3C分析とは?目的ややり方を徹底解説【マーケティングの基本】

3C分析とは?目的ややり方を徹底解説【マーケティングの基本】

ビジネス競争が激化する中で、消費者のニーズを的確に捉えて、自社の強みを活かすマーケティング戦略が求められるようになりました。

しかし「自社の強みがわからない」「消費者のニーズを的確に捉えることができない」と悩むこともあります。このような悩みを解決するために活用したいフレームワークが「3C分析」です。

今回は、3C分析の基本知識から実践的なやり方までを解説します。この記事では、実際にトヨタ自動車やAmazonを分析してみるため、3C分析を習得したい方は参考にしてみてください。

【1】3C分析とは

3c-3c分析01

 

3C分析とは、マーケティング戦略を立案する際に用いられるフレームワークです。経営コンサルタントの大前研一氏の著書「The Mind of the Strategist」にて提唱されて、国内外で広まりました。

市場・顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの要素を分析して、企業を取り巻く環境を明らかにし、適切な意思決定を下すために活用します。

  • 3C分析
 

対象

分析項目

外部環境

市場・顧客

(Customer)

<市場>

  • 市場規模
  • 成長性
  • 市場状況の変化

 

<顧客>

  • ニーズ
  • 購買行動
  • 購買プロセス

競合

(Competitor)

<存在>

  • 業界内でのポジション
  • 市場シェアとその推移
  • 業界内外への影響力

 

<プロダクト>

  • 商品の特徴
  • 開発力、資金力、宣伝力
  • 顧客数
  • 事業規模
  • 収益性、生産性

内部環境

自社

(Company)

<自社>

  • 商品の特徴
  • 市場シェアとその推移
  • 資産状況、資本力
  • 開発力、宣伝力
  • リソースの状況
  • 企業としてのビジョン

 

(1)3C分析の目的

3c分析_バリュープロポジション

3C分析の目的は、マーケティングを成功させるために、自社の優位性を発見することです。

市場は複雑化し、ビジネス競争が激化したため、良い商品やサービスを作れば売れる時代は終わりました。

つまり、商品やサービスが売れるように「市場•顧客」「競合他社」「自社」を分析して、自社の優位性を見つけ差別化を図る必要が出てきたのです。つまり、マーケティングの精度を高めるために、3C分析を活用します。

自社の優位性を、KSF(成功要因)と呼んだり、バリュープロポジションと呼んだりすることがあります。

(2)3C分析が必要な場面

マーケターが3C分析を活用する場面はさまざまです。

新規参入の検討

市場規模や市場成長率を調査すれば、新規参入すべきかどうか冷静な判断ができるようになります。さらに、競合他社と自社のポジションを整理すれば、自社の優位性が何か、成功するのかまで計算できるようになります。

新商品の企画

顧客のニーズを把握して、他社と差別化した商品を開発すれば、ヒット商品を生み出すことができます。既に競合他社が販売している商品でも、デザインや性能、価格などで差別化を図ることで売れやすくなります。

マーケティング戦略

顧客の購買行動、属性を理解することで、効果的なプロモーションを打てるようになります。また競合他社のプロモーションの動きを把握した上でマーケティング施策を打てば、他社とバッティングすることなく、幅広い顧客に自社商品の魅力を伝えられるようになります。

売上低迷の原因分析

市場変化や競合他社を調査することで、顧客離れの原因を特定できて対策を講じられるようになります。

 

(3)マーケティング戦略策定プロセス

3C分析はマーケティング戦略を策定するプロセスで活用します。そのため、3C分析を学ぶ前に、マーケティング戦略策定プロセスを確認しておきましょう。

  • マーケティング戦略策定プロセス

マクロ環境分析

PEST分析

市場全体を分析して参入・撤退を判断する

ミクロ環境分析

5フォース分析

自社が影響を受ける市場を分析する

業界分析

3C分析

業界を分析する

戦略分析

SWOT分析

自社の優位性を整理する

マーケティング基本戦略

STP分析

自社のポジションを決める

マーケティングミックス

4P・4C

製品、価格、販路、プロモーションの方針を定める

3C分析は「自社なら提供できて、競合他社が提供できない独自の価値(=バリュープロポジション)を洗い出すためのステップとなります。

バリュープロポジションを洗い出すことで、マーケティング戦略分析が施策立案がしやすくなります。

つまり、マーケティング戦略策定プロセスにおいて、非常に重要なステップです。

下記の記事で、マーケティングフレームワークについて詳しく解説しています。

【テンプレ付き】マーケティングフレームワークとは?代表的な16種類と選び方を解説!

【2】3C分析の基本フレームワーク

3C分析は市場・顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの要素を分析し企業を取り巻く環境を明らかにすることです。3C分析は、外部環境から内部環境へと順番に分析していきます。

  1. 市場・顧客(Customer)
  2. 競合(Competitor)
  3. 自社(Company)

ここでは、3つの要素を分析する方法について解説します。

 

(1)市場・顧客(Customer)

顧客視点でマーケティング活動を進めるのが成功の鍵です。そのため、まずは市場・顧客の分析から行いましょう。市場分析はマクロ分析、ミクロ分析の2段階で行います。

3c-3c分析02

1.マクロ分析:市場全体の把握をする

まずは、マクロ分析で市場全体を把握しましょう。マクロ分析では、PEST分析を活用します。PEST分析とは「政治」「経済」「社会」「技術」の観点で分析する手法です。

  • PEST分析

政治(Politics)

最新の法律に対応できるか

経済(Economy)

市場の成長性が見込めるか

社会(Society)

社会的価値観の変化に対応できるか

技術(Technology)

技術のトレンドは何か

PEST分析については下記の記事で詳しく解説しています。

pest分析とは?マクロ環境分析の目的ややり方、分析事例まで解説!

 

2.ミクロ分析:自社に関係する市場・環境を把握する

次に、ミクロ分析で自社に関係する市場や環境を把握していきましょう。

ミクロ分析には5F分析を活用します。5F分析とは、自社に影響を与える5つの要因を考えるためのフレームワークです。

  • 5F分析

競合他社の強さ

(Industry Rivalry)

競争他社の数、競争の激しさ

新規参入者の脅威

(Threat of New Entrants)

新規参入の容易さ・難易度

代替品の脅威

(Threat of Substitutes)

顧客が他の製品やサービスに乗り換える可能性

顧客の交渉力

(Bargaining Power of Buyers)

顧客の経済力はあるか

供給業者の交渉力

(Bargaining Power of Suppliers)

売り手との力関係

5フォース分析については下記の記事で詳しく解説しています。

5フォース分析とは?目的やメリット、やり方を解説!

3.顧客を分析する

次に、顧客分析です。

顧客のニーズを把握するためには、何を求めているのかを聞き出す必要があります。

顧客に対してアンケート調査やインタビュー実施したり、レビュー分析を行ったりして顧客のニーズを把握していきましょう。

新商品を開発する場合は、市場に出回っている商品で満たされていない顧客のニーズを踏まえて商品開発するとヒット商品が生まれやすくなります。そのため、商品開発前に、顧客へインタビューを行い、どのような商品があれば嬉しいかを聞き出しましょう。

顧客のニーズ、ライフスタイルなどを把握できたらプロファイリングします。

性別、年齢、職業、興味関心など得た情報をデータにまとめておき、ペルソナ像を描いておくと、マーケティング戦略を練る上で役立ちます。

ペルソナについては下記の記事で詳しく解説しています。

・【保存版】ペルソナとは?必要な要素から作り方や事例までを解説!

 

(2)競合他社(Competitor)

次に外部環境の競合他社を分析します。競合他社の動向を把握することで、自社独自の価値が分かるようになり、適切な戦略を立てられるようになります。

競合他社に関しては「結果」と「要因」の2軸で分析することが大切です。

結果と複数の要因をまとめるフィッシュボーンチャートを使用しましょう。

フィッシュボーンチャートを使用すれば、競合他社A社がシェアNo.1の理由を可視化できます。このように、可視化することにより話し合いやすくなるため、ぜひフィッシュボーンチャート図を使用してみてください。

「結果」の軸

競合他社が達成した数字

  • 売上高
  • 利益率
  • シェア率
  • プロダクト数
  • ブランド認知度
  • 顧客満足度

「要因」の軸

結果を生み出した要因

  • マーケティング施策
  • 製品の差別化ポイント
  • 組織力
  • その他

 

(3)自社(Company)

次に内部環境の自社を分析します。自社製品の売上状況、市場シェア、収益性、販路、経営資源などを評価して自社の強みや弱みを洗い出します。

自社を評価する際はVRIO分析を利用しましょう。VRIO分析とは、企業の経営資源を分析して競争優位性を把握するためのフレームワークです。

  • VRIO分析

価値(Value)

顧客ニーズを満たしているか

希少性(Rarity)

競合他社にはない独自性を持っているか

 

模倣困難性(Imitability)

他社が容易に模倣できない強みを持っているか

組織活用性(Organization)

リソースを効率的に活用できているか

 

3つの要素を分析してきましたが、どの顧客に対して、どのような価値を提供すればよいのかを示すマーケティング戦略策定の土台の完成です。

 

【3】3C分析のやり方・ポイント

市場・顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)を分析する際は、3つのポイントを押さえておきましょう。

  • 事実情報を集める
  • データを整理・可視化する
  • マーケティング戦略に応用する

ここでは、3C分析のポイントについて解説します。

 

(1)事実情報を集める

情報収集する際には、主観的な意見を集めないように気をつけましょう。特に社内で得た情報には希望的観測が含まれているケースが多く見受けられます。

また、インターネット上の情報だけに頼らないことも大切です。

現地に足を運んだり、顧客にインタビューして得られる価値の高い情報を収集しましょう。顧専門家にインタビューすると、信頼性の高い情報が得られます。

万が一、インターネット上の情報を利用する場合は、データソースを確認した上で信頼するに値するデータのみを活用しましょう。

 

(2)データを整理・可視化

集めた情報を活用するためには、情報の整理と共有が欠かせません。情報をそのまま提示するのではなく、フレームワークを使用して整理しましょう。

そして、情報を整理できたら表やチャートを使用して可視化し、関係者と共有してください。

例えば、売上データを共有する場合は、月別売上の推移を折れ線グラフで示すと、季節的な変動が一目で把握できるようになります。また、カテゴリ別の売上構成を示した円グラフを作成すれば、どの商品やサービスが最も売上に寄与しているかを把握できるようになります。

円滑な情報共有にはデータの可視化が重要です。グラフや表が何を表しているのか一目で分かるタイトルを付けたり、強調したいポイントを目立たせたりと工夫することで、マーケティング戦略が立案しやすくなります。

 

(3)マーケティング戦略に応用

3C分析のデータを整理した後は、その結果とSWOT分析を活用して、マーケティング戦略に落とし込んでいきます。SWOT分析とは4つの観点から自社の強み・弱み・機会・脅威を明確にするためのフレームワークです。SWOT分析でマーケティング施策の方向性を決めていきます。

  • SWOT分析

強み

(Strengths)

自社の優位性、競合他社より優れている点

弱み

(Weaknesses)

自社の課題、競合他社に劣っている点

機会

(Opportunities)

外部環境で追い風となる要素

脅威

(Threats)

外部環境におけるリスクや障害

 

例えば、自社商品のパッケージキャラクターが20代女性から支持を集めていたことが判明した場合(強み&機会)、20代女性向けにSNSキャンペーンを展開したり、読みそうなメディアに広告を掲載すると認知拡大、購買促進に繋げられるでしょう。

しかし、競合他社が20代女性向けに広告展開を行っている場合(脅威)は、差別化されたメッセージ、異なる媒体で広告展開した方がしなければなりません。

このように、効果的なマーケティング施策を打つために3C分析とSWOT分析を活用する必要があります。

SWOT分析については下記の記事で詳しく解説しています。

SWOT分析とは?脅威・機会・弱み・強みの要素から戦略を練る方法を解説

 

【4】3C分析の活用事例

業績が良い会社を3C分析すると、なぜ顧客に選ばれているのかを把握できます。マイナビTECH+が有名企業5社を3C分析してみました。どのような方法で分析するかの参考にしてみてください。

 

(1)NTTドコモ

3c事例01

 

出典元:『NTTドコモ

NTTドコモのシェア率は、2024年10月時点で約35%です。大手通信キャリアの中で最も高いシェア率を誇るキャリアです。

競合他社には、auショッピングなどサービスが充実しているau (KDDI)、価格が安く通信品質が高いソフトバンクが存在します。また楽天モバイルやMVNOなど格安SIMも登場して競争が激化しています。

NTTドコモは幅広い顧客層をターゲットとしていますが、BtoCでは高齢者層、BtoBでは法人向けのサービスに力を注ぎ始めました。

NTTドコモの通信品質、店頭とオンラインでのサポート体制を強みとし、安心して利用できることを打ち出しています。

また、長く利用し続けてもらうために、AI、IoTなど新しい技術を取り入れたサービス開発に取り組んでいることも強みです。

最近ではAI搭載型のオンラインサポートを立ち上げて、24時間365日相談できるようになりました。

このように安心して利用できるスマホとして指示を集め、顧客維持に成功しています。

 

市場・顧客
(Customer)

  • 高品質な通信サービスを求めている
  • カスタマーサポートで安心したい
  • 長期間安心して利用したい

競合他社
(Competitor)

  • au(充実した付帯サービス)
  • ソフトバンク(低価格+高品質なサービス)
  • 楽天モバイル(格安SIMによる低価格を実現)

自社
(Company)

  • 通信品質の高さ
  • カスタマサポート体制の強化
  • 長期で安心して利用できる保証の提供
  • AIやIoTなど新技術の導入

 

(2)Apple

3c事例02

出典元:『Apple

AppleはiPhone、iPad、Mac、ウェアラブルデバイスを販売している会社です。他社メーカーより販売価格が高いですが、増収・増益に成功しています。

Appleの競合には、Android OSを提供するGoogle、PCシェア率を誇るMicrosoftが存在します。Huawei、Xiaomiなどコストパフォーマンスを武器にする中国メーカーも登場しました。

競争が激化していますが、Appleな顧客のロイヤルティを高めて増収・増益に成功しています。

Appleは高所得者層をターゲットにしており、ブランドを感じられる洗練されたデザインの製品を開発しています。Appleのロゴはブランドの象徴となっており、「Apple製品を持つこと」がステータスシンボルになるマーケティング戦略を展開しています。そして、Appleに憧れるユーザーを増やしているのです。

iPhone、iPad、Mac、ウェアラブルデバイスの連携などエコシステムの統合も魅力で、Appleユーザーは他社製品に切り替えにくくなっています。このようなエコシステムにより、競合製品にユーザーが流れにくくなっており、売上が安定しています。

 

市場・顧客
(Customer)

  • ブランド価値を重視
  • 高品質なデバイスを求めたい

競合他社
(Competitor)

  • Google(幅広い価格帯のスマホに対応)
  • Microsoft(PC市場シェアを獲得)
  • Huawei・Xiaomi(低価格のスマホを販

自社
(Company)

  • Appleのステータス性
  • 洗練されたデザイン、プレミアムイメージの強化
  • Apple製品のエコシステムを構築
  • AR/VR、AI技術への投資

 

(3)Amazon

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出典元:『Amazon

Amazonは、ECモール売上ランキングTOPの企業です。楽天、Yahoo!ショッピングの有名な競合他社が存在し、EtsyやShopifyなどニッチ市場に特化したEコマースの登場などから競争は激化してきています。

さまざまなECモールがありますが、Amazonの強みは世界最大規模のオンラインマーケットプレイスであることです。豊富な商品ラインナップを取り扱っています。

またAmazon Prime会員であれば配送料が無料になることも強みです。

さらに、マーケティング力も高いです。Amazon Primeデーなど低価格戦略を実施したり、レビュー、レコメンドなどの機能を活用して購買促進したりなどマーケティング施策が上手く、売上を伸ばしています。

より便利なサービスの開発に取り組んでおり、他社が追随できないようになっています。

 

市場・顧客
(Customer)

  • 低価格で豊富な品揃え
  • 迅速な配送
  • 送料無料サービス
  • 信頼できるレビュー・レコメンド

競合他社
(Competitor)

  • 楽天(ポイント還元率が高い)
  • Yahoo!ショッピング(PayPay連携で決済が便利)
  • Etsy・Shopify(ハンドメイド特化型マーケット)

自社
(Company)

  • 圧倒的な商品ラインナップ
  • AmazonPrimeの提供(送料無料サービス)
  • AIを活用したレコメンド機能
  • 協力なマーケティング戦略
  • 物流ネットワークの構築

 

(4)トヨタ自動車

3c事例04

出典元:『トヨタ自動車

トヨタ自動車は4年連続世界一位の販売台数を記録しました。

自動車業界は国内・国外に競合他社が存在します。国内ではホンダや日産、国外にはテスラ、フォルクスワーゲンなどが存在し、ハイブリッド車やEV車の技術開発における技術開発競争が激化しています。

その中で、トヨタ自動車は燃料電池で業界をリードしてきました。燃費効率が良いハイブリッド車・燃料電池車(プリウスやミライ)は非常に人気です。

また、トヨタはブランド力を有効活用し、幅広い層をターゲットとしています。高級志向の方にはレクサス、ファミリー層にはアルファードなど、ニーズに応じた車種展開をしており、各世代から支持を集め、世界一位の販売台数を誇っています。

 

市場・顧客
(Customer)

  • 世界各国の幅広いユーザー
  • 低燃費・環境性能の高い車両が欲しい
  • 高品質で信頼できる企業から購入したい
  • さまざまな選択肢が欲しい

競合他社
(Competitor)

  • ホンダ(ハイブリッド車に多額の投資)
  • テスラ(先進的な技術開発が強み)
  • 中国メーカー(低価格の自動車を開発)

自社
(Company)

  • 自動車メーカーとしてのブランド力
  • 燃料電池車やハイブリッド車に注力
  • 幅広い車種を展開
  • グローバル生産体制を整備
  • 自動運転など新技術へ投資

 

 

 

(5)SGホールディングス

3c事例05

出典元:『SGホールディングス

SGホールディングスは物価高、人件費の影響を受けながらも増収に成功しています。

宅配便でブランド力を持つヤマト運輸、地域密着型のサービスが強みの日本郵政などが存在する中で、増収に成功しているのはSGホールディングスのみです。

SGホールディングスは製造会社やEC事業者など物流ネットワークを必要とする法人顧客の獲得に注力しています。「翌日配送」や「即日配送」のニーズに対応したり、配送状況をリアルタイムで確認できるようにしたりと工夫しています。

また、配送管理アプリ、倉庫ロボットなど自社開発して業務効率を追求し、多くの荷物を配送し増収増益に成功しました。

 

市場・顧客
(Customer)

  • 翌日配送を依頼したい
  • 商品の配送状況を確認したい
  • 配送料金を抑えたい

競合他社
(Competitor)

  • ヤマト運輸(宅配便としての圧倒的なブランド力)
  • 日本郵便(全国ネットワークを保有、地域密着型サービス)

自社
(Company)

  • 法人向けサービスを強化
  • 翌日・即日配送サービスを提供
  • 配送追跡サービスを提供
  • 倉庫ロボットなどを開発して業務効率化を実現

 

【5】よくある質問(FAQ)

最後に3C分析についてよくある質問をご紹介します。

 

(1)3C分析の読み方って?

3C分析はスリーシー分析と読みます。サンシー分析と言う人もいます。どちらで読んでも構いません。顧客(Customer)」、「自社(Company)」、「競合(Competitor)」の3つのCを分析することから、3C分析と命名されました。

 

(2)BtoC企業とBtoB企業での違いは?

BtoC企業とBtoB企業では、重点的に分析する箇所が異なります。

BtoC企業の場合は、顧客のニーズや購買行動を重点的に分析することが大切です。なぜなら、顧客が商品を購入する際に感情が大きな影響を与えるためです。そのため、消費者の心理を分析して、どのような商品を好むのか、どのようなメッセージが刺さるのか調査していきましょう。

一方で、BtoB企業の場合は購入決定までのプロセスが複雑で長期化しがちです。購入決定まで検討期間中に競合他社が価格を下げれば、そちらに顧客が奪われてしまうこともあります。そのため、市場トレンドや競合他社の動きなども入念に調査しましょう。

 

(3)初心者でも簡単にできるテンプレートは?

インターネット上と検索すると、エクセルやパワーポイント、グーグルスライドなどのテンプレートがダウンロードできます。テンプレートを利用すれば、初めて分析する人でも、市場・顧客、競合他社、自社が理解できるようになります。

 

【6】まとめ

3C分析とは、マーケティング戦略を立案する際に用いられるフレームワークです。

市場・顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの要素を分析し企業を取り巻く環境を明らかにすることで、自社の優位性を発見できます。

この記事では、3つの要素の分析方法とポイントをご紹介しました。そのため、マーケティングを成功させるための指針を定めたい方は、これを機会に3C分析を行ってみてください。

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