メールマーケティングとはメールを使ったマーケティング。
低コストで多くの顧客とコミュニケーションを取れることから、BtoBマーケティングにおける有効アプローチ方として考えられています。
メールマーケティングを導入しようと検討しているのであれば、メールマーケティングについてしっかり理解することが重要です。
当記事ではメールマーケティングの概要、メリット・デメリット、手法、始め方、効果的に行うためのポイントまで幅広く紹介します。
マーケティング
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平 [2022.11.24]
メールマーケティングとはメールを使ったマーケティング。
低コストで多くの顧客とコミュニケーションを取れることから、BtoBマーケティングにおける有効アプローチ方として考えられています。
メールマーケティングを導入しようと検討しているのであれば、メールマーケティングについてしっかり理解することが重要です。
当記事ではメールマーケティングの概要、メリット・デメリット、手法、始め方、効果的に行うためのポイントまで幅広く紹介します。
メールマーケティングとはメールを使ったマーケティング施策の一つです。
目的としては、大きく2つに分かれており、53.92%の方が新規顧客の獲得のため、47.06%の方が顧客育成のために利用しております。(引用:【調査レポート】102名に聞いたメールマーケティングで重視している事と配信頻度!)
従来のメールマーケティングでは、同じタイミングで同じ内容のメールを一斉送信するのが一般的でした。
しかし最近では、ターゲットに適切な内容を適切なタイミングで配信することが重要な要素となっています。
2021年の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、30代以上の世代はメール利用率が高いという調査結果も出ています。
SNSが台頭するようになった現代においても、依然としてメール利用者は多いのです。
また、メールマーケティングが重要な理由として、「顧客との関係性構築に役立つ」という点が挙げられます。今や情報社会と言われている現代。
ユーザーは自分で調べ、比較検討するのが当たり前となりました。そのため、良い商品・サービスを作っても必ずしも売れるわけではなくなったのです。
自社の商品・サービスを知ってもらうためにも、企業側から積極的にアプローチし、ユーザーとの接点を作っていくことが必要です。
メールマーケティングではお得な情報、役立つ情報を配信し、ユーザーと定期的にコミュニケーションを取ることができるため、継続的に顧客との関係を築くことができます。
特に商品・サービス購入の検討段階が長いとされるBtoBにおいて、メールマーケティングは必要な取り組みと言えるでしょう。
リードとの関係を構築し、自社商品やサービスへの興味・関心を高められれば、商談や成約につなげることもできます。
メールマーケティングはメールを使って商品・サービスを訴求する手法です。
そのため、メルマガ(メールマガジン)はメールマーケティングの手法の一つに該当します。
メルマガでは、自社の新商品・サービスやキャンペーンの情報を、配信リストをもとに一斉に送信します。
メールマーケティングを検討している企業は、メールマーケティングの特徴やメリットを知っておくことが大切です。
ここではメールマーケティングを実施する5つのメリットを紹介します。
メールマーケティングは他のマーケティング手法に比べて比較的低コストで始められるのがメリットです。例えば、紙のダイレクトメールはハガキ代、印刷代、郵送料など費用がかかります。
一方のメールマーケティングでは、やインターネット環境があればすぐに始められるので、低コストで済ませることが可能です。
コストを抑えることができるため、失敗した場合のリスクを軽減できるメリットもあります。
メールは顧客セグメントごとに配信できるので、顧客ごとに訴求文章や配信タイミングを最適化できます。
顧客によってニーズも違えば、メールを読むタイミングも様々。
メールマーケティングでは、顧客のニーズやタイミングに合わせて情報を配信するため、顧客はメールの内容に興味を持ちやすいのです。
下記の記事でホットリードについて詳しく解説しています。
・ホットリードとは?意味や定義から効果的な5つの獲得方法まで解説!
メールマーケティングは効果検証がしやすいのもメリットの一つとして挙げられます。
メールは開封率やリンクのクリック数、解約数などを簡単に分析することが可能です。
例えば、開封率が良くなかった場合、
「メールの件名(タイトル)が良くないのでは?」
「配信するタイミングが適切ではなかったのでは?」
という仮説が立てられます。
施策がうまく行かなかった場合でも様々な指標を分析できるため、原因や改善点が見つけやすいのです。
原因や改善点をもとに、より精度の高い施策につなげることができます。
メールマーケティングは継続的にコミュニケーションを取れるのが特徴。
適切なメール配信を行うことで、顧客との関係性構築につながります。
顧客との関係が深まれば、満足度向上やアップセルも期待できるでしょう。
また、メールマーケティングはオウンドメディアやSNSといった手法とも相性が良いとされています。
メールからオウンドメディアに誘導したり、メールコンテンツ内にSNSへのリンクを設置したりするなど、顧客との接点を増やすのにも効果的です。
メールマーケティングは売上アップにつながります。
顧客一人ひとりに合わせてアプローチを行うため、顧客の購買意欲を上げやすいのです。
ニーズは顧客や状況によって様々。顧客のニーズを常に把握し、上手く商品・サービスを訴求できれば、継続的な売上の創出につながります。
メールマーケティングにはデメリットもあります。メールマーケティングの3つのデメリットを紹介します。
メールマーケティングを導入するにあたって、
など一定のコストはかかります。機能や性能によって料金も様々。
事業規模や状況などを考えず導入してしまうと、費用対効果が薄くなってしまう可能性があります。
メールマーケティングでは、顧客と定期的にコミュニケーションを取ったり、顧客にとって優良なコンテンツを作成するなどの業務が発生します。
メールマーケティングを新規で始める場合は、対応する人材を用意しなければいけません。
ただし、体制が整っていない状態で人的リソースを割いてしまうと、返って業務の生産性を悪化させてしまう恐れもあります。
メールマーケティングを導入する際は、十分なリソースを割けるか、体制が整っているかなど考慮した上で検討するようにしましょう。
顧客満足度を低下させるリスクがあることにも注意しましょう。不必要なメールや大量のメールを送ってしまうと、顧客が離れてしまう可能性があります。
迷惑メールに設定されてしまうと、メールを呼んでもらえる可能性はほとんどなくなってしまいます。
メールを配信する際は、タイトルや内容、配信頻度に十分に気をつける必要があります。
メールマーケティングを実施するための具体的な手法を5つ紹介します。
メールマガジン(メルマガ)は自社の新製品・サービスやキャンペーンの情報を配信リストに一斉送信する方法です。
メルマガ会員に対して、同じ内容のメールを、同じタイミングで配信します。ただし、自社のタイミングで一斉配信できるものの、ユーザーによっては開封してくれない可能性があります。
すべての顧客にとって有益な情報や顧客全体の関心が高いと思われる情報を配信する必要があります。
セグメントメールはユーザーの属性に合わせて適切なコンテンツを送信する方法です。
ユーザーを「地域」「業種」「特定のアクションを行った」などの属性や条件で分類し、特定のユーザーごとのコンテンツを提供します。
各ユーザーに適した情報を提供し続けられるので、効率的に顧客との関係を築くことが可能です。
下記の記事でセグメント配信について詳しく解説しています。
・セグメント配信とは?効果的な4STEPから成功事例まで徹底解説!
リターゲティングメールは自社サイトやオウンドメディアを一度訪れたユーザーに対して、メールで再度アプローチする方法です。
例えば、
など、ユーザーの行動を後押しする形でメールを送ります。
ユーザーの興味に合わせて発信するため、興味を惹きつけやすくなり具体的な行動を起こしてもらえる可能性が高まります。
ステップメールは予め作成しておいた複数のコンテンツを、ユーザーの状況に合わせて段階的に送る方法です。
段階的にメールを配信し、ユーザーの購買意欲を高めた上で商品・サービスの購入へ誘導しやすいのがメリットです。
以下ステップメールの一例です。
ただし、ステップメールは段階的に複数のメールを配信するため、その分メール作成に時間がかかります。
休眠顧客発掘メールは過去に何かしらのやり取りがあったが、成約まで至らなかったユーザー(休眠顧客)に対して再度アプローチする方法です。
過去にやり取りがあったユーザーは再度アプローチを試みることで、成約につながる場合もあります。
状況確認など近況を尋ねる形でメールを送信します。
ただし、休眠顧客は「成約に至らなかったユーザー」であるため、メール内容や配信タイミングを慎重に検討する必要があります。
メールマーケティングの始め方について、各ステップごとに分けて解説していきます。
メールマーケティングを実施する際は、達成したい目標(KGI・KPI)を決めることが重要です。
事前に目標を決めておくことで、目標から逆算してより具体的な戦略を立てることができるようになります。
自社の現状や過去の実績などから適切なKGI・KPIを設定するようにしましょう。
また記事の冒頭でも説明した通り、53.92%の方が新規顧客の獲得のため、47.06%の方が顧客育成のために利用しております。
目的に応じて、手法を理解しておく必要があるので「リード獲得のためか?」「リードナーチャリングのためか?」を決めておく必要があります。
下記では、目的に応じたメールマーケティングの手法をまとめておりますので、参考にしてみてください。
下記の記事でメールでリードを獲得する方法について詳しく解説しています。
・【図で分かる】メールでリードを獲得する4つの手順+効果的な3つの手法
下記の記事でメールでリードをナーチャリングする方法について詳しく解説しています。
・リードナーチャリングをメールで行う6つの方法!
メールマーケティングを成功させるためには、ターゲット・ペルソナを設定するのが効果的です。
ターゲット・ペルソナは自社の商品やサービスに興味がある人物像のこと。
ターゲットは年齢や性別、住んでいる地域、ペルソナでは職業や年収、抱えているニーズや悩みなど詳細な情報を設定します。
事前にターゲット・ペルソナを設計しておくことで、顧客視点でメールを送ることが可能になり、メールの精度を高められます。
ペルソナ設計をもとに、配信リストを作成します。
配信リストを作成する際に必要なメールアドレスは、名刺交換やセミナー、資料ダウンロードの申込履歴などから取得できます。
配信リストを作成する上でペルソナ設計は重要です。ペルソナ設計をしっかりと行わないと、自社の商品・サービスに興味のない層に届いてしまい、非効率となってしまいます。
作成した配信リストで成果が見込めない場合は、配信リストを再度見直す必要があります。
配信リストを作成する上でリストマーケティングの考え方が重要になってきます。
下記の記事で、リストマーケティングについて詳しく解説しているのでご確認ください。
・リストマーケティングのやり方!成果を出すためのポイントまで解説
配信リストのユーザーに合わせたコンテンツを考え作成します。
顧客の興味を惹き、満足してもらえるような情報を配信することが重要です。競合や成功企業のメールマーケティングを調査するなどして、メールの精度を高めていきましょう。
準備が整ったら、配信リストに記載された顧客に向けてメールを配信します。メール配信をより効率的に行うのであれば、メール配信ツールやMAの利用がおすすめです。
メール配信後は開封率や購読解除率(チャーンレート)など見るべき指標等を分析し、効果測定を実施するようにしましょう。
成果の有無に関わらず、改善点がないか模索することが大切です。
改善点を整理した上で、次なる施策を打ち出しPDCAサイクルを回していきます。自社にとって最適なメールマーケティングになるよう、施策をブラッシュアップしていきましょう。
メールマーケティングを効果的に行うためには、分析と改善が必要不可欠です。
ここではメールマーケティングで分析するべき指標について紹介します。
「開封率=(開封数÷有効配信数)×100(%)」
開封率はメールの送信数に対するメールの開封数の割合です。
顧客に届いたメールの内、どれくらいのメールが開封されているのかを示す指標となっています。
メールを開封されないことには成果にはつながりません。多くの顧客に興味を持ってもらうための創意工夫が求められます。
また、開封率はメール本文中にある画像を読み込んだかどうかで判定するため、テキストのみのメールは開封率に含まれません。
開封率を計測する場合は必ずHTMLメールを使用しましょう。
「クリック率=(クリック数÷有効配信数)×100(%)」
クリック率はメールの送信数に対するコンテンツ内URL等のクリック数の割合です。
URLは資料請求や商品購入などの成約ページにつながっているため、クリック率は重要な指標となります。
「購読解除率(チャーンレート)=(期間内の購読解除数÷期間当初の購読数)×100(%)」
購読解除率(チャーンレート)は購読者数に対する購読解除数の割合です。一定期間内にどれだけの顧客が解約したのかを示しています。
下記の記事でチャーンレートについて詳しく解説しています。
・チャーンレートとは|種類や平均値、算出方法、改善のポイントをまとめて解説
ここではメールマーケティングを効果的に行うためにポイントを紹介します。
以下で紹介するポイントを押さえてメールを配信することで、メールマーケティングの精度を高めることが可能です。
メール配信は手動で行うことも可能ですが、一定規模のメール配信を実施する場合は手動だと限界があります。
メール配信ツールやMAなどを利用することで、効果的かつ効率的にメール配信を行うことが可能です。
金額・機能は提供会社によって異なるため、自社の目的・用途にあったものを導入するようにしましょう。
ABテストではAパターン、Bパターンの2つのパターンを用意して効果検証を行います。
テストによって2パターンではなく、複数のパターンを用意することもあります。
ABテストで細かな改善を繰り返すことで、「どのパターンが効果的なのか」を分析することが可能です。
メールマーケティングのABテストでは、件名や内容、ファーストビュー、配信タイミングなどを比較対象として検証します。
例えば、Aパターンでは「現存のメール」、Bパターンでは「仮設をもとにタイトルのみを変えたメール」として試験的に配信します。
配信後、Bパターンの成果が良かった場合、タイトルの変更によるものだと分かるわけです。
ABテストで細かな改善を繰り返すことで、メールマーケティングの効果を最大化することができます。
顧客のニーズや状況は絶えず変わり続けています。
必ずしも同じパターンのメール内容が顧客に響くとは限りません。費用対効果を高めるためにも、分析・改善は徹底して行うことが重要です。
ただ、開封率やクリック率をチェックするだけでなく、
など原因や改善点をしっかり整理し、次のメールマーケティング施策につなげていきましょう。
メールマーケティングを効率的に実施するためにはツールの導入が欠かせません。
ここではメールマーケティングに必要なツールを3つ紹介します。
メール配信に特化したものです。
をまとめて行うことができます。
HTMLメールツールとは、原稿に装飾や画像を挿入することができます。
顧客に興味を持ってもらうためにも、魅力的なメールを作成する必要があります。
HTMLメールを使うことで、見た目的にインパクトのあるコンテンツを作ることが可能です。読み応えのあるメール内容で、顧客の満足度向上につなげることができます。
また、HTMLメールではメールの開封率を測定することが可能です。開封率を参考にデザインを変更したりすることもできます。
MA(マーケティングオートメーション)はマーケティング活動をサポートするためのものです。
MAを活用することで、配信リストの作成や顧客情報の管理などに役立てることができます。
また、MAはメールマーケティングだけなく、マーケティング全般の管理に対応しています。
Webサイトの行動履歴の分析も可能なため、詳細な分析ができます。
今回の記事ではメールマーケティングの概要、メリット・デメリット、手法、始め方、効果的に行うためのポイントを紹介しました。
メールマーケティングはメールを使ったマーケティング手法です。
有効に活用できれば顧客との関係を築くことができ、売上の向上が期待できます。
メールマーケティングを実施するためには配信リストやコンテンツを作成するなどの事前準備が必要です。
また、効果的な施策につなげるためにも、メール配信ツールやMAの導入、分析・改善なども忘れてはいけません。
今回紹介したポイントを参考に、より効果的なメールマーケティング施策につなげていきましょう。
【TECH+マーケティング責任者】武本 大平
2021年からTECH+ のマーケティング部門立ち上げを推進。現在はTECH+マーケティング担当として、 各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。マーケティング実務検定3級、SEO検定1級、ネットマーケティング検定を保有。
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