共有をしながら自社にあった運用方法を作り、組織全体で目標を達成する意識を持つことが大切です。

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