【2025年版】運用型広告とは?プロが種類や選び方、ポイントを解説!
認知拡大・ブランディング
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2022.10.27]

目次
- 【1】運用型広告とは
- (1)広告が表示される場所
- 1.Googleのリスティング広告
- 2.Yahoo!のディスプレイ広告
- (2)予約型広告(純広告)との違い
- (3)アフィリエイト広告(成果報酬型広告)との違い
- 【2】運用型広告の重要性
- 【3】運用型広告の仕組み
- 課金方式
- 【4】運用型広告のメリット・デメリット
- メリット1:配信頻度や配信内容をコントロールしやすい
- メリット2:ターゲティングができる
- メリット3:リアルタイムで効果測定ができる
- デメリット1:成果を出すには知識とスキルが必要
- デメリット2:運用リソースがかかる
- 【5】代表的な運用型広告の種類
- (1)リスティング広告
- (2)ディスプレイ広告
- (3)動画広告
- (4)SNS広告
- (5)アドネットワーク広告
- (6)DSP広告
- 【6】自社に最適な運用型広告の選び方
- (1)広告出稿の目的から選ぶ
- (2)広告予算から選ぶ
- (3)狙っているペルソナが利用する媒体から選ぶ
- 【7】運用型広告で成果を出すポイント
- (1)クリエイティブの改善
- (2)キャッチコピーの改善
- (3)CVポイントの改善
- (4)遷移先のLPの改善
- 【8】TECH+で行った成功事例を目的別でご紹介
- (1)自社サイトの会員獲得
- (2)自社のリード獲得
- 【9】運用型広告は自社ですべきか?代理店に依頼すべきか?
- (1)自社運用の特徴
- (2)代理店の特徴
- 【10】BtoBの運用型広告ならTECH+
- 【11】まとめ
【1】運用型広告とは
運用型広告とは、運用データを蓄積していき最適化することを前提とした広告の総称です。
「リスティング広告」「ディスプレイ広告」「動画広告」「SNS広告」「アドネットワーク広告」「DSP広告」を含みます。
運用型広告は「配信先」「掲載期間」「料金」が固定されておらず、広告主が自由に決められます。また広告運用の途中でを変更することも可能です。
運用型広告では、次のようなデータを取得できます。
- インプレッション数:広告の表示回数
- クリック回数:広告がクリックされた回数
- コンバージョン数:資料請求数やお問い合わせ数につながった件数
- エンゲージメント数:いいね、シェア、コメントなどの数
- ページ滞在時間:広告経由でサイトに訪問したユーザーの滞在時間
これらのデータを参考にしながら「お問い合わせ数を増やすために、どのようにクリエイティブを変更すべきなのか?」「遷移先のページの滞在時間が短いけれど、どこに問題があるのか?」と考えて最適化していきます。
(1)広告が表示される場所
運用型広告は、GoogleやYahoo!などプラットフォームが定める配信面に表示されます。つまり、プラットフォームにより広告が表示される場所が異なるため、広告出稿前に確認するようにしましょう。ここでは、代表的なGoogleのリスティング広告とYahoo!のディスプレイ広告の配信面をご紹介します。
1.Googleのリスティング広告
Googleのリスティング広告では、検索結果ページの上部または下部に表示されます。ユーザーがキーワード検索するのは「どこかへ行きたい」「悩みを解決したい」「今すぐ商品を購入したい」など顕在的なニーズを持っているときです。つまり、顕在層にアプローチしたい場合におすすめの広告です。
2.Yahoo!のディスプレイ広告
出典元:『Yahoo!JAPAN広告』
Yahoo!のディスプレイ広告は、Yahoo! JAPANのトップページや、Yahoo!関連サービス上に表示されます。また、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)を通じて、提携している外部サイトにも配信できるため、顕在層と潜在層の多様なユーザー層にアプローチできます。
顕在層と潜在層については、下記の記事で顕在層と潜在層について詳しく解説しています。
・【一目で分かる】潜在層と顕在層の違いを解説!ターゲット別のアプローチ方法と事例!
(2)予約型広告(純広告)との違い
運用型広告と予約型広告の大きな違いは柔軟性です。2つの広告の違いをまとめたのが、下記の表です。
運用型広告 |
予約型広告 |
|
目的 |
認知拡大 コンバージョン獲得 リード獲得 購買促進 |
認知度拡大 ブランドイメージの向上 |
広告枠 |
選択可能 |
固定 |
掲載期間 |
1日単位 |
固定 |
料金 |
調整可能 |
固定 |
効果測定 |
リアルタイムで可能 |
掲載終了後に測定 |
スキル |
必要 |
不要 |
予約型広告とは、Webメディアの広告枠を購入して、定められた期間のみ掲載できる広告を指します。「広告枠」「掲載期間」「料金」が決められています。広告を出稿後はクリエイティブを変更することもできません。また、Webメディアのルールに従う必要があるため、クリエイティブの制限も受けます。
このようなデメリットがあります、有名なWebメディアの広告を利用すれば、ブランディングや認知拡大ができます。そのため、自社の認知度が低いとお悩みを抱えている方におすすめです。
このように、予約型広告と運用型広告は異なる特徴を持つため、適切に使い分けられるようになりましょう。
純広告については、下記の記事で詳しく解説しています。
・【これだけ読めばOK】純広告とは?媒体社が教える種類と選び方!
(3)アフィリエイト広告(成果報酬型広告)との違い
運用型広告とアフィリエイト広告の違いは「広告費の支払いタイミング」と「柔軟性」です。
アフィリエイト広告(成果報酬型広告)は、資料請求やお問い合わせなどコンバージョン発生時に広告費を支払います。コンバージョンが発生しなければ、広告費を支払う必要はありません。そのため、1リード当たりの広告費が計算しやすいです。
しかし、アフィリエイターに依存するため、コンバージョンを増やす施策が打ちにくいです。アフィリエイターのPR方法次第では、企業イメージが低下してしまう恐れがあります。そのため、アフィリエイターがどのようなPRをしているか把握するようにしましょう。
その一方で、運用型広告はクリック数や表示回数に応じて広告費用が発生します。成果報酬ではありませんが、広告運用スキルが高ければ、1リード当たりの獲得コストを抑えられます。また、コンバージョンを増やすために配信枠を拡大するなど施策が打ちやすいです。
【2】運用型広告の重要性
引用:電通『「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」』
CCI/電通/電通デジタル/セプテーニが共同で行った調査では、日本の広告費においてインターネット広告費は大きな割合を占め、目覚ましく成長していることが明らかにされています。インターネット広告はマスメディア広告の市場規模を抜きました。
インターネット広告の中でも運用型広告は全体の約9割を占めるまでに成長しており、2023年度の広告費は前年比110.9%、総額2兆3,490億円に達しています。近年は動画広告を利用する企業が増えていることも、運用型広告の広告費が伸長している要因です。
運用型広告の魅力は、広告パフォーマンスをリアルタイムで計測して最適化できることです。また、GoogleやYahoo!の技術革新でターゲティング精度も大幅に向上もしてきており、再度注目が集まっています。
運用型広告はBtoCビジネスで利用されるイメージがありましたが、マイナビのBtoBマーケティング支援でも運用型広告の代行を希望される企業様が増えてきました。
【3】運用型広告の仕組み
運用型広告は、広告を出稿する際に入札を行うオークション形式を採用しています。「1クリックあたり上限金額は〇〇〇円」「1,000回表示させるための上限金額は〇〇〇円」と金額を設定します。
そして、「入札単価×広告の品質=スコア」と計算されて、スコアが高い広告が表示される仕組みとなっているのです。つまり、広告の品質が高ければ入札額が低くても広告が表示されるようになります。
広告の品質とは「視認性の高い広告」「ターゲットに刺さる広告」「クリックされる広告」などをいいます。そのため、クリエイティブにこだわるようにしましょう。
なお、各プラットフォームでオークション形式の仕組みが異なります。そのため、運用型広告を始める前に、必ず確認してください。
課金方式
運用型広告はオークション形式が採用されていますが、「1クリックあたり上限金額は〇〇〇円」「1,000回表示させるための上限金額は〇〇〇円」など、さまざまな課金方式があります。
運用型広告の課金方式
- クリック課金(CPC型):広告がクリックされる度に課金される
- インプレッション課金(CPM型):広告が一定回数(通常1,000回)表示される度に課金される
- 視聴課金(CPV型):ユーザーが一定期間、動画広告を視聴した場合に課金される
- フォロー課金(CPF型):SNSでアカウントがフォローされた場合に課金される
- インストール課金(CPI型):アプリがインストールされた場合に課金される
※各プラットフォームで課金方式が異なるため、広告を出稿する前に確認してください。
【4】運用型広告のメリット・デメリット
運用型広告にはメリットとデメリットがあります。さまざまな広告がある中で、自社にとって最適なのか判断するためにも、運用型広告の特徴について理解しておきましょう。
メリット1:配信頻度や配信内容をコントロールしやすい
運用型広告は「予算」「配信場所」「配信内容」「配信頻度」を状況に応じて柔軟に調整できます。
予約型広告では、広告を出稿すると「予算」「配信場所」「配信内容」「配信頻度」を変更することができません。クリエイティブの変更もできないため、広告の出稿前にしっかり確認しておく必要があります。
一方で、運用型広告であれば、「予算」「配信場所」「配信内容」「配信頻度」を自由に変更できます。
例えば、キャンペーン期間中に集客を強化したい場合、予算を増額すれば配信頻度を高めるのが良いです。キャンペーン終了後に予算を抑えることもできます。このように柔軟性のある広告運用が行えることが、運用型広告のメリットです。
メリット2:ターゲティングができる
運用型広告であれば、精度の高いターゲティングが行えます。
オーディエンスセグメント配信 |
年齢、性別、地域、趣味・関心などを指定して広告を配信する |
オーディエンス配信 |
ユーザーデータを利用して広告を配信する |
類似配信 |
オーディエンスに類似したユーザーを探し出して、広告を配信する |
自動ターゲティング |
AIが自動でユーザーを探し出して広告を配信する |
例えば、商材が「オンライン英会話サービス」の場合「キャリアアップに興味を持つ20代後半~40代の社会人」とターゲットを設定し、英語を学べばグローバルで活躍できると情報配信していけば、お問い合わせが得られるでしょう。また、英会話サービスを調べているユーザーに広告を配信すると興味を持ってもらえます。
このように届けたい相手にピンポイントに情報が届けられることも、運用型広告のメリットです。
メリット3:リアルタイムで効果測定ができる
運用型広告は、リアルタイムで効果測定が行えることもメリットです。運用データを確認しながら、配信内容や配信頻度を調整することができます。ユーザーの反応を見ながら広告運用を改善していくことで精度を上げていけます。
例えば、広告配信後に期待していた成果が得られない場合は、クリエイティブやキャッチコピーを即座に差し替えることも可能です。また、広告配信先を変更することもできます。どうしても、期待通りの成果が得られない場合は、広告を一時停止することもできるため安心です。
デメリット1:成果を出すには知識とスキルが必要
運用型広告で成果を出すためには専門スキルが求められることもデメリットです。
ターゲティング設定方法 |
どのような狙うべき顧客を決めるかを判断する |
配信方法 |
媒体で異なる配信方法を理解する |
クリエイティブ制作 |
ターゲット層に響く広告クリエイティブを制作する能力 |
媒体の特徴 |
各広告媒体の特徴 |
最新トレンドの把握 |
新しい技術や市場のトレンドのキャッチアップ |
幅広い知識とスキルが求められるため、長期的な視点で経験を積むことが不可欠です。
デメリット2:運用リソースがかかる
運用型広告は柔軟性がありますが、運用リソースがかかることがデメリットです。
例えば、運用型広告を始める際には「媒体」「配信時期」「配信頻度」「ターゲット」を決めた上で、クリエイティブを制作しなければなりません。広告の掲載場所によって、クリエイティブのサイズや仕様が異なるため、それぞれに適した素材を1つ1つ制作する必要があります。
広告運用中も画像、タイトル、テキストを適時調整する必要があります。運用型広告はデータを参照しながら改善していくのが前提とされているものです。そのため、ある程度のリソースが必要になります。広告の出稿、運用、改善が行えるように、広告運用チームの体制を整えて取り組むようにしましょう。
【5】代表的な運用型広告の種類
運用型広告は広告を運用してデータを蓄積していき、最適化することを前提とした広告の総称です。リスティング広告やSNS広告、動画広告などを含むと説明しましたが、代表的な運用型広告には、どのようなものがあるのかをご紹介します。
(1)リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索ページに表示されるテキスト形式のオンライン広告です。ユーザーが特定のキーワードを検索した際に、検索ページの上部や下部に広告が表示される仕組みとなっています。
顕在顧客への訴求に向いており、自社商品やサービスに興味を持つ人をWebサイトへ効率的に誘導できるなど短期間で成果が得られやすいことがメリットです。
一方で、潜在顧客の集客が行えません。またキーワードによっては、クリック単価が高い場合があることがデメリットです。このような特徴があるため、トイレの修理や鍵の修理など緊急性の高いサービス、不動産など高額商品を扱う企業に向いています。
特徴 |
顕在顧客への訴求に向いている 短期間で成果を得やすい 緊急性が高いサービスの訴求に向いている 高額商品の訴求に向いている |
代表例 |
Google広告 Yahoo!広告 |
課金方式 費用相場 |
クリック課金方式 (CPC):80~1,000円/クリック ※キーワードやプラットフォームにより変動 |
フォーマット |
テキスト広告 |
リスティング広告については、下記の記事で詳しく解説しています。
・リスティング広告とは?特徴や運用のやり方、成功事例を全て解説!
(2)ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトの広告枠に掲載されるオンライン広告の一種です。テキストだけでなく、画像、動画を使用できます。そのため、視覚的なインパクトを与え、商品の魅力を訴求しやすい手法です。クリエイティブにこだわれば、ブランドイメージをアップできます。
商品やサービスを知らない潜在顧客向けのアプローチに効果的を発揮します。またディスプレイ広告のリターゲティングを活用すれば、Webサイトに訪問したことがあるユーザーに絞り込んで広告を配信することも可能です。
ディスプレイ広告は効果測定が複雑で、運用型広告の中でも検証に時間がかかることを理解しておきましょう。
特徴 |
潜在顧客へのアプローチが可能 認知拡大やブランディングに活用される リターゲティング機能がある 効果測定が複雑で検証に時間がかかる |
代表例 |
Googleディスプレイ広告 Yahoo!ディスプレイ広告 YouTube広告 |
課金方式 費用相場 |
クリック課金 (CPC):50円~100円/クリック インプレッション課金 (CPM):100円~500円/1,000回表示 ※キーワードやプラットフォームにより変動 |
フォーマット |
テキスト広告 レスポンシブディスプレイ広告 バナー広告 カルーセル広告 動的ディスプレイ広告 動画広告 |
ディスプレイ広告については、下記の記事で詳しく解説しています。
・ディスプレイ広告とは?メリット・デメリットなどの特徴、効果を解説!
(3)動画広告
動画広告は、視覚や聴覚を通じて情報を伝えられるオンライン広告です。YouTubeの動画再生前に流れる広告が有名です。潜在層へのアプローチに効果を発揮します。
動画広告は、テキストや画像では伝えづらい商品の質感やブランドストーリーを直感的に伝えられることがメリットです。クリエイティブにこだわれば、ブランディング効果も見込めます。
その一方で、動画制作にコストと時間がかかります。動画のクリエイティブが悪いと企業のイメージが悪くなるため、クオリティを担保するようにしましょう。YouTubeやTikTok以外にも、さまざまなプラットフォームが動画広告に対応しています。そのため、ターゲットに合ったものを利用しましょう。
特徴
|
直感的に情報を伝えられる 潜在層へのアプローチに向いている ブランディング強化に効果を発揮する 動画制作の質が低い場合、逆効果となるリスクがある |
代表例 |
YouTube広告 TikTok広告 Facebook広告 Instagram広告 LINE広告 Twitter広告 Pinterest広告 |
課金方式 費用相場 |
クリック課金 (CPC):50円~100円/クリック 視聴課金 (CPV):10円~30円/再生 インプレッション課金 (CPM):100円~500円/1,000回表示 ※キーワードやプラットフォームにより変動 |
フォーマット |
インストリーム広告 ディスカバリー広告 バンパー広告 アウトストリーム広告 マストヘッド広告 |
動画広告の説明については、下記の記事で詳しく解説しています。
・【2024年版】動画広告とは?広告のプロが種類から、掲載先まで解説!
(4)SNS広告
SNS広告は、Facebook、Twitter、Instagram、LINEなどのSNSプラットフォームに配信できる広告です。タイムライン、ストーリーズ、おすすめ欄などに広告が表示されます。
SNS広告は情報拡散力されやすい傾向があります。シェアやリツイートされた場合は広告費が発生しません。そのため、広告予算が限られている中で認知拡大を図りたい場合などにおすすめです。
また、年齢や性別、興味関心などの属性だけでなく、SNS上の行動データを活用したターゲティングも可能です。商品と関連するキーワードを呟いている人に広告を配信するなど工夫すれば、購買促進ができます。
このようなメリットがありますが、SNS広告では魅力的なコンテンツが必要です。魅力的なコンテンツを用意できなければ、他の情報い埋もれてしまいます。また、広告内容をチェックしなければ、炎上してしまいかねません。そのため、炎上要素がないかを確認した上で広告を配信しましょう。
特徴 |
シェアやリツイートによる情報拡散力が高い 潜在顧客・顕在顧客の両方への訴求ができる SNS上の行動データを活用したターゲティングが可能 炎上のリスクがある |
代表例 |
Facebook広告 Twitter広告 Instagram広告 LINE広告 YouTube広告 TikTok広告 |
課金方式 費用相場 |
クリック課金 (CPC):30円~200円/クリック インプレッション課金 (CPM):400円~600円/1,000再生 アプリのインストール課金(CPI):100円~300円/インストール 動画の再生時間による課金(CPV):10~20円/1視聴 エンゲージメントによる課金(CPE):40~100円/エンゲージメント フォロー課金:40~100円/フォロワー ※キーワードやプラットフォームにより変動 |
フォーマット |
画像広告 動画広告 カルーセル広告 ストーリーズ広告 インストリーム広告など |
(5)アドネットワーク広告
アドネットワークとは、WebサイトやSNSを集めた広告配信ネットワークを活用した広告です。複数の媒体に一括して広告を配信できるため、広告運用の手間が省きながら、効果の最大化を狙えます。
アドネットワーク内でテーマを絞ることができますが、「Aサイトのみに広告を配信する」など、細かな設定はできません。そのため、不適切な媒体へ広告が配信されることがあります。ブランド毀損の恐れがあるため、アドネットワークを利用する場合は、どのような媒体に広告が配信されているのか管理するようにしましょう。
特徴 |
複数の媒体に一括で広告を配信できる 不適切な媒体への配信によりブランド毀損や炎上のリスクがある |
代表例 |
Google ディスプレイネットワーク(GDN) Yahoo! ディスプレイ広告(YDA) Facebook広告 nend(ネンド) AkaNe by GMO(アカネ) |
課金方式 費用相場 |
クリック課金 (CPC):30円~100円/クリック インプレッション課金 (CPM):30円~500円/1,000回表示 ※キーワードやプラットフォームにより変動 ※初期費用がかかる場合があります |
フォーマット |
バナー広告 ネイティブ広告 インストリーム広告 インタースティシャル広告 リワード広告 アプリ起動広告 |
アドネットワークの説明については、下記の記事で詳しく解説しています。
・【入門編】5分で仕組みと出稿先が分かる!アドネットワークとは?
(6)DSP広告
DSPとは、広告主の費用対効果の最大化を目的としたプラットフォームです。
広告主がターゲット、予算、広告(クリエイティブ)を入力するだけで、関連性の高い媒体、ユーザーを見つけて広告を配信してくれます。DSPには、広告代理店が運用するタイプと、AI(機械学習)が運用するタイプがあるため、自社に合ったものを選びましょう。
DSP広告を利用すれば、広告の効果の最大化を目指せますが、意図しない広告に配信されることもあります。
そのため、、アドネットワークを利用する場合は、どのような媒体に広告が配信されているのか管理するようにしましょう。
特徴 |
関連性の高い媒体、ユーザーを見つけて広告を配信してくれ 広告の効果の最大化を目指せる 不適切な媒体への配信によりブランド毀損や炎上のリスクがある |
代表例 |
<運用型> UNIVERSE Ads Red Logicad <自動化> ADMATRIX DSP UNICORN Criteo |
課金方式 費用相場 |
クリック課金 (CPC):50円~100円/クリック インプレッション課金 (CPM):100円~500円/1,000回表示 ※キーワードやプラットフォームにより変動 ※初期費用や月額費用がかかる場合があります |
フォーマット |
動画広告 バナー広告 |
DSP広告の説明については、下記の記事で詳しく解説しています。
・【入門者向け】DSPとは?仕組みからDSP広告までご紹介!
【6】自社に最適な運用型広告の選び方
運用型広告には、さまざまなプラットフォームがあります。成果を出すためにも、自社に最適な運用型広告を選びましょう。ここでは、自社に最適な運用型広告の選び方を3つご紹介します。
(1)広告出稿の目的から選ぶ
運用型広告を選ぶ際に、目的を明確にすることが大切です。何を達成したいのかを意識することで、最適な媒体の選択できて、必要な予算の見極めができるようになります。
例えば、短期的な効果を出したい場合は、顕在顧客にアプローチできる広告を選ぶべきです。一方で、認知拡大やブランド強化が目的の場合は新規顧客の開拓が目的の場合は、潜在顧客にアプローチできる広告がおすすめです。
このように選ぶべき広告が変わるため、まずは目的を明確に定めましょう。
(2)広告予算から選ぶ
運用型広告は小額から始められますが、DSPなど多額の予算が必要になる場合もあります。広告媒体を広げれば、新しいユーザー層にリーチでき成果を伸ばせる可能性は高まりますが、一方で単なる予算消化で終わることも珍しくありません。単に媒体を増やすだけでは無意味な施策になることもあります。
各広告には強みと弱みがあります。それらを理解した上で予算内で利用できるものを選ぶことが大切です。
例えば、コンバージョンを最優先したい場合はリスティング広告が有効的です。しかし、リスティング広告はキーワードによってクリック単価が異なります。競合が多く存在し、1クリック1,000円と高い場合は、他の施策を考えた方がよいです。。このように、広告予算も踏まえた広告運用を心がけ、無駄のない戦略を立てるようにしましょう。
(3)狙っているペルソナが利用する媒体から選ぶ
広告を配信する際には、誰に届けたいのかを明確にし、ターゲット層が普段利用する媒体を選ぶことが重要です。目的や商材に合わせた適切な媒体選定が、広告の効果を最大化する鍵となります。
例えば、SNSプラットフォームを比較しても利用者が異なります。
- TikTok:若年層
- Instagram: 女性
- Facebook:職業・役職者(ビジネス)
- LINE広告: 幅広い年齢層
SNSプラットフォームだけでなく、広告配信先でも同様のことが言えます。
広告の効果を出すためにも、自社の商品、サービスを購入してくれそうな顧客をプロファイルしておきましょう。氏名、年齢、家族構成、職業、出身、性格、1日の生活の流れをまとめておくことで「どのような媒体を使用して情報を収集しているのか?」「どのようなSNSを利用しているのか」を判断できて、媒体選定がしやすくなります。
ペルソナの説明については、下記の記事で詳しく解説しています。
・【保存版】ペルソナとは?必要な要素から作り方や事例までを解説!
【7】運用型広告で成果を出すポイント
運用型広告は運用データを蓄積していき最適化することを前提とした広告です。運用型広告で成果を出すためには「クリエイティブ」「キャッチコピー」「CVポイント」「遷移先のLP」の改善が必要となります。そのため、運用型広告を利用する前に、どのような改善が必要かを確認しておくと安心できます。1つ1つの改善方法について解説します。
(1)クリエイティブの改善
運用型広告で成果を出すためには、クリエイティブの質を向上させることが大切です。なぜなら、クリエイティブはユーザーの興味を引き、アクションを促すキッカケとなるものだからです。
そのため、ターゲットに刺さるビジュアルやメッセージにしましょう。さまざまな情報を届けたくなると思いますが、本当に伝えたいことを絞り込むことで、相手に伝わりやすくなります。
広告のクリック率が低い場合は、ターゲットに刺さるクリエイティブに改善していきましょう。
(2)キャッチコピーの改善
運用型広告で成果を出すために、キャッチコピーの改善も欠かせません。
ターゲットが抱える課題や欲求を示すフレーズを盛り込むと、自分事に捉えてもらえるようになり、広告がクリックされるようになります。
BtoCの場合は「憧れの〇〇さんのようになれる」など感情を揺さぶるようなキャッチコピーにすると、興味を持ってもらえます。その一方で、BtoBの場合は「業務時間を50%短縮」「コストを30%削減」などベネフィットを具体的な数字で示す効果が得られやすいです。また「業界初」「〇〇限定」と強調すると興味・関心を抱いてもらいやすくなります。
広告のクリック率ヤコンバージョン率が低い場合は、キャッチコピーを改善していきましょう。
(3)CVポイントの改善
運用型広告で成果を出すためには、CVポイントの改善も大切です。
例えば、Web会員数を増やしたい場合、入力フォームの項目が多すぎると離脱してしまいます。氏名とメールアドレスの2つにするなど、入力フォームの項目を減らすと会員登録のハードルが下げられます。
もし、スマートフォンからの流入が多い場合は、モバイル端末で入力しやすいかどうかも検証しましょう。
また、広告の遷移先のLPのCVボタンの位置もこだわることをおすすめします。ファーストビューにCVボタンを設置しておくことで、CVが獲得しやすくなります。
広告はクリックされているにも関わらず、コンバージョン率が低い場合は、CVポイントを改善していきましょう。
(4)遷移先のLPの改善
運用型広告で成果を出すためには、遷移先のランディングページ(LP)の改善も大切です。ユーザーがランディングページ(LP)に到達した瞬間に、何を得られるのか瞬時にわかるサイトにしましょう。
また、広告とLPのメッセージを一致させることも大切です。広告で訴求した内容とLPの内容が異なると、ユーザーは離脱しやすくなるため、一貫したメッセージを心がけましょう。
導入企業数や顧客の声を載せる場合はデータを示すと信頼されやすくなります。
LPが最適化されていなければCVは獲得できません。そのため、広告はクリックされているにも関わらず、コンバージョン率が低い場合は、LPを改善していきましょう。
【8】TECH+で行った成功事例を目的別でご紹介
TECH+では運用型広告を利用して、メディアの会員獲得やリード獲得に成功しています。弊社がどのような工夫をして成果を出しているのかをご紹介します。
(1)自社サイトの会員獲得
マイナビTECH+の会員数は約21万2,000人を誇ります。会員者数を増やすために、運用型広告を利用しています。
弊社はターゲットとなる読者が興味を持ちそうなテーマを選定し、ホワイトペーパーを作成しました。マイナビTECH+はIT関連に興味を持つ読者が多いため、「生成AI最前線 ついに始まるLLMのビジネス活用」をテーマにしたホワイトペーパーを専門家の協力を得ながら作りました。
このホワイトペーパーのダウンロードをCVポイントにして、SNS広告を運用しました。SNS上のユーザーの反応を見ながらクリエイティブを改善したことで、低コストで会員獲得に成功しました。当初予想していた会員獲得コストを20%削減することに成功した事例です。
(2)自社のリード獲得
マイナビTECH+は、BtoBマーケティング支援サービスのリードを獲得するためにリスティング広告を運用しました。ユーザーがどのようなキーワードを検索するかを洗い出して広告を配信後、キャッチコピーを改善してコンバージョン数を増やすことに成功しました。
リスティング広告で成果を出すためには、ランディングページ(LP)の内容も重要だと気付き、サービスサイトを改修しています。BtoBマーケティング支援サービスのランディングページは、各サービスへ瞬時に飛べるようになっています。このように改修し、キーワードとランディングを組み合わせることで、リード獲得に成功しています。
【9】運用型広告は自社ですべきか?代理店に依頼すべきか?
運用型広告は自社ですべきか、代理店に依頼すべきかに悩んだ際は、それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上で、どちらが自社に合っているかを判断することが大切です。
項目 |
自社運用 |
代理店運用 |
コスト |
広告費用のみ |
広告費用+運用手数料 |
リソース |
必要 |
不要 |
教育 |
必要 |
不要 |
ノウハウ蓄積 |
可能 |
不可能 |
(1)自社運用の特徴
自社運用であれば、運用手数料分のコストを削減できます。広告で成果が見込めない場合、原因を特定して改善していくことができます。成果が出た施策など、ノウハウを蓄積していくことも可能です。
しかし、運用型広告に関する知識が必要になります。運用型広告で成果を出すためには、最新トレンドなどのキャッチアップが欠かせません。そのため、社内に広告運用担当者がいる場合におすすめです。
(2)代理店の特徴
代理店に依頼すれば、運用型広告のプロにお任せできて成果を出してもらえます。広告の設定、運用、改善を全てお任せできるため、広告運用の手間が省けます。
しかし、運用代行手数料を支払わなければなりません。また、クリエティブを差し替えたい場合も瞬時に対応してもらえるわけではありません。自社運用と比較するとスピードが落ちます。このような特徴があるため、広告運用の知見を借りたい場合やリソース不足の場合におすすめです。
【10】BtoBの運用型広告ならTECH+
運用型広告の成果が思うように出ない場合や社内リソースが不足している場合は、TECH+にご相談ください。TECH+では、BtoBマーケティング支援サービスを提供しています。
認知拡大からリード獲得、リード育成、商談化までワンストップで支援しています。マイナビが保有する媒体を活用した広告もご提供できることが強みです。お客様に最適なサービスをご提案させていただくので、マーケティングで課題を感じている方は、お気軽にご相談ください。
<マーケティング支援サービスの内容>
オンライン広告/純広告/タイアップ広告/テレマ型リード獲得サービス/記事型オンラインリードサービス/アンケート型リード獲得/フォローコール/お手紙施策/カスタマイズ型ウェビナー/協賛型ウェビナー
【11】まとめ
運用型広告はさまざまな種類があります。マーケティングで成果を出すためには、広告の目的を明確にして、ターゲットと接点が持てて予算内で利用できるものを選ぶことが大切です。そのため、各広告の特徴や費用相場を理解しておきましょう。
また、運用型広告とは、広告を運用してデータを蓄積していき運用を最適化することを前提としています。そのため、広告運用データを見ながら改善していきましょう。この記事では、運用型広告の種類や選び方をご紹介したため、自社に合ったものを利用してみてください。
もし、運用型広告を利用しており、成果が見込めずに悩んでいる方はマイナビTECH+にご相談して頂ければ幸いです。広告運用のプロが代行させていただきます。
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。