ホットリードとは?今から実践できる5つの獲得方法をご紹介!
リード獲得
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2022.08.10]
ホットリードとは?コールドリードやウォームリードとの違いは?
ホットリードとは?
ホットリードとは、自社商品およびサービスへの興味関心が高く購買まで近いと判断された見込み客のことです。
後述のコールドリード、ウォームリードよりも顧客となる可能性は高く、「今すぐ客」と表現されることもあります。
具体的には、商品説明会でパンフレットを持って帰った、名刺交換をした、サイトから資料をダウンロードした等、購入や成約に至る行動を起こした数を意味します。
ホットリードの数字は、営業部門にとって営業効率向上に直接結びつくもので、受注数をアップさせる可能性を高める数字でもあります。
注意したいのは、ホットリードの定義は扱う商品やサービスによって異なるという点です。
自社にふさわしいホットリードの定義を定めることで、獲得への道筋が見えてきます。
コールドリードとの違いは?
コールドリードは、ホットリードの対義語です。日本語では、「そのうち客」と表現されることもあります。
自社商品・サービスに興味関心をほとんど持っていない状態を意味していて、コールドリードを顧客とするには長い道のりが必要です。
しかし、コールドリードを育成して、ホットリードつまり「今すぐ客」に変えることは可能です。
ウォームリードとの違いは?
ウォームリードは、ホットリードとコールドリードの中間の状態を意味します。
とはいえ、ウォームリードは、購入・成約の可能性が低いコールドリードよりは顧客となる可能性が高く、少し時間をかければ購入・成約に結びつくと想定されます。
なお、ウォームリードの定義は、ホットリードと併せて定義づけすることが推奨されます。
ホットリードを獲得するために必要な考え方
ホットリードを獲得するためには、まずホットリードの本質について理解しておく必要があります。
初めからホットリードのものは16%しかない
リードのうち、獲得直後にすぐホットリードとカウントされる数は多くありません。
TECH+マーケティングの調査によると、獲得直後のリードの割合は以下のようになっています。
- ホットリード16%
- コールドリード43%
- ウォームリード41%
つまり、獲得したリードのうち80%以上は、何らかの後押しがないと購入に結びつかない状態です。重要なのは、ホットリードを数多く獲得することではありません。
ホットリード以外の層(コールドリード、ウォームリード)に効果的なアプローチをして、ホットリードへと育成することです。
言い換えれば、獲得後にどれだけホットリードを増やせるかがマーケティング戦略の鍵となります。
ホットリードは育成して獲得するもの
全リードのうち、43%は商品・サービスに対して興味関心をあまり持っていないコールドリードです。
また、41%はあと少しのアプローチで購入に至るウォームリードです。
これらの層を育てるためには、それぞれに合った施策が必要となります。
どの層にどのタイミングでどのような施策を講じるか、その指標として役立つのが購買意欲段階です。
購買意欲段階は、購買心理を7〜9つの段階に分けたもので、その時の心理にマッチした施策を講じることで商品・サービスの購買力を高めることができます。
自社の商品・サービス特性によって消費者行動モデルを設定し、全リードの中に約40%ずつ存在しているウォームリード、コールドリードをホットリードへと導いていきましょう。
そうすることで、初めは16%にしか過ぎなかったホットリードを徐々に増やし、売上につなげることができます。
ホットリードを獲得する効果的な5つの方法
では次に、ホットリードは育成して獲得するものと分かったところで、ウォームリード、コールドリードからホットリードに育成する方法を具体的に解説します。
ウェビナーの開催
ウェビナーは、自社商品・サービスをよりよく知ってもらうために効果的で、次のような3つのメリットがあります。
- 商品・サービスの理解度を深めてもらえる
- 見込み客がなぜ見込み客のままなのかを自社が分析できる
- ナーチャリング用コンテンツを強化できる
上記の理由より、ホットリードの育成に効果的な方法となります。
双方向のコミュニケーションが可能なウェビナーは、商品・サービスの特性を知ってもらうだけでなく、自社が「なぜ成約につながらないのか」を分析できる機会でもあります。
また、定期的に開催して都度分析を重ねることによって、ウェビナーのコンテンツの質を高めていくこともできます。
つまり、効果的なウェビナーのためには、
- 事前アンケートに実施
- 開催前後のデータ分析
- フォローアップ
といったポイントを押さえておく必要があります。
下記の記事でウェビナーでリードを育成する方法について詳しく解説しています。
・リードナーチャリングをウェビナーで行う3つのメリットと効果的に行う3つのポイントを大公開
インサイドセールス
インサイドセールスでホットリード創出を行う方法は、メールマーケティングとテレマーケティングの2つが想定されます。
メールマーケティングは電話よりも受け入れられやすいという特徴から、購入・成約の可能性が低い層に対して有効です。
一方、テレマーケティングは顧客に合わせた情報提供ができることから、購入・成約の可能性がやや高めの層に適しています。
2つの方法いずれも、成果を出すためには相手のニーズや心の動きをよく汲み取る必要があります。
また、マーケティング部門と営業部門が互いに連携を取ることで、スムーズな受注へとつなげることが可能になります。
下記の記事でインサイドセールスでリードを育成する方法について詳しく解説しています。
・インサイドセールスでリードナーチャリングを行う方法と成果を出すためのコツ!
ホワイトペーパーの作成
ホワイトペーパー(WP)は、ダウンロードに際して企業情報や連絡先を記入する必要があります。
つまり、サイトからホワイトペーパーをダウンロードした企業や担当者は、自社商品・サービスに比較的興味関心を抱いている状態とみなすことができます。
ここで注意したいのは、ホワイトペーパーの質によってはホットリードあるいはウォームリードであった潜在的顧客を、コールドリードにしてしまう恐れがあることです。
「WPで詳細を確認したら魅力的な商品ではなかった」、「専門的な情報が掲載されておらず、導入に不安を覚えた」とならないよう、ホワイトペーパーはリードが知りたい情報を盛り込み、高い質を保持するようにします。
下記の記事でホワイトペーパーについて詳しく解説しています。
・[事例解説付き]ホワイトペーパーの作り方をわかりやすく解説!
導入事例の作成
リードにとって、成功している先行例は具体的な購入イメージを構築するのに役立つ情報です。
「導入したことでこんなメリットがあった」という事例だけでなく、「Aという事象に対して商品・サービスを購入したことでBという可能性が広がった」等、導入によるソリューションが示されていると、よりホットリードを獲得しやすくなります。
なお、ここでもマーケティング部門と営業部門の連携は重要な役割を果たします。
両方の部門が商品・サービスの特性を理解し、導入による成功事例を共有していくことが大切です。
導入事例のアピールポイントや可能性を社内が共通認識として捉えることで、顧客に対して適切なアプローチができるようになります。
メールの送信
メールは一度に多くのリードへ送信できる上に導入コストが低いため、インサイドセールスの中でも実践しやすいのが特徴です。
メールでのホットリード獲得方法は、6つあり、リードに対して最も適した方法をリサーチして実行していく必要があります。
- 一斉配信によるメルマガ
- 行動や属性によるセグメント配信式
- 催し物の開催等告知・案内メール
- 催し物の開催報告メール(会の内容共有)
- 一連のシナリオを持ったステップメール
- フォーム登録者への自動返信メール
簡単だからといって全てのリードに対して一斉配信メールを送り続ける、という取り組みは避けるべきです。
メール配信は、6つの方法それぞれにメリットやデメリットがあり、リードの段階を見極めて使い分けていくことで高い効果を発揮します。
下記の記事でメールでリードを育成する方法について詳しく解説しています。
・リードナーチャリングをメールで行う6つの方法
ホットリードに育成するためのポイント
この章では、他のリードをホットリードへと育成するためのポイントについて解説します。
ホットリードの定義を明確にする
先に述べたように、ホットリードの定義は商品・サービスの特性によって異なるため、ホットリードとはどのような状態かをまず定義する必要があります。
定義づけすることで初めてリードナーチャリングのスコアリングが可能になり、効率的なホットリード育成が可能になります。
また、ホットリードの定義と認識を社内で統一することによって、マーケティング部門と営業部門の引き渡しが容易になります。
ホットリード育成においてスコアリングすべき項目は、リードの属性、興味関心、行動の3つで、これらを可視化することにより、リードナーチャリングの効果を定量的に分析できるようになるでしょう。
そして、その結果として営業効率向上が見込めるようになります。
下記の記事でスコアリングの設定方法について詳しく解説しています。
・リードナーチャリングにはスコアリングが重要!点数をつける項目も紹介!
データの収集・分析をする
ホットリードの定義づけが完了したら、獲得リードのデータを収集し、分析を行います。
データは収集しただけではリード育成につなげることができず、効果的な分析を行うことで初めて真価を発揮します。
獲得したリードがコールドリード、ウォームリード、ホットリードのどの段階にいるのかを数値的に把握し、シーンに合わせたアプローチを展開していきます。
スコアリングによって「リードのいる段階」を数値化できれば、マーケティング担当、営業部門との連携もしやすく、社内がリードの状態を共有しながら個々の業務を進めることが可能です。
なお、ホットリードに育成できた顧客のデータを、引き続き収集・分析していくことも重要です。
なぜなら、自社のホットリードにおける行動特性データを分析することで、次のホットリード獲得のためのマーケティング戦略に活用できるからです。
ホットリードの定義づけ、スコアリング、データ収集、継続的かつ構築的なデータ分析、これらの流れがホットリードの獲得と育成に必要です。
まとめ
獲得段階から確かにホットリードであると手ごたえのあるリードは少ないのが現状です。
売上に直結するリードであるホットリードは全体の16%に過ぎず、その他のリードを育成して獲得しなければなりません。
なお、育成には購買意欲段階や消費行動のスタイルに合わせた方法があり、リードの状態に合わせて柔軟に選び、行なっていく必要があります。
育成方法の選択、検討にあたっては担当者がマーケティングについて知見を深めるとともに、営業部門との密接な連携、社内リソースの確保等が不可欠となります。
また、連携する熱意や充分なコストをかける用意が企業にあったとしても、効果的な育成方法の確立には時間がかかってしまうケースが少なくありません。
効率よくホットリードを獲得するためには、ナーチャリングを代行するのもオススメです。
売上増、ひいては企業成長につながるホットリードの獲得と育成、それを最速で達成する方法として代行サービスの利用も検討してみてはいかがでしょうか。
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。