BtoB企業のためのリード獲得方法|成功するマーケティング施策とは?
リード獲得
【TECH+ マーケティング担当 責任者】白田翔也 [2025.09.04]
目次
- 【1】BtoBマーケティングにおけるリード獲得の重要性
- 【2】BtoB企業がリード獲得に取り組む前に確認すべきポイント
- 1.現状の課題と自社のリソースを把握する
- 2.リソースを最適化し、戦略的にリード獲得を実行する
- 【3】BtoB企業のリード獲得施策(オンライン)
- 1.ホワイトペーパー
- 2.ウェビナー(オンラインセミナー)
- 3.記事広告
- 4.オウンドメディア
- 5.リスティング・SNS・バナー広告
- 6.メールマガジン(メルマガ)
- 7.プレスリリース
- 8.SNSマーケティング
- 【4】BtoB企業のリード獲得施策(オフライン)
- 1.展示会
- 2.セミナー(対面形式)
- 3.テレアポ(電話営業)
- 4.紙DM(ダイレクトメール)
- 【5】BtoBにおけるリード獲得の成功事例
- 1.TECH+のオウンドメディア活用によるリード獲得
- 2 .共催セミナーによる低コストでのリード獲得
- 3.テレマーケティング型リード獲得サービスによる新規リードの獲得
- 4.国内知名度ゼロから大規模ウェビナーでリード獲得
- 【6】BtoB企業のリード獲得施策を成功に導く4つのコツ
- 1.リード獲得の目的とビジネスの目標を明確にする
- 2.ターゲット顧客を理解して、正確なペルソナを設定する
- 3.成果が上がる施策に注力し、優先順位をつけて実行する
- 4.効果測定と改善を行う
- 【7】リード獲得後のステップ
- 1.リードナーチャリング
- 2.リードクオリフィケーション
- 3.獲得したリードを商談につなげる
- 【8】BtoBマーケティングで中長期的に成果を上げるリード獲得体制の構築方法
- 【9】まとめ|自社に合ったリード獲得施策を見つけ、実行しよう
【1】BtoBマーケティングにおけるリード獲得の重要性
BtoBにおける「リード」とは、自社の商品やサービスに興味を持ち、将来的に購入・契約する可能性のある見込み顧客のことを指します。その「リード」の情報を獲得するマーケティング活動が、いわゆる「リード獲得(リードジェネレーション)」です。
BtoB商材は単価が高い傾向にあり、意思決定に時間がかかることが多いため、リード獲得はすぐに売上に直結するものではありません。だからこそ、リードの数や質を安定的に確保することで将来的な商談・受注の母数を確保し、売上の拡大につなげることが大切です。
下記の記事でリード獲得について詳しく解説しているので、リード獲得に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください!
【2】BtoB企業がリード獲得に取り組む前に確認すべきポイント
「どのような課題があるのか」「そもそも本当にリード獲得が必要なのか」といった現状の整理ができていないままでは、成果につながらない施策に時間を割いてしまうおそれがあります。
また、人的・予算的リソースには限りがあるため、何を優先すべきか、どこに注力すれば費用対効果を高められるのかを見極めることも重要です。
そこでここでは、リード獲得に取り組む前に確認しておきたい「現状の課題とリソースの整理」「最小のリソースで最大の成果を出すための考え方」について解説します。
1.現状の課題と自社のリソースを把握する
BtoBでリード獲得を成功させるには、まず現状の課題と社内のリソースを整理することが重要です。
たとえば、リードの数は十分なのに成約率が低い場合は、リード獲得ではなく商談の進め方に課題があるのかもしれません。一方、成約率は十分なのに成約数が少ないなら、リードを獲得することで成約数の増加が期待できます。このように、現状のマーケティングプロセスのどこに課題があるのかを明確にしましょう。
取り組むべき課題がはっきりしたら、そのための社内リソース(人員、予算など)を確認します。
2.リソースを最適化し、戦略的にリード獲得を実行する
限られたリソースで効果を最大化するには、戦略的に計画して行動する必要があります。
イギリスの経済学者ヴィルフレド・パレートによって提唱されたパレートの法則(2:8の法則、80対20の法則)によると、「売上の大部分(80%)は限られた(20%の)活動から生まれる」とされています。このことからも、最小のリソースで最大の成果を得られる施策への集中が得策だとわかるでしょう。
最小のリソースで最大の成果を得られる施策を見極めるのに役立つフレームワークとして、RICEがあります。RICEでは、以下のスコアによって施策の優先順位をつけていきます。
「Reach(到達人数)」×「Impact(影響度)」×「Confidence(成功確度)」÷「Effort(工数)」
スコアが大きい施策から順に実施すれば、初動で成果を得やすくなるでしょう。
また、社内のリソースが限られている場合は、ChatGPTなどの生成AIや業務委託を活用することも検討してみてください。
こうして施策に優先順位をつけ、社内のマーケティング体制を整えることが、リソースの最適な配分につながります。
【3】BtoB企業のリード獲得施策(オンライン)
ここでは、BtoB企業がオンラインで実施できるリード獲得施策を8つ紹介します。
- ホワイトペーパー
- ウェビナー(オンラインセミナー)
- 記事広告
- オウンドメディア
- リスティング・SNS・バナー広告
- メールマガジン(メルマガ)
- プレスリリース
- SNSマーケティング
それぞれの特徴を押さえて、自社のリード獲得に効く施策を検討しましょう。
1.ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、課題解決のノウハウや業界に関連する知見をまとめた資料のことです。
読者にとって価値ある情報を提供することで、資料のダウンロードと引き換えに連絡先情報(氏名・メールアドレス・会社名など)を取得でき、これがそのままリード獲得につながります。
ホワイトペーパー作成時は、見込み顧客が抱える課題に対する具体的な解決策を中心に、関連するデータや自社の知見を交えた構成にすると説得力が増すでしょう。
下記の記事でホワイトペーパーについて詳しく解説しているので、あわせてチェックにしてみてください!
なお、TECH+ではホワイトペーパーを活用して安価にリード獲得できるメニューがございますので、ぜひチェックしてみてください!
2.ウェビナー(オンラインセミナー)
ウェビナーとは、オンライン上で開催するセミナー形式のイベントのことです。申込時に見込み顧客の情報を取得できるだけでなく、専門的な知見を発信することで、顧客との信頼関係の構築にもつながります。
また、リアルタイムでの接点が得られるのもウェビナーの特徴です。ウェビナー中に投票やQ&Aの機能を使えば、顧客の具体的なニーズを把握しやすくなります。
ウェビナーの効果を高めるには、事前プロモーションと、参加者へのフォローアップを丁寧に行うことが重要です。参加後に録画を配布し、関連資料を提供すれば、見込み顧客の関心を高め、商談へとつなげやすくなるでしょう。
下記の記事でウェビナーについて詳しく解説しているので、あわせてチェックにしてみてください!
なお、TECH+では主催イベントだけでなく、企業様主催イベントの設計や運営、集客までご支援可能なメニューがございますので、ぜひチェックしてみてください!
3.記事広告
記事広告は、雑誌やWebメディアに記事と同じ体裁で掲載される広告です。読み物として情報提供しながら、商品やサービスの認知を広げたり、関心を高めたりできます。通常のバナー広告と比べて読者に受け入れられやすく、専門的な情報や製品価値を、広告色を抑えた形で届けられます。
特に、業界誌や専門メディアへの掲載は、自社発信の情報に比べて権威性をアピールしやすいでしょう。
効果的に展開するには、業界レポートやホワイトペーパーなど価値のある情報を記事広告と連動させ、ランディングページへ誘導し、連絡先情報と引き換えにダウンロードしてもらう仕組みが有効です。この手法により、広範な認知獲得とターゲットを絞ったリード収集を両立できます。
下記の記事で記事広告について詳しく解説しているので、あわせてチェックにしてみてください!
4.オウンドメディア
オウンドメディアとは、自社が運営するブログや情報発信サイトのことです。SEOを通じて検索経由の流入を獲得し、見込み顧客との接点を築くのに役立ちます。また、中長期的にコンバージョンを獲得する施策としても知られています。
なお、オウンドメディアを運用するうえで知っておきたいのがSEOについてです。見込み顧客との接点を持つには検索上位に入って流入を獲得する必要があるためです。
近年のSEOでは、E‑E‑A‑T(経験・専門性・権威性・信頼性)が重要視されます。Googleのアルゴリズムでは、経験にもとづく一次情報を含む記事が評価されやすい傾向にあります。
加えて、単に自社製品やサービスの紹介をするだけでなく、業界で信頼される情報を提供することも重要です。
下記の記事でオウンドメディアについて詳しく解説しているので、あわせてチェックにしてみてください!
5.リスティング・SNS・バナー広告
リード獲得の即効性を重視するなら、広告の活用が有効でしょう。広告には、以下のようなものがあります。
リスティング広告:検索結果に連動して表示される広告で、顕在層の集客に向いています。
SNS広告:XやLinkedIn、InstagramなどのSNS上で配信される広告で、属性や興味関心にもとづいたターゲティングが可能です。
バナー広告:Webサイトの表示枠に出す画像付きの広告で、主に認知拡大やリターゲティングに用いられます。
Web広告は、コンテンツマーケティングやSEOと組み合わせるのが効果的です。たとえば、SEO経由でサイトにアクセスしたことのあるユーザーにリターゲティング広告を配信し、コンバージョンにつなげる手法があります。
下記の記事でリスティング広告やバナー広告について詳しく解説しているので、あわせてチェックにしてみてください!
6.メールマガジン(メルマガ)
メールマガジン(メルマガ)とは、業界に特化したお役立ち情報をメールで定期的に配信し、リードを獲得する手法です。
メルマガは、ペルソナに近い見込み客と効率的につなげる手法といえます。たとえば、IT系のメルマガなら情報システム部門、人事系なら人事部門がメイン読者です。
メルマガの効果を上げるには、有益な情報を配信し続けることが必要です。読者が有益と感じる内容を配信し続けて信頼性を高めておけば、将来的に自社のサービスや商品の導入を検討してくれるかもしれません。
下記の記事でメルマガについて詳しく解説しているので、あわせてチェックにしてみてください!
7.プレスリリース
プレスリリースとは、新サービスや業務提携、調査結果などのニュースを発信し、メディア掲載を通じてリード獲得につなげる広報施策です。
掲載したプレスリリースをもとに業界メディアや専門誌で記事化されると、ブランドへの信頼が高まり、見込み顧客の関心を集めやすくなります。
特にニュース性の高い新サービスや業務提携、調査結果などを発表するタイミングでは、プレスリリースによる露出がリーチ拡大に効果的といえます。
メディアで記事化された場合、その記事を起点にランディングページへ誘導し、社名や連絡先と引き換えに資料をダウンロードしてもらう導線を設計すると良いでしょう。この流れができれば、広い認知とリードを同時に獲得できます。
8.SNSマーケティング
SNSマーケティングは、XやLinkedIn、InstagramなどのSNSを活用して、見込み顧客との接点をつくり、関係性を築いていくマーケティング手法です。
BtoBでの具体的な施策としては、企業アカウントから業界動向や専門的な知見、トレンド情報などを継続的に発信することが挙げられます。特に、LinkedInはビジネス感度の高いユーザーが多く、決裁者層に届きやすいため、認知拡大やリード獲得の入り口として有効でしょう。
また、YouTubeでは教育・啓蒙系コンテンツを通じて信頼を醸成する活用方法が効果的です。
企業の代表やマーケティング担当者が個人としてSNSで情報発信することで、ブランドの“人間らしさ”が伝わり、親しみや信頼感を高めやすくなるというメリットもあります。
なお、リサピー(R)の「【2025年版】BtoB経営者のリード獲得に関する課題調査」によると、SNSは「現在実施している施策」でも36.4%ともっとも多く、「効果を感じている施策」でも33.3%でトップとなっています。
【出典】リサピー®︎(https://ideatech.jp/service/research-pr)【2025年版】BtoB経営者のリード獲得に関する課題調査
【4】BtoB企業のリード獲得施策(オフライン)
続いて、BtoB企業がオフラインで実施できるリード獲得施策について紹介します。
- 展示会
- セミナー(対面形式)
- テレアポ(電話営業)
- 紙DM(ダイレクトメール)
より多くのリード獲得を狙うなら、オンライン施策と並行してオフライン施策を効果的に取り入れましょう。
1.展示会
展示会は、見込み顧客と直接対話できるリアルイベントです。名刺交換や製品の実演を通じて、高品質なリード獲得が期待できます。
展示会に出展するメリットは、来場者と直接会話しながら名刺交換を行うことで、具体的な課題や関心をその場で把握できることです。特に高価格帯のサービスや複雑な商材では、直接話すことが相手の不安を払拭することにつながり、信頼関係を構築しやすくなる可能性があります。
また、製造業など実物を見せたい業種では、製品の魅力をリアルに伝えられる展示会は有力な選択肢となるでしょう。
下記の記事で展示会での効果的なリード獲得方法について詳しく解説しているので、あわせてチェックにしてみてください!
2.セミナー(対面形式)
対面形式のセミナーは、参加者との双方向コミュニケーションを通じて信頼構築につなげる施策です。
参加登録時に基本的なリード情報を取得できるほか、セミナー中の質疑応答や個別相談を通じて、営業との関係性も自然に深まりやすいといえます。
加えて、顧客による質問から得られたよくある悩み、業界トレンド、競合への言及などのインサイトは、後のWeb施策やコンテンツ作成に活用できるでしょう。
このように、オフライン施策で得た知見をオンライン施策に反映することで、マーケティング全体の精度向上につながります。
3.テレアポ(電話営業)
テレアポは、電話による直接的なアプローチでリードと接点を持ち、商談機会を創出する施策です。大量のアプローチが可能であることに加え、直接対話できるため顧客の課題やニーズを聞き出し、その場で解決策を提案できるのがメリットです。
ただし、やみくもな架電では成果につながりにくいため、リストの精査を行うなどの工夫が求められます。
また、テレアポは事前に関心を示した見込み客へのフォローアップにも活用できます。
たとえば、展示会やセミナーで名刺交換をした相手や資料請求・ウェビナー参加などを通じて接点を持ったリードに対しては、比較的スムーズに会話を展開しやすく、商談化率も高くなるでしょう。
下記の記事でテレアポリストについて詳しく解説しているので、テレアポリストの収集にお悩みの方はぜひチェックにしてみてください!
なお、TECH+ではメディア名義のテレマーケティングを活用し、ターゲット企業からのリードをピンポイントに獲得するユニークなメニューがございますので、ターゲットリードの獲得にお悩みの方はぜひチェックしてみてください!
4.紙DM(ダイレクトメール)
紙DM(ダイレクトメール)とは、印刷物を通じて製品やサービスをアピールし、リードとの接点をつくる施策です。
特に、資料請求や問い合わせにつながるリンクを挿入したり返信用封筒をつけたりすることで、反応率の向上が期待できます。
また、これらの反応を分析することで、リードの導入意向を推測することもできるでしょう。
【5】BtoBにおけるリード獲得の成功事例
ここでは、BtoBにおけるリード獲得の成功事例として、以下の4つの事例を紹介します。事例からヒントを得て、自社のリード獲得に活用してみましょう。
- TECH+のオウンドメディア活用によるリード獲得
- 共催セミナーによる低コストでのリード獲得
- テレマーケティング型リード獲得サービスによる新規リードの獲得
- 国内知名度ゼロから大規模ウェビナーでリード獲得
1.TECH+のオウンドメディア活用によるリード獲得
株式会社マイナビでは、オウンドメディア「TECH+ Blog」を運営し、検索流入を活用したリード獲得を強化しました。立ち上げから約8ヵ月で月間PVが645%、再訪セッションが500%、リード獲得数が575%増加という成果を実現しています。
また、記事コンテンツには資料請求フォームやホワイトペーパー申し込み欄を設け、自然流入から月間100件超のリード獲得に成功しています。
こうした取り組みで、Web広告による施策と比較してCPL(1件あたりリード獲得コスト)を大幅に削減できました。
2 .共催セミナーによる低コストでのリード獲得
共催セミナーは、複数の企業が協力して開催することで、費用をおさえつつ、集客効果を高められるBtoBのリード獲得施策として有効です。開催コストや集客の負担を分担できるため、単独開催よりもコスト効率に優れています。
さらに、参加企業の顧客リストや接点を共有することで、これまで接点のなかった層へのアプローチも可能になります。たとえば、ITベンダーとコンサルティング会社が連携することで、技術面とビジネス面の両方から課題解決策を提示でき、参加者にとって高い価値を提供できるのが特徴です。
TECH+では、複数のBtoBマーケティング支援企業にて開催した共催カンファレンスに参加することで、費用を抑えつつ500~600件のリードを獲得できました。
また、顧客属性が近い企業同士でリストをシェアすることで、ターゲットの含有率も高めることができ、効率的なリード獲得を実現しています。
3.テレマーケティング型リード獲得サービスによる新規リードの獲得
テレマーケティング型のリード獲得は、オンラインだけでは接点を持ちにくいターゲット層への有効なアプローチ手法といえます。
実際、アルファテック・ソリューションズ株式会社では、TECH+のテレアポ施策「テレマ型リード獲得サービス」を導入したことで、次のような成果が出ています。
- 担当者への電話接続率は70〜80%
- 接続リードの20〜30%が商談に発展
- 年間を通して120〜130%のペースでリード数が増加
同社のマーケティング部では、予めセグメントを切ったターゲット企業に対してTECH+による最新記事の紹介を伴う架電を行うことによって、新規のターゲットリードを獲得しています。これにより、営業部門との連携もスムーズになり、新規リード獲得・商談化への移行率が大きく改善しました。
さらに、コールから保証件数のリード完納まで約1か月(※)で完了するため、スピード感を持った営業アクションを実行できる体制を実現しています。
こうした取り組みによって、マーケティング部ではリードの精査や営業との連携に注力できるようになり、結果として部門間の連携強化と商談数の最大化につながっています。
下記の記事でアルファテック・ソリューションズ株式会社様の事例について詳しく解説しているので、ぜひチェックにしてみてください!
・インサイドセールスも驚く「フォロー接続率70%以上」を実現。テレマ型リード獲得サービスで見えた成果とは
※獲得期間は保証件数やセグメント条件によって変動します
4.国内知名度ゼロから大規模ウェビナーでリード獲得
知名度が低い企業であっても、戦略的に企画したウェビナーなら全国の潜在顧客に一斉にアプローチが可能です。参加者は情報収集の意欲が高いため、質の良いリードの効率的な獲得が期待できます。
たとえば、ON24の事例によると、TOPdeskはウェビナー施策で商談問い合わせ数が300%増加しました。この結果からも、戦略的なウェビナー活用が高い集客効果と商談創出につながることがわかります。
【出典】ON24|TOPdesk sees 300% increase in sales inquiries with ON24 Platform
【6】BtoB企業のリード獲得施策を成功に導く4つのコツ
BtoB企業のリード獲得施策を成功に導くコツは、以下の4つです。
- リード獲得の目的とビジネスの目標を明確にする
- ターゲット顧客を理解し、正確なペルソナを設定する
- 成果が上がる施策に注力し、優先順位をつけて実行する
- 効果測定と改善を行う
目標設定から効果測定までをひとつずつ実施し、精度の高いリード獲得を目指しましょう。
1.リード獲得の目的とビジネスの目標を明確にする
BtoBにおけるリード獲得で成果を出すには、まず「何のためにリードを集めるのか」を明確にすることが重要です。
「とにかくリードを増やしたい」などといった漠然とした目標で施策をはじめてしまうと、施策がぶれたり、本来獲得すべきリードから外れたリードばかりになってしまったりして、成果につながりにくくなってしまいます。
成果につなげるには、最終的なビジネス目標(KGI)から逆算し、リード獲得におけるKPIを設定しましょう。たとえば、「年間売上10%アップ」がKGIであれば、そこから「月間新規リード50件」「商談化率20%」「平均顧客単価5万円」などのKPIを導き出します。
このように具体的な数値で目標を定めれば、マーケティングと営業が同じ方向を向いて動けるようになり、施策を進めやすくなります。
2.ターゲット顧客を理解して、正確なペルソナを設定する
効果的にリードを獲得するには、まず「誰に届けるか」を明確にすることが大切です。
BtoBではコンバージョンに至るまで複数の関係者が意思決定に関わるため、ターゲットの職種や役職に加え、それぞれの関係者が抱える課題や意思決定の背景まで把握する必要があります。
ペルソナを設定する際は、年齢・職業・業界などの基本情報だけでなく、価値観・悩み・目標といった心理的な側面、情報収集手段・意思決定までの流れといった行動特性まで具体的に定義しましょう。
ペルソナのズレを防ぐには、営業チームや既存顧客へのヒアリング、CRM(顧客関係管理)データの分析を通じて、実際の顧客像を可視化することが重要です。あわせて、カスタマージャーニーマップを作成し、「認知→情報収集→比較検討→意思決定」の各段階で、顧客がどのような情報を求めているのか、どのような不安を抱えているのかを整理しましょう。
3.成果が上がる施策に注力し、優先順位をつけて実行する
限られた予算や人員で成果を最大化するには、施策を走らせた後の見直しが欠かせません。すべてのチャネルに均等に投資するのではなく、「実際に効果が出た施策」により多くのリソースを配分することで、より効率的なリード獲得が期待できます。
たとえば、施策実行後に以下のような指標をもとに、チャネルごとの効果を定量的に比較することが有効です。
- 商談化率(=商談数 ÷ リード数)
- ROI(=利益 ÷投資額×100)
- CPA(1件のリード獲得単価)
これらの指標をもとに、展示会での商談化率が高ければ次回も同様のターゲット設計と導線を採用する、逆にWeb広告でCPAが悪化していれば停止または改善を検討するといったように、チャネルごとのパフォーマンスを可視化し、投資判断に反映させましょう。
4.効果測定と改善を行う
リード獲得施策で継続的に成果を上げるには、適切な効果測定と改善の仕組みが重要です。
まずは定量的な指標をもとに、施策の効果を可視化します。BtoBでは商談や契約までに時間がかかるため、成果の兆しを捉える短期的な指標と、最終的な成果を示す中長期的な指標の両方を追うとよいでしょう。たとえば、以下のような指標が挙げられます。
- 短期的な指標:メールの開封率、ウェビナーの参加率、資料のダウンロード数
- 中長期的な指標:商談化率、成約率、顧客獲得単価、LTV(顧客生涯価値)
改善は一度きりではなく、定期的に繰り返すことが大切です。PDCAサイクルを小さく早く回すことで、市場の変化や顧客の反応に対応しやすくなります。
【7】リード獲得後のステップ
BtoB企業におけるリード獲得後のステップは、以下の3つです。
- リードナーチャリング
- リードクオリフィケーション
- 獲得したリードを商談につなげる
リードの育成や見極めを効果的に行い、商談や受注につなげていきましょう。
1.リードナーチャリング
リードナーチャリングとは、見込み顧客と継続的に関係を築き、購買意欲を高める施策のことです。
現在のBtoBにおける購買行動では、営業担当と接点を持つ前に、顧客自らが情報収集を進めていることが一般的です。そのような顧客に自社の製品やサービスをよく知ってもらい購買意欲を高めるためには、適切なタイミングで価値ある情報を届ける仕組みが求められます。
ナーチャリング施策では、ペルソナ設計とカスタマージャーニーに沿ったコンテンツ設計が重要です。以下に、各フェーズと有効な施策の例をまとめました。
|
フェーズ |
顧客の状態 |
有効なコンテンツ・施策例 |
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認知フェーズ |
自社やサービスをまだ知らない |
・SEO記事 ・SNS投稿 |
|
比較検討フェーズ |
他社と比較しながら検討を進めている |
・ホワイトペーパー ・導入事例記事 ・ウェビナー |
|
意思決定フェーズ |
導入を前向きに検討している |
・成功事例記事 ・既存顧客のレビュー ・営業との個別相談 |
これらを参考に、顧客の状態に合わせた施策を展開し、購買意欲を高めましょう。
2.リードクオリフィケーション
リードクオリフィケーションとは、獲得した見込み顧客の中から、成約につながる可能性が高いリードを見極める工程を指します。営業チームのリソースを効率よく活用し、無駄なアプローチを避けるうえで重要です。
リードクオリフィケーションのためのリードの評価には、企業規模・業界・役職といった明示的な情報に加え、Webページの閲覧履歴やメールの開封・クリック状況などの行動データを組み合わせてスコア化します。
たとえば、「メール開封1点」「URLクリック5点」「資料請求15点」「料金ページの閲覧20点」といったように点数を設定し、一定の基準を超えたリードを優先して営業へ引き渡すといったことが考えられます。
マーケティングオートメーション(MA)ツールを導入すれば、スコアリングや営業連携の自動化が可能になり、商談化までのスピードも向上するでしょう。特にBtoBのように検討期間が長く、複数人の意思決定が絡む商材では、クオリフィケーションの精度が営業効率を左右する場合もあります。
下記の記事でリードクオリフィケーションについて詳しく解説しているので、あわせてチェックにしてみてください!
3.獲得したリードを商談につなげる
リードを商談へとつなげるためには、対応の早さと、マーケティングから営業へのスムーズな連携が重要です。
なかでも対応の早さは商談化率に大きく影響します。連絡が遅れると、競合に先を越されたり、顧客の関心が薄れてしまったりするため、スピード感のある対応が必要です。
たとえば、MA(マーケティングオートメーション)とCRM(顧客関係管理システム)、SFA(営業支援システム)などのシステムを連携させることで、スコアが一定以上のリードは自動で営業に通知され、すぐにアプローチすることが可能になります。
さらに、営業活動の結果をマーケティング部門にフィードバックする仕組みをつくれば、リードの質を評価し、今後の施策改善にもつなげられるでしょう。このように、営業とマーケティング、両部門の連携とスピード感のある対応が、商談化率や成約率の向上につながります。
【8】BtoBマーケティングで中長期的に成果を上げるリード獲得体制の構築方法
BtoBマーケティングにおけるリード獲得では、施策を単発で行うのではなく、中長期的に成果を上げ続ける仕組みをつくることが重要です。そのためにはまず、顧客ライフサイクル全体を見据えた戦略設計が求められます。
3C分析やアンゾフの成長マトリクスなどを用いて、ターゲットに響く独自の価値を明確にし、バランスの取れた施策を立案しましょう。あわせて、営業・マーケティング・カスタマーサクセスなどの各部門が連携する組織体制の構築も欠かせません。
たとえば、MQL(マーケティング活動によって創出されたリード)やSQL(営業部門が対応すべきと判断した見込み顧客)などの定義を社内で統一し、MA・CRM・SFAの連携によってリード情報を一元管理することで、営業との連携精度が高まります。
また、持続的な成果にはKPIによる進捗管理が必要です。「商談化率」「成約率」「顧客獲得コスト」などの定量指標を設定し、短期的な指標・中長期的な指標の両面から分析を行うことが重要です。各施策の効果はダッシュボードで可視化し、データに基づいた迅速な意思決定につなげましょう。
さらに、環境変化に対応するためには、取り組みを柔軟に見直す姿勢も大切です。短い期間で施策を試し、週次レビューやABテストを繰り返すことで、迅速な改善につながります。
このように、戦略設計・部門連携・データ活用・継続的改善の4つの軸を組み合わせて仕組み化することで、中長期的に成果を上げるためのリード獲得体制を構築することが可能です。
【9】まとめ|自社に合ったリード獲得施策を見つけ、実行しよう
BtoBにおけるリード獲得は、売上アップや営業効率化の第一歩です。今回は、リード獲得に取り組む際に押さえておきたい考え方や進め方をご紹介しました。
「どの手法が自社に合っているのかわからない」「施策をやってみたけど成果が出ない」といったお悩みが出てくることもあるかもしれません。その場合は、まずリード獲得の目的やターゲットを見直し、優先順位をつけて取り組んでみてください。
また、リードを獲得した後に、ナーチャリングや営業連携によって商談につなげる仕組みをつくることも大切です。
「自社に合った施策がわからない」「他社はどうやって成果を出しているの?」といった場合は、ぜひTECH+にご相談ください。
【TECH+ マーケティング担当 責任者】白田翔也
BtoB領域、特に大手IT企業を中心にTECH+の広告やリード獲得に関するソリューション営業を経験。現在はTECH+のマーケティング責任者として各プロダクトの販促や各種マーケティングアクティビティの立案・実行を担当。「BtoBマーケティング」テーマのイベントに年間10本ほども登壇。ITパスポートを保有。




