カスタマーサクセスとは?具体的な業務内容から成功のポイントまで解説!

カスタマーサクセスとは?具体的な業務内容から成功のポイントまで解説!

カスタマーサクセス(顧客の成功)とは、顧客の成功を支援する取り組みのことです。

サブスクリプション型ビジネスモデルの普及や人口縮小による新規顧客の獲得が困難になった現代において、既存顧客と長期的な関係を築き、顧客当たりの単価を拡大する重要性が高まったことにより、カスタマーサクセスは注目を集めています。

実際にSalesforceやSansan、スターバックスなどの安定した事業成長を遂げている企業には、カスタマーサクセスが強いという共通点があります。

カスタマーサクセスの取り組みを検討している場合、まずはカスタマーサクセスへの理解を深めなければいけません。

そこで本記事では、カスタマーサクセスの業務内容やカスタマーサポートとの違い、重要KPI、成功ポイントなどを解説します。

【1】カスタマーサクセスとは

カスタマーサクセスとは、自社製品やサービスを活用する顧客が目的を達成できるように支援する取り組みもしくは部門のことです。

顧客と長期的な関係を構築することに重点を置いており、顧客に成功を提供することで、自社も利益を得られるという考えに基づいて実施されます。

顧客に成功を届けられれば、顧客の解約を減らし、アップセルやクロスセルの機会を創出できるのです。

また、よりカスタマーサクセスを理解するためには組織体制を知る事も参考になります。下記の記事で組織図について詳しく解説しています。

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下記の記事でカスタマーサクセスの組織図について詳しく解説しています。
カスタマーサクセス組織図モデル5選と構築手順!

 

重要視される背景

サブスクリプションやSaaSの拡大により、顧客に製品を販売してからがスタートになりました。

顧客は期待した価値を得られなければ、すぐに解約するでしょう。

見方を変えれば、顧客が自社製品を活用し、期待した価値を得ると、契約の更新をするのはもちろん、上位サービスへのアップグレードや関連製品を購入してくれるのです。

さらに、ロイヤル顧客は積極的に自社製品の宣伝をしてくれます。このように顧客に成功をもたらすことで、自社ビジネスの成長速度は加速化するのです。

また、国内に目を向けると、人口と企業数が減少傾向にあるため、新規顧客の獲得が困難になっています。だからこそ、新規顧客の獲得ではなく、既存の顧客との関係性の維持が重要なわけです。

SaaS以外でも必要な理由

「カスタマーサクセスはSaaSやサブスクリプションビジネスだけのもの」と誤解されますが、あらゆる業種でカスタマーサクセスは重要です。

カスタマーサクセスの本質は、顧客ロイヤルティの向上にあります。顧客が求める価値を提供し続ければ、自ずと顧客ロイヤルティは高まり、リピーターが増えます。

どのビジネスにおいても、リピーターやロイヤル顧客は大きな売り上げに貢献してくれるのです。顧客ロイヤルティを高める意味では、スターバックスはカスタマーサクセスの成功企業と言えます。

スターバックスは居心地のいい空間やフレンドリーな接客、どの店舗でも馴染みのサービスの提供などのカスタマーサクセスに注力しているからこそ、世界で最も成功したコーヒーショップの1つになっているわけです。

これからは、あらゆる企業がカスタマーサクセスに注力し、事業成長を遂げることになるでしょう。

 

SaaSの詳細はこちら!

下記の記事でSaaSについて詳しく解説しています。
SaaSとは?メリット・デメリットからDX推進のためのサービスまで紹介!

 

【2】カスタマーサクセスと顧客体験・カスタマーサポートの違い

カスタマーサクセスと混同されるのが、顧客体験とカスタマーサポートです。

以下では、カスタマーサクセスと顧客体験・カスタマーサポートの違いを解説します。

顧客体験との違い

カスタマーサクセスと顧客体験は密接な関係にあります。なぜなら、カスタマーサクセスとはよりよい顧客体験を提供することだからです。

あえて違いを申し上げるならば、顧客体験は顧客が製品サービスを活用したときに得られる体験であるのに対し、カスタマーサクセスはデータドリブンでより良い顧客体験をデザインする取り組みです。

カスタマーサクセスに取り組めば、必然的に顧客体験は向上します。

カスタマーサポートとの違い

字面が似ていることから、カスタマーサクセスとカスタマーサポートは同じ概念だと誤解されます。

株式会社ODKソリューションズの調査では、回答者の24.5%がカスタマーサクセスとカスタマーサポートを混同していると判明しました。

しかし、カスタマーサクセスとカスタマーサポートは大きく異なるため、明確に区別をしなければいけません。

カスタマーサクセスとカスタマーサポートの大きな違いは、顧客への姿勢です。カスタマーサポートは、顧客が問い合わせをしたときに対応をする「受動的」な姿勢となります。

一方、カスタマーサクセスはデータに基づいて顧客の課題を把握し、先回りして解決する「能動的」な取り組みです。

顧客に対する姿勢が異なることから、重視する指標も異なります。カスタマーサポートは、回答までの時間や課題解決率などの効率性が重視されます。

それに対して、カスタマーサクセスはリテンション率やアップセル/クロスセルなどの成果を重視するのです。

カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いについては、下記記事で詳細に解説しているので、こちらも参考にしてください。

詳しくはこちら!

下記の記事でカスタマーサポートとの違いについて詳しく解説しています。
カスタマーサクセスとカスタマーサポートの重要な違いと混同するリスク!

【3】カスタマーサクセスに取り組むメリット

カスタマーサクセスに取り組むメリットは以下の3つです。

  • チャーンの減少/更新率の向上
  • 顧客満足度の向上
  • 収益アップ

3つのメリットについて見ていきましょう。

1.チャーンの減少/更新率の向上

カスタマーサクセスに取り組めば、顧客に自社製品を活用し、価値を実感してもらえるようになります。

また、カスタマーサクセスは顧客の将来的な課題を先回りして解決するため、顧客のネガティブな感情を防げます。

自社製品に価値を見出し、期待以上の経験を得られた顧客は、契約の更新をしてくれるでしょう。

2.顧客ロイヤルティの向上

顧客ロイヤルティとは、顧客がブランドや製品に対して持つ信頼や愛着のことです。

顧客ロイヤルティを高めれば、継続的に製品の利用をするだけではなく、グレードの高いプランの契約や関連製品の購入をしてくれます。

顧客ロイヤルティを高める有効な施策が、カスタマーサクセスへの注力です。

高品質のカスタマーサクセスを提供すれば、顧客の課題をスムーズに解決し、満足度の高い顧客体験を提供できるようになります。

また、カスタマーサクセスは顧客と直接コミュニケーションを取る場面が多いため、心理ロイヤルティ(ブランドや商品への愛着)の醸成に最適です。

顧客に価値を提供し続ければ、徐々に信頼関係が築き上げられ、顧客は自社ブランドのファンになってくれるでしょう。

3.収益アップ

ガートナー社の調査によれば、企業の3分の2は顧客体験で競合と差をつけようとしているそうです。

テクノロジーが発展し、製品やサービスの模倣が容易になった現代、顧客は愛着や信頼できるブランドを選ぶようになっています。

それはアップル社やスターバックスの人気ぶりを見れば分かるはずです。

そして、自社ブランドに愛着を持ってもらうためには、カスタマーサクセスで顧客体験の向上を目指すことが有効。

優良顧客が増えれば、更新率やアップセル/クロスセルなどの既存顧客の契約金額が上がります。

また、マーケティングにおける8:2の法則(パレートの法則)とは、売り上げ全体の8割を占めるのは2割の優良顧客であることを示した法則です。

カスタマーサクセスに取り組むことで、2割(もしくはそれ以上)の優良顧客の獲得・維持ができるようになります。長期的にカスタマーサクセスに取り組むことで、ビジネスは大きく成長するのです。

また、カスタマーサクセスは部門を設ける事にはメリットはありますが、「カスタマーサクセス 大変」と検索される方が多く、仕事への不満が溜まりやすい部署です。

そのため、働く方が、どのような事に対して辛いと感じているのかを知っておくことも重要です。

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下記の記事でカスタマーサクセスが大変な理由について詳しく解説しています。
カスタマーサクセスは辛い?その理由と対処法を解説

【4】カスタマーサクセスの具体的な業務内容

カスタマーサクセスの主な業務内容は以下の通りです。

  • 顧客のデータ管理・分析
  • 顧客・社内対応
  • 導入支援
  • コミュニティ運営

それぞれの業務内容について見ていきましょう。

1.顧客のデータ管理・分析

カスタマーサクセスの初めの業務は、社内に分散する顧客データを集約することと言っても過言ではありません。

顧客データを一元化すれば、効果的に分析できるようになるため、顧客理解を深められます。

結果的に、顧客が抱えるであろう課題を先回りして解決したり、顧客にとって最適なタイミングでアップセルの提案ができたりするのです。

また、データを一元化することで、部門間の連携がスムーズになります。

営業やマーケティングなども容易に必要なデータにアクセスできるようになり、顧客成功を第一とした施策を推進できるでしょう。

2.顧客・社内対応

カスタマーサクセスは、コンサルタントのように顧客の課題を解決し、顧客を成功へと導かなければいけません。

カスタマーサクセス担当者には、ゼネラリスト的な総合スキルが求められる中、特に重要なスキルが顧客に共感し信頼関係を構築するスキルです。

カスタマーサクセスが顧客と接点を持つのは、顧客が契約を締結した直後。

顧客の立場になってもらうと分かりますが、今までコミュニケーションを取ってこなかった担当者が現れると、不安な気持ちになるのではないでしょうか。

だからこそ、早めの段階でビジネス的なぎくしゃくした関係から信頼ベースの良好な関係を築く必要があります。

顧客との良好な関係を築けなければ、顧客が本音で話してくれない、アドバイス通りに動いてくれないなどの問題が生じます。

また、カスタマーサクセスの部門長やマネージャーは、社内外でカスタマーサクセスのアピールをします。

なぜなら、カスタマーサクセスは企業の全業務の中心に位置する必要があるからです。

そのためには、社内でカスタマーサクセスの重要性を説いたり、メディアを通してカスタマーサクセスの取り組みをアピールしたりして、社内にカスタマーサクセスの文化を構築することが有効となります。

3.導入支援

カスタマーサクセスの究極の目標は、顧客がカスタマーサクセスを必要としなくなること。

つまり、顧客が自社製品を十二分に使いこなせるようになることです。

導入支援では、顧客が製品を使いこなせるように、セットアップやトレーニングなどを提供します。

導入支援は別名オンボーディングといい、下記の記事で詳しく解説しています。

詳しくはこちら!

下記の記事でカスタマーサクセスのオンボーディングについて詳しく解説しています。
カスタマーサクセスのオンボーディングとは?種類や成功のポイントを解説!

 

4.コミュニティ運営

カスタマーサクセスは、顧客エンゲージメントやロイヤルティの向上を目的にコミュニティを運営します。

コミュニティを構築すれば、企業とユーザーが双方向にコミュニケーションを取れるようになります。

例えば、コミュニティは顧客からフィードバックをもらえる場となったり、ユーザー同士が課題を解決し合いロイヤルティを高める場となったりするのです。

コミュニティを通して醸成されたロイヤル顧客は、SNSやブログなどで積極的に自社製品に関する情報発信をするため、新規ユーザーの獲得を見込めます。

また、コミュニティに蓄積された実際のユーザーの製品活用法や事例は、見込み客の興味関心を高めるでしょう。

このようにカスタマーサクセスにとって、コミュニティは強力なツールとなるのです。

【5】カスタマーサクセスの提供方法

12_カスタマーサクセス

カスタマーサクセスでは、顧客を大きく以下3つのセグメントに分類します。

  • ハイタッチ
  • ロータッチ
  • テックタッチ

以下では、各セグメントの特徴とカスタマーサクセスの提供方法について解説します。

ハイタッチ

ハイタッチとは、高額契約の顧客向けに対応するカスタマーサクセスのことです。

ユーザー当たりの単価が非常に高いため、導入支援や社内トレーニングの実施などを伴走形式で提供します。

ハイタッチの担当者は、共感をもって顧客とコミュニケーションを取り、顧客の課題やニーズを把握しなければいけません。

ロータッチ

ロータッチとは、ハイタッチとテックタッチの中間層であり、ハイタッチの次に優先度が高いです。ロータッチにおいては、セミナーや自動メールの配信など1対複数のアプローチで顧客を支援します。

テックタッチ

テックタッチとは、個人ユーザーなどの契約規模の小さいユーザー層です。

テックタッチに個別サポートをするのは費用対効果が悪いため、テクノロジーを活用して、サポートの自動化を図ります。

具体的には、ナレッジベースやFAQ、ガイダンス動画などを準備し、ユーザーがセルフラーニングできる環境を整えます。

【6】カスタマーサクセスで追うべき最重要KPI

カスタマーサクセスが用いるKPIは多々ありますが、特に重要なKPIは以下の通りです。

  • チャーンレート(解約率)
  • リテンションレート(維持率)
  • アップセル/クロスセル率
  • NPS
  • ヘルススコア

以下では、各KPIについて解説します。

1.チャーンレート(解約率)

チャーンレートとは、既存顧客が製品サービスを解約する割合であり、カスタマーサクセスが追うべき指標の一つです。

チャーンレートが悪ければ、既存顧客を維持できないないことを意味するため、多くの新規顧客を獲得できていたとしても、事業の成長にはつながりません。

また、解約した顧客によるネガティブな口コミや評判が生まれるため、新規顧客の獲得が困難になります。

カスタマーサクセスは、常にチャーンレートを意識して、業務に取り掛かりましょう。

 

詳しくはこちら!

下記の記事でチャーンレートについて詳しく解説しています。
チャーンレートとは|種類や平均値、算出方法、改善のポイントをまとめて解説

 

2.リテンションレート(維持率)

リテンションレートとは、製品サービスを継続して利用する顧客の割合です。

顧客は製品サービスに満足することで、継続的に利用するため、リテンションレートからユーザーに価値を提供できているかどうかを測定できます。

3.アップセル/クロスセル率

アップセルとは既存顧客に上位製品へアップグレードしてもらうこと、クロスセルとは関連製品を購入してもらうことです。

アップセル/クロスセル率を追えば、カスタマーサクセスの取り組みが売り上げ拡大につながっているかどうかを測定できます。

ただし、アップセル/クロスセル率を高めようと、営業色の強いアプローチをしてはいけません。

アップセル/クロスセルにつながらないだけではなく、チャーンを招く恐れもあります。あくまでも、顧客にとって本当に必要なタイミングで提案をするようにしましょう。

3.NPS(ネットプロモータースコア)

NPSとは、顧客が自社製品をどれだけ気に入っているのかどうかを数値化した指標です。

調査方法は、顧客に自社製品を同僚や友人に推奨する度合いを10段階で評価してもらい、回答を下記の通りセグメント分けします。

  • 9~10点:推奨者
  • 7~8点:中立者
  • 0~6点:批判者

推奨者の割合から批判者の割合を引いた数がNPSとなります。

NPSは顧客満足度よりも正確性が高いことが特徴です。

NPSを追跡することで、顧客のセグメント分けができるようになり、推奨者にはアップセルの提案をするなどの効果的な施策展開が可能になります。

4.ヘルススコア

ヘルススコアとは、顧客が自社製品を継続利用するかどうかをスコア化した指標です。

製品の利用状況や定着率、問い合わせ回数などの複数要素を基に算出します。

ヘルススコアを見ることで、顧客の将来的な行動(更新や解約など)を把握できるため、チャーン率と同じくらい重要な指標です。定期的にヘルススコアをチェックして、最適な施策を推進しましょう。

詳しくはこちら!

下記の記事でカスタマーサクセスのKPIについて詳しく解説しています。
カスタマーサクセスのKPIとは?KPIを達成するためのコツもご紹介!

【7】カスタマーサクセスの成功事例2選

カスタマーサクセスの成功事例を見て、具体的な取り組みイメージを掴みましょう。

1.ラクサス・テクノロジーズ

ラクサス・テクノロジーズは、ブランドバックのサブスクリプションサービスを展開しています。

同社の平均継続率は95%と極めて高い数字を誇ります。この高い平均継続率に貢献したのが、カスタマーサクセス視点でのマーケティング。

同社は顧客に提供する価値を3つのフェーズに分けています。

  • 導入期:ブランドバックを持ち、出かけたときに味わう高揚した気持ち
  • 定着期:2つのバッグを借りられるダブルプランの提案
  • 成熟期:レンタル商品の購入。CtoCサービスの利用

導入期においては、顧客が価格ではなく、自身の好みに基づいて製品を選べるように実売価格の掲載を廃止。また、すべての製品にコーディネートを掲載し、好きなバッグを交換できるサービスも提供したのです。

ラクサスは利用期間が3か月を超えると継続率が劇的に高まるとデータより分かっているため、導入期に注力しています。

定着期と成熟期に移った顧客には、ダブルプラン(アップセル)やCtoCサービス(クロスセル)などの提案をし、売り上げを拡大。

さらに、知人の紹介制度を設けることで、優良顧客が新規顧客を連れてくる流れも構築できています。

2.電脳交通

電脳交通はITを通して、タクシー会社の業務を支援する企業です。

同社には10人ほどのスタッフで構成されるカスタマーサクセス部門があります。

カスタマーサクセス部門は、配車システムの導入支援や活用法のレクチャーは当然ながら、タクシー会社からのフィードバックを収集しているのです。

フィードバックをすぐに全社で共有し、改善へと反映させることで、顧客満足度の高いプロダクト開発ができています。

改善の頻度とスピードが決め手となり、大手タクシー会社の全社導入が決定したのです。

詳しくはこちら!

下記の記事でカスタマーサクセスの事例について詳しく解説しています。
カスタマーサクセスの成功事例10選│BtoB、BtoCに分けて解説

【8】カスタマーサクセスを成功させるポイント

最後にカスタマーサクセスを成功させる4つのポイントを解説します。

1.顧客理解を深める

顧客の成功を支援するためには、顧客の課題やニーズを把握しなければいけません。

顧客が課題を意識していれば問題ありませんが、多くの顧客は課題が明確になっていない、課題が顕在化していても達成プロセスまで考えてはいないケースが多いです。

だからこそカスタマーサクセス担当者は、日々のコミュニケーションやデータ分析より、顧客の課題を推測する必要があります。

また、同じ顧客でもフェーズで課題が変わります。

例えば、導入期の目標が製品定着率の向上で、定着期はチャーン率の低下が目標となるのです。

変化する顧客ニーズに対応するためには、ヘルススコアの追跡が有効となります。

顧客のことを知らない状態では、適切な支援を提供できません。まずは顧客理解を深めるようにしましょう。

2.ツールを活用する

すべてのカスタマーサクセス成功企業が積極的にツールを導入していると言っても過言ではありません。

カスタマーサクセスツールを導入すれば、顧客の利用状況やヘルススコアなどを可視化し、解約予兆やアップセル/クロスセルの確立が高まった際に、適切なアプローチができるようになります。

また、カスタマーサクセス業務の自動化・効率化ができるため、少人数で多くの企業を支援することが可能です。

顧客基盤が拡大するにつれて、顧客データは増大します。

早めの段階からツールを導入し、円滑に顧客データの管理・分析と共有ができる環境を構築しましょう。

詳しくはこちら!

下記の記事でカスタマーサクセスにオススメのツールについて詳しく解説しています。
【2022年最新版】カスタマーサクセスツール13選の特徴や機能を比較!

 

3.アーリーサクセスに注力する

顧客は早い段階での成功を望みます。

導入してから数か月たっても、一向に成果を得られなければ、顧客は解約するでしょう。顧客の解約率を防ぐためには、アーリーサクセス(早い段階での成功)に注力することが有効です。

まずは顧客と共に複数の成功指標を選定しましょう。

その指標の中から、早い段階で達成できるものを選ぶのです。

小さな成功でも、早期に達成することで、顧客はカスタマーサクセスを信頼してくれるようになります。

また、導入初期段階の顧客の興味関心は高いため、カスタマーサクセスからの要望に協力してくれます。

顧客の協力により、成功体験を創出しやすくなるのです。アーリーサクセスは顧客の信頼を獲得する有効な方法であり、その後の支援も進めやすくなります。

4.全社単位で取り組む

カスタマーサクセスは単一部門の施策ではなく、全社単位で取り組む施策です。

他部門にカスタマーサクセス視点が欠けている場合、ノルマ達成目的で営業が自社に適していない顧客を連れてくる、顧客解像度の低いマーケティング施策が推進される、自分たちが付けたい機能が追加されるなどのリスクを招きます。

社内にカスタマーサクセス文化がなければ、どれだけカスタマーサクセス部が注力しても、顧客と長期的な関係を築くのは困難です。

カスタマーサクセスに取り組む場合、トップダウンでカスタマーサクセスの重要性を説き、社内にカスタマーサクセス文化を構築しましょう。

カスタマーサクセス文化を構築すると、部門間を超えたコラボレーションが生まれ、顧客ファーストの施策展開が可能になります。

また、カスタマーサクセスを成功させるためには、資格の取得を読むのもおススメです。

 

資格についてはこちら!

下記の記事でカスタマーサクセスにオススメの資格について詳しく解説しています。
カスタマーサクセスにオススメの資格12選!身に付けつけるべきスキル別にご紹介!

 

本についてはこちら!

下記の記事でカスタマーサクセスにオススメの本について詳しく解説しています。
【2022年版】カスタマーサクセス担当者が読んでおくべき本10選

【9】まとめ

SaaSやサブスクリプション型のビジネスの普及、人口縮小による新規顧客の獲得が困難になったことで、顧客と長期的な関係性を築き、既存顧客の単価を拡大するカスタマーサクセスが注目を集めています。

カスタマーサクセスで成果を出すポイントは多々ありますが、特に重要なのが顧客理解です。

多くの顧客は、自身の課題やニーズを分かっていません。

だからこそカスタマーサクセスは、日々のコミュニケーションやデータ分析で顧客理解を深め、顧客の潜在ニーズや課題を掘り起こす必要があります。

徹底的に顧客視点で施策を進めれば、顧客に選ばれ続ける企業になれるでしょう。

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